続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
反トラスト法をめぐる攻防、加速するデジタル新時代の規制
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(9)GAFA規制の動き〈下〉
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
近年、GAFA規制の動きは加速している。これまで世間が巨大テックの事業モデルを全く理解していなかったこと、消費者が無料サービスの対価に膨大な個人情報を譲渡させられていることなど、ようやく識者からの指摘が届くようになった。今後は、時代に即した新しい「反トラスト法」策定が望まれる。(全11話中第9話)
時間:10分38秒
収録日:2021年7月20日
追加日:2022年7月5日
≪全文≫

●FTCがフェイスブックを提訴、明らかになったGAFAの成長モデル


 2020年12月、(グーグル提訴と)同じ頃にFTC(Federal Trade Commission、米国連邦取引委員会)がフェイスブックを反トラスト法違反の疑いで提訴します。「画像アプリ(インスタグラム)や対話アプリ(ワッツアップ)など、新興企業を買収して競争を阻害した」というかどで、「インスタグラムとワッツアップは直ちに売却」すべきだということを、取引委員会が要求しました。

 ただ、ここで残る論点は、(フェイスブック側に)競争を弱める意図があったのかどうかです。さらに、6年前にインスタグラムを買収したとき、当局は何も言わなかった。これを覆すことができるのかという法技術的な問題があります。また、消費者が損害を受けているのかどうかの証明も必要で、これは結構難しいと思われます。

 こういう訴訟で明らかになってきたことは、GAFAが企業を買収しながら成長していることです。たとえ自分のところの開発力がなくなっても、吸収したところが開発しますから、永久に育ち続け、増え続けるわけです。

 マイクロソフトとGAFAの企業買収は過去30年全部を積み上げると、なんと770件に上るのだそうです。だから、買収で成長するモデルというのが、フェイスブックを起訴したことで揺るぎ始めているのではないかというのが、関係者の指摘ないし期待といえることです。

 ただ、フェイスブックは「一度承認した買収を覆すのは公正ではない。過去の判断を変更するのだったら、アメリカの企業は永久に企業買収なんかできなくなりますよ」と反論しました。FTCは、「買収は承認したのではなく、当時阻止しなかっただけだ」と言っています。

 買収による競合潰しの意図があったのかどうかということですが、ザッカーバーグ氏のスマホに「あいつが成長したら、俺たちにとって破壊的だ」というメッセージがあったことをFTCは突き止めています。これは、意図があったという、かなりギリギリの議論が続いています。


●ラナ・フォールーハー氏の指摘


 ここで、「フィナンシャルタイムズ」で論陣を張っているラナ・フォールーハー(Lana Foruher)氏という素晴らしい女性の論客が登場します。この人は多数の書き物をしています...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係
便利を求めるだけのいいの?…「不便益」で発見できる新たな魅力
川上浩司
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建

人気の講義ランキングTOP10
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(4)アレクサンドル・ネフスキーの英雄化
ロシアの英雄「アレクサンドル・ネフスキー」はなぜ英雄か…ドイツ騎士団と戦った歴史がどう利用されたか
上月豊久
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(5)サルコペニア・フレイル対策
認知症予防にはどんな食事がいいのか?鍵はビタミンDの充足
小川純人
「満洲」から考える日本とアジア(4)蒙古襲来と清朝建国
実は元寇はモンゴル人ではなかった?満洲をめぐる民族興亡史と「漢族」との関係…蒙古襲来から清朝建国まで
宮脇淳子
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆