モンゴル帝国の世界史
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
大航海、資本主義、中国・ロシアの変容…モンゴルの重要性
モンゴル帝国の世界史(7)近代への礎をつくったモンゴル帝国
宮脇淳子(公益財団法人東洋文庫研究員)
モンゴル帝国がユーラシアの大部分に及んだことで、後世にさまざまな影響をもたらした。その一例が中国の「省」である。また、モンゴル帝国時代に東西交易が盛んになったことが、のちの大航海時代にもつながり、ペストも資本主義もその時代にその源流があるという。世界史にとって、いかにモンゴルが重要であったか、改めて確認していこう。(全7話中7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分19秒
収録日:2022年10月5日
追加日:2023年2月11日
≪全文≫

●中国の「省」はモンゴルがつくった


宮脇 モンゴルの元朝を今、「モンゴルなんて」と言う人がいます。でも今の中国のスタートは元朝です。今の中国の省(雲南省や浙江省など)は、元朝が作ったのです。

―― 単位というか、その言葉を、ですね。

宮脇 それまでのシナの漢字でできた王朝、シナ王朝は「県」が中心だったのです。

―― 確かにそうですね。

宮脇 「県城」といいます。県知事が中央から町に行って税金を取るのですが、農村を含めて税金を取る単位が一つの単位でした。そういった「県城」が中心だったのですが、モンゴルが南宋を落とした時に、県が何百もあったわけです。モンゴル人は、面倒くさいのは嫌なのです。モンゴル人はとにかく徴税官が税金を取って、それを皆に分ける。しかも先ほど(第6話で)言ったように、北の金をモンゴルが取った時に、金の町を1つ落とすためにモンゴル中の部族が参加していると、次の年からの税金は参加者全員に分配しなければいけない。

―― 確かに、そういう仕組みになりますね。

宮脇 実は帝国中、全部がそうだった。

宮脇 例えば、ジョチ家の領域のロシアのどこかの町を、フビライの一族が一緒に従軍して落とした町があります。そうすると、その次の年から、フビライ家も税金をもらう権利がある。そういったことが全都市であったのです。

 これは少し漠然とした話ですが、それでイスラム教徒たちが税金の額と分ける額を全部計算しているのです。やがて分裂した時に、あまりに税金を送るのが面倒だから、等価交換したといいます。「そこの町のうちの税金は、お前の家のここの税金とほとんど同じだから、これでお互い(精算しよう)」と。

―― 近くから取るようにするということですね。

宮脇 そうです。それを整理した。でも整理する前、金のある町は通りにあるそれぞれの家の税金がすべて違う家の取り分だった、などという話がある。

―― 確かに先ほど伺ったご説明からするとそうなりますね、モンゴルの場合。

宮脇 それで、ジョチ家が送った手紙の中に(次のようなやり取りがあります)。フビライとジョチは仲がよかったので、フビライ家からジョチ家に「お宅のところの○○の税金が何年分たまっていますけれど、どうしますか」と聞いていったら、「それは全部真珠にして送ってくれ」など。すご...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
明智光秀の真実(1)謎につつまれた前半生
明智光秀は「主殺しの悪人」か?…諸説入り乱れる人物像の謎
小和田哲男
天下人・織田信長の実像に迫る(1)戦国時代の日本のすがた
織田信長の「天下」とは…最新研究で激変する人物像・時代像
柴裕之
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり
「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る
本村凌二

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(24)「皇室典範改正」を考える
【10minで考える】「皇室典範改正」社会の空気をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘
「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは
片山杜秀
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
老子の神髄(8)『老子道徳経』「辯德第三十三」
「死して亡びざる者は壽なり」…主体的に生きなければ自由はない
田口佳史
中国春秋戦国時代と始皇帝(5)孝公・恵文王の時代と商鞅の変法
秦はいかに強大な国になったのか…「商鞅の変法」でどう改革したか
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(5)財政政策で経済は成長するか
どうすれば経済成長できるのか…財政政策の可能性と限界とは?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
『太平記』に学ぶ激動期の生き方(1)なぜ今『太平記』を読むべきなのか
『太平記』は乱世における人間の処し方が学べる古典文学
兵藤裕己
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(4)5人の皇帝と現代中国
特筆すべき5人の皇帝…中国史を知らなければ現代中国もわからない
宮脇淳子
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(2)在留邦人の生命財産を保護する決断
武装解除の「厳命」を守るか、戦って在留邦人の「生命」を守るか
門田隆将