おみくじと和歌の歴史
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
江戸時代に流行した「歌占本」…その実際の占い方は?
おみくじと和歌の歴史(4)歌占本の流行と歌占の方法
平野多恵(成蹊大学文学部日本文学科教授)
神意を伝える歌占(うたうら)は、江戸時代になると「歌占本」が登場し、流行することになる。では、当時の人々は、いったいどのようにして歌占をしていたのだろうか。そこには易の占いも影響しているという。実際に賽と歌本を使って、歌占の方法と魅力を体験する。(全5話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分57秒
収録日:2023年11月10日
追加日:2024年1月10日
≪全文≫

●なぜ江戸時代に「歌占本(うたうらぼん)」が大流行したか


―― 平野先生、今(第3話で)お話しいただいた謡曲についてですが、梓弓で歌占をするというのは室町時代のお話だというところですけれども、そこからさらに時代が下って江戸の時代になってくると、今度は「歌占本(うたうらぼん)」というようなものが流行っていくということになるわけですね。どうしてそういうものが流行るということになるのでしょうか。

平野 江戸時代は基本的にいろいろな占いが流行った時代なのです。なので、その中で和歌の占い、歌占というのが流行ってきたというのは一つあると思います。

 それからもう1つは、先ほど(第3話で)お話しした漢詩のおみくじが江戸時代に流行っていくのですけれども、その流行を受けて、歌占の本も「歌占みくじ」といわれるようになって、いろいろな本が作られるようになっていくというのもありますね。

―― なるほど。今回、その貴重な資料を先生にお持ちいただいているのですけれども、これがまず、『元三大師(御籤)』(がんさんだいしみくじ)という漢詩のものですね。

平野 はい。

―― 先生、これは何年くらいの本になるのですか。

平野 17世紀の後半くらいの漢詩みくじの本です。ここを見ていただくと分かるように、挿絵と、それから五言絶句ですけれども漢詩4行の漢詩と、その下に少しだけ解説が書いてあります。なので、漢詩みくじの本の中でも初期のものです。

―― このような本が流行によって、こんな小さい本にもなるということで、本の中も、ずいぶん細かいですね。

平野 ええ。すごく流行してくるので、身近に持ち歩いて、いつでも占いたいというような形で、このような小さな本も出版されています。

―― 持ち運び用ということですね。

平野 そうですね。

―― 最初に漢詩みくじでこういう本ができて、それに影響を受けて和歌も本になっていくということで、先生にお持ちいただいたのがこちらでございましょうか。これは、先ほどと同じように開かせていただくと、こうなってくるというところですね。

平野 そうですね。ここに「大吉」と書いてあるのですけれども、もともと歌占には吉凶はついていなかったのです。それが、『元三大師御籤』に吉凶がついていましたので、その影響を受けて、やはり分かりやすいので、歌占本も吉凶がついてくるようになってくると...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「芸術と文化」でまず見るべき講義シリーズ
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
『太平記』に学ぶ激動期の生き方(1)なぜ今『太平記』を読むべきなのか
『太平記』は乱世における人間の処し方が学べる古典文学
兵藤裕己
ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯
ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生
江崎昌子
山上憶良「沈痾自哀文」と東洋的死生観(1)因果応報と日本仏教の課題
山上憶良が「沈痾自哀文」で問いかけた因果応報の問題
上野誠
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(1)万葉集の歌と中国の影響
『万葉集』はいかなる歌集か…日本のルーツと中国の影響
上野誠
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(1)シェイクスピアの謎
シェイクスピアの謎…なぜ田舎者の青年が世界的劇作家に?
河合祥一郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(6)認知症予防と健康寿命の延伸に向けて
フレイル・サイクルは回り出したら抜けられない!?負のスパイラルへの対処法
小川純人
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(1)万葉集の歌と中国の影響
『万葉集』はいかなる歌集か…日本のルーツと中国の影響
上野誠
ゼロからわかるメタバース(7)アバター対談〈下〉
アフォーダンス理論によるメタバース実体験のススメ
廣瀬通孝
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
インフレの行方…270年の歴史に学ぶ物価高騰期の特徴と教訓
養田功一郎