おみくじは「吉凶」だけでなく「和歌や漢詩」を読むのが本当
おみくじと和歌の歴史(1)おみくじは詩歌を読む
日本人にとって身近な「おみくじ」。しかし、その歴史を知る機会はあまり多くない。つい吉凶にばかり目が行きがちなおみくじだが、本当に受け取るべきメッセージはそこではないという。どういうことなのか。まず、おみくじの成...
収録日:2023/11/10
追加日:2023/12/20
和歌の6種の修辞(六義)とは?…漢詩と和歌の比較
『古今和歌集』仮名序を読む(4)6つのスタイル
「仮名序」では和歌の様式を6種に分け、それぞれの用例を挙げている。「そへ歌」は隠喩表現を用い、「かぞへ歌」は「物の名」の歌といわれるが、さまざまなものを並べあげる。「なずらへ歌」は縁語や掛詞を用い、「たとへ歌」も...
収録日:2023/07/05
追加日:2023/11/29
江戸時代に流行した「歌占本」…その実際の占い方は?
おみくじと和歌の歴史(4)歌占本の流行と歌占の方法
神意を伝える歌占(うたうら)は、江戸時代になると「歌占本」が登場し、流行することになる。では、当時の人々は、いったいどのようにして歌占をしていたのだろうか。そこには易の占いも影響しているという。実際に賽と歌本を...
収録日:2023/11/10
追加日:2024/01/10
「和歌みくじ」で運をつかむ…現代に息づくおみくじの知恵
おみくじと和歌の歴史(5)現代の和歌みくじ
明治時代に入り、おみくじは大きな転換期を迎える。神仏分離令を契機に、江戸の歌占とは違う新しい和歌みくじが作られるようになるのである。その流れで現代に至るわけだが、注目したいのが明治神宮の和歌みくじだ。神道学研究...
収録日:2023/11/10
追加日:2024/01/17
日本の歌を大切にしよう…中華文明の影響と脚下照顧の教え
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(3)グローバル・スタンダードと脚下照顧
『万葉集』は中華文明の影響を受けている。実際、当時の日本はグローバル・スタンダードである中華文明の知識を得、阿倍仲麻呂をはじめとした知識人たちを排出したのだ。しかし、このままではいつまでたっても自分たちの言葉で...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/03/28
征夷大将軍も勅撰和歌集の撰者も「おみくじ」で選ぶ?
おみくじと和歌の歴史(2)おみくじのルーツ
おみくじには3つのルーツがある。1つ目が「和歌みくじ」、2つ目が「神仏の前で引く自作のくじ」、3つ目が「漢詩みくじ」だが、それぞれどのようなものなのか。また、歴史のなかでは、くじ引きで征夷大将軍が決まった「くじ引き...
収録日:2023/11/10
追加日:2023/12/27
古代日本語の発音はなぜわかるのか…ヒントは中国の唐詩
文明語としての日本語の登場(2)文字社会の成立―漢字と発音―
日本で奈良時代に文字が使われるようになったのは、律令国家の成立が社会的急務だったからである。戸籍や税務など、公文書は文字によって成り立ち、国家社会の秩序維持は文字に依拠している。では当時の発音はいかにすれば復元...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/15
本歌そっくりだが知れば知るほど際立つ藤原雅経の歌の工夫
和歌のレトリック~技法と鑑賞(6)本歌取り:その2
和歌のレトリック「本歌取り」についてのレクチャー後編、今回は百人一首の中から2首を、それぞれの本歌とともに取り上げる。なかでも藤原雅経の歌「み吉野の山の秋風さ夜ふけて故郷寒く衣うつなり」」には、「本歌と大差ない」...
収録日:2019/06/17
追加日:2020/02/18
運も実力のうち!?小早川の寝返りを生んだ黒田長政の好運
運と歴史~人は運で決まるか(2)運に恵まれるにはどうすればいいか
普通の人間の「運」については、どう考えればいいのだろうか。例えば、日本において消費文化が花開いた江戸時代、11代将軍・徳川家斉の治世には、庶民が「運がめぐってこない」ことを皮肉った狂詩があった。運には「めぐりあわ...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/25
自己鍛錬を目指す人に知ってほしい数々の名言
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(2)一途と覚悟で道を究める
東洋思想研究者・田口佳史氏が『言志四録』なども手がかりに佐藤一斎の思想に分け入っていく。田口氏は、これから自己鍛錬に精進しようとしている世代にこそ、佐藤一斎に学んでほしいと力説する。その一斎が主張し実践したこと...
収録日:2015/12/22
追加日:2016/04/11
諫義大夫・魏徴が古典に語らせて君主を諌める
『貞観政要』を読む(3)長期政権の運営を邪魔する要因
老荘思想研究者・田口佳史氏による『貞観政要』の読解講座第3弾。『貞観政要』は、長期政権の築き方を考える際、「なぜ政権は崩壊したのか」という視点から考える。歴史を顧みれば、異国の侵攻だけでいきなり倒れた国はなかっ...
収録日:2016/07/25
追加日:2016/11/17
大伴旅人の「梅花の宴」序文に込めた日本文化への想い
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(5)「梅花宴序」と多文化社会
日本文化は中国的なものやグローバル文化とは切っても切り離せないが、一方で「われわれの文化を大切にしなければいけない」という想い、ローカルなものを生かそうという姿勢も持っていた。それは、『万葉集』巻5、元号「令和」...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/04/11
「胡蝶」の中の玉鬘…その文章の綴り方の妙は古今独歩
日本語と英語で味わう『源氏物語』(3)親子の物語と自然の描写
『源氏物語』は光源氏の色恋物語であると同時に親子の物語でもある。そして、そこには重要なテーマが二つあるという。一つは、光源氏にとっての「正妻」とは何かということ。もう一つは、この物語を彩っている、写実的で情感豊...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/10/28
対談 | 林望/ロバート キャンベル
フリーターだった若き日の空海、なぜ密教の頂点へ?
空海と詩(1)空海の半生と詩的感性で開く密教世界
真言宗の開祖にして日本三筆のひとりである空海を「詩人」として理解していくのが、本講義の要訣である。鎌田東二氏によると、密教は詩的な感覚をフルに活用した宗教であり、詩が分からなければ密教は分からないという。最初は...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/02
歴史認識問題―現代史を教えない日本、誇張して教える中国
「島田村塾」リベラルアーツ特講(4)日中の近現代史から見えるもの
日本は今、歴史認識問題で中韓と非常に冷たい時代になっている。それは、経緯をたどればすでに片付いている話だが、実は、日本側に大きな問題が一つある、と島田晴雄氏は語る。日中に横たわる歴史を手すりに、日本が抱えている...
収録日:2014/12/05
追加日:2015/01/23
十万両の借財を十万両の蓄財に―財政のプロ・山田方谷
『理財論』~山田方谷の人間哲学~
十万両の借財を十万両の蓄財に変えた備中高梁藩の山田方谷は、政治家、財政のプロというだけでなく、漢詩や書にも長けた多才な人物であった。そんな山田方谷が書いた書物に『理財論』がある。単なる財政論にとどまらない彼の人...
収録日:2015/01/13
追加日:2015/08/17
「人を容るゝ気象」と「物を蓄る器量」が誠の大臣の体
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(11)日々の送り方がリーダーをつくる
東洋思想研究者・田口佳史氏による『重職心得箇条』の解説。今回は非常時に力を発揮しなければならないリーダーが、その備えのために日常で心得ておくべきことについて考える。どれも、現代のビジネスの現場で今日から心がけた...
収録日:2016/02/03
追加日:2016/06/13
赤壁の戦いに敗北した曹操の立て直しに見る革新性
「三国志」の世界とその魅力(3)曹操の革新性(後編)
赤壁の戦いで敗れた曹操だが、この敗戦からの立て直しにこそ、彼の革新性の本質を見ることができると早稲田大学文学学術院教授の渡邉義浩氏は語る。中国統一を阻む最大の壁「儒教王国・漢」に、曹操はどのような策をもって向か...
収録日:2017/11/10
追加日:2018/02/15
中国ビジネスの行く末を占う関羽信仰
関羽の「義」と現代中国の関係(3)華人ネットワーク
関帝信仰は、清朝に全盛期を迎える。その信仰がどのように広がっていったのか。シリーズ3話目では、その内容と伝播、そして中国ビジネスとの関わりについて、早稲田大学文学学術院教授の渡邉義浩氏に解説いただく。(全3話中第3...
収録日:2018/03/15
追加日:2018/08/10
元号「令和」の出典『万葉集』「梅花の歌の序文」とは
「令和」の出典「梅花の歌三十二種の序文」を読み解く
元号「令和」。今上天皇の生前退位に伴い、ご健在のもと改元が行われたのは近代国家になってからは初めてのことであった。また、漢籍からではなく、日本の古典である『万葉集』から文字が選定されたのも、記録上は初めてのこと...
収録日:2019/04/06
追加日:2019/04/16
幕末・維新の歴史から学ぶ「人材の蓄積の重要性」
国際地域研究へのいざない(7)明治維新の評価と人材の蓄積
近代日本の人々はまさに一級の人材であり、その後の日本の発展に大きく貢献した。明治維新は日本の構造を大きく変えなかったとする歴史観に対して、島田晴雄氏は日本の幕末から維新にかけて生まれてきた人材たちは、現在の日本...
収録日:2020/04/07
追加日:2020/12/26
三十年戦争から半世紀でバッハの典雅な音楽が生まれた意味
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(5)バッハと「受難の典礼」
ルター派の音楽家として最大の名前はバッハである。ルター派は、人間の五官の歓びに厳しい目を向けたが、なぜか耳=音楽だけは重視した。その伝統に則り、バッハは「自分の音楽が優れれば優れるほど、神様の栄光を表すものだ」...
収録日:2021/08/06
追加日:2021/11/20
日本的+中国的…両面あわせ持つ歌集が『万葉集』
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(2)『万葉集』という歌集のあり方
日本の古代文化である『万葉集』にはいろいろな漢語、漢詩が登場する。大伴旅人の「酒をほめる歌」や山上憶良の長文などがそうだが、これは『万葉集』の中に中国文化が色濃くあるということを示している。しかし、それだけでは...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/03/21
『古今和歌集』仮名序とは…日本文化の原点にして精華
『古今和歌集』仮名序を読む(1)日本文化の原点となった「仮名序」
「やまとうたは、ひとのこころをたねとして」と始まる『古今和歌集』の「仮名序」は、歴史を超えて人の心に響く名文として名高い。著者は撰者の一人である紀貫之。ここでは、日本最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』の編纂宣...
収録日:2023/07/05
追加日:2023/11/15
仏教を重んじる深い理由…なぜ親鸞は聖徳太子を尊敬したか
聖徳太子「十七条憲法」を読む(4)聖徳太子の思想と日本の独立性
十七条憲法について、「中国で隋の直前の時代にあたる北朝の文書(六条詔書)を模倣したものではないか」「中国の思想のパッチワークではないか」といった指摘もある。もちろん、似ている部分や取り入れている部分もある。しか...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/28
なぜ和歌で神意を伝えるのか…古典文献の事例と巫女の歌占
おみくじと和歌の歴史(3)神意を伝える和歌と歌占
古来より日本人に親しまれてきた和歌。神様として信仰されたスサノヲノミコトが最初に詠んだとされる和歌は、神意を人々に伝えるための重要なツールだったが、人々がその神意を受け取るために必要としたのが巫女だった。『伊勢...
収録日:2023/11/10
追加日:2024/01/03
8世紀を代表する知識人・山上憶良が感じたグローバリズム
山上憶良「好去好来の歌」を読む(1)山上憶良に学ぶ国際感覚
万葉歌人として名高い山上憶良は8世紀当時、阿倍仲麻呂と肩を並べる国際的な知識人だった。豊富な知識や見識を支えたのは遣唐使としての経験であり、彼のもとに教えを乞いに訪れる遣唐大使もいた。今回のシリーズでは、グローバ...
収録日:2024/04/02
追加日:2024/05/19
謎多き紫式部の半生…教養深い「女房」の役割とその実像
日本語と英語で味わう『源氏物語』(1)紫式部の人物像と女房文学
日本を代表する古典文学『源氏物語』と、その著者である紫式部は、NHKの大河ドラマ『光る君へ』の放映をきっかけに注目が集まっている。紫式部の名前は誰もが知っているが、実はその半生や人となりには謎が多い。いったいどのよ...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/10/14
対談 | 林望/ロバート キャンベル