社会的時差ボケの発生には、働き方も大きな影響をもっている。特にシフトワークによって不規則な生活リズムを強いられる業種ではその回避が難しい。今回は、発がんリスク、メンタルヘルスの不調など、シフトワークが抱える睡眠や健康にもたらす負の影響について解説する。(全6話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
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●睡眠のリズムに影響する働き方の問題
―― 西多先生、続いて、シフトワークの悪影響と対策ということで、(シフトワークには)悪影響があるということですか。
西多 そうですね。シフトワークは私も大学病院時代、当直とかしたりしていました。あと、看護師などはシフトワークの代表的職業ですが、間近に見ていました。しんどそうですよね。からだの影響はなきにしもあらずです。
―― はい。
―― この絵を提示いただきまして、現代ではいろいろなシフトワークがあるのですね。
西多 そうなのです。シフトワークというのは、パッと私が思いつくのは、自分がそうだったのもあるので、医療・看護業界です。
―― これはもうマストというか、やらざるを得ない仕事ですね。
西多 夜、全員が休むというわけにいかないですし、他にも、これからお示しするいろいろな業種がシフトワークしているのですけれど、最近コロナで、この右の2つは働き方を示した図です。
―― 真ん中は在宅勤務ということですね。
西多 在宅勤務は、向いている人は向いている働き方だと思うのですけれど、これでもシフトワークみたいになっている人もいるわけなのです。あるいは、この満員電車です。
―― 満員電車ですね。
西多 シフトワークというのは、働き方がかなり関わってくるのです。要は、その業界、メーカーとか医療・看護の中でもこの病院、この病院、この会社、この会社、下手をすればこの会社の中のこの部署、部署でバラバラなのです。
―― バラバラなのですね。
西多 なので、(例えば)高血圧ならば最初はこの薬使って、次はこの薬というマニュアルがほぼ作れないのです。
―― なるほど。
西多 そういう難しさが非常にあるのです。今回の話もなかなか、こうすればいいですよというのがなかなかいえないのが申し訳ないところなのです。
―― それが現状ということですね。
西多 そうですね。
西多 私の調べたところでは交替制、俗にいうシフトワークというのをやっている業種は5分の1ぐらいです。
―― けっこうあるものですね。
西多 そうですね。世の中24時間化していますので、これも私が生まれた頃はもっと少なかったので、(多くの人が)夜...