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三頭政治

三頭政治
 三頭政治は、共和政ローマ末期に現れた、三人の実力者による寡頭政治体制を指す。第1回三頭政治はガイウス・ユリウス・カエサル、グナエウス・ポンペイウス、マルクス・リキニウス・クラッススによって成立した非公式な政治同盟(BC60~53年)。第2回三頭政治は、カエサル暗殺後の動乱の中、いずれもカエサル派のガイウス・ユリウス・カエサル・オクタウィアヌス、マルクス・アントニウス、マルクス・アエミリウス・レピドゥスの三者によって「国家再建三人委員会」として公式な役職として成立している(BC43~46年)。  後年、ソビエト連邦では複数の共同指導者が組織運営する体制を3頭立ての馬橇になぞらえて「トロイカ体制」と呼んだ。レーニン死後のスターリン、ジノヴィエフ、カーメネフ、スターリン死後のマレンコフ、フルシチョフ、ヴォロシーロフなどである。  「10MTVオピニオン」では、古代ローマ史を専門とする早稲田大学国際教養学部特任教授の本村凌二氏が、とくに第1回三頭政治をクローズアップ。長大なローマ史における重要な変革期を知ることは、現代のビジネスにも欠かせないとの視点から、3人の経歴や性質にも踏み込んで、リーダーに必要な資質や行動を分析する。

オクタウィアヌス、アントニウスと女王クレオパトラ

ローマ帝国皇帝物語~ローマ史講座Ⅴ(1)オクタウィアヌスとアントニウス
早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏による古代ローマ史連続講義。500年の長きにわたって共和政を維持してきた古代ローマは、カエサルを境にいよいよ「1人の支配者」の時代へと動き出す。2回の三頭体制を...
収録日:2017/06/16
追加日:2017/07/20
本村凌二
東京大学名誉教授

ローマの第1回三頭政治で発揮されたカエサルの政治的手腕

ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(5)カエサルが残した警句
ローマの第1回三頭政治の中で、かのカエサルは頭角を現す。カエサルは優しさと器量の大きさの点で偉大な人物だった。早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は、そのカエサルが残したある警句に注目する。「...
収録日:2016/09/30
追加日:2017/06/07
本村凌二
東京大学名誉教授

カエサル君臨の経緯…クラッスス、ポンペイウスとの関係

ローマ帝国への道~ローマ史講座Ⅲ(3)三頭政治崩壊からカエサル独裁へ
堅固なシステムにもふとしたことでヒビが入る。際どいバランスを保ちつつ、三者がそれぞれの立場で競いあっていた「第1回三頭政治」はなおさらである。今回は、そのバランスが崩れ、カエサルが単独でローマに君臨...
収録日:2016/12/16
追加日:2017/03/29
本村凌二
東京大学名誉教授

クラッスス・ポンペイウス・カエサルによる第1回三頭政治

ローマ帝国への道~ローマ史講座Ⅲ(2)第1回三頭政治を支えた3人
トロイカ体制に2000年も先立って共和制ローマの末期に現れたのが「第1回三頭政治」だ。それを支えたクラッスス、ポンペイウス、カエサルは、それぞれ何を象徴し、何を競っていったのか。古代ローマ史を専門とする...
収録日:2016/12/16
追加日:2017/03/22
本村凌二
東京大学名誉教授

地中海世界の覇者「ローマ帝国」はいつ始まったのか

ローマ帝国への道~ローマ史講座Ⅲ(1)勝者ゆえの悲劇から対立へ
ローマ史を専門とする早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は、1200年の長大さを誇るローマ史を五つの時期に分けている。興隆の後にやってくるのは大きな変革だ。周辺諸民族を制圧し、地中海世界を支配し...
収録日:2016/12/16
追加日:2017/03/15
本村凌二
東京大学名誉教授