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リンパマッサージの「リンパ」って何?
「リンパマッサージ」「リンパを流す」という言葉をよく耳にしませんか。健康のみならず美容関係でも使われるこの言葉、とにかく体の中で流しておけば良いものなのだろう、という漠然とした印象をお持ちの方もいるかと思います。マッサージで血流を良くするのとはちがうの?と疑問もわきますね。
そこで今回、この「リンパ」に着目し、いったいどんなものなのか、リンパマッサージをすると何が良いのかをお伝えいたします。
リンパ管に吸収される際、体内にある老廃物も一緒にとりこみ、約800あるといわれるリンパ節(リンパ管が集中している部分)でろ過していきます。ここでいう老廃物とは、がん細胞や細菌など、体に害を及ぼすものも含まれるため、リンパの流れは人体を守るためにたいへん役に立っているのです。
また、リンパ液の中にはリンパ球という白血球も存在し、体内に侵入してくる病原体に対する抗体を作ってくれます。心強いですね。
一つは適度な運動です。筋肉の収縮と弛緩によって生みだされる流れは、体を動かしてつくってあげるのが良いでしょう。しかしそうはいっても、なかなか時間が作れない、デスクワークばかりで運動不足になる、疲労がたまる・・・・・・それが現実だと思います。
そこで有効なのが、リンパマッサージです。手でやさしく、流れにそってなでていくだけでリンパの流れがつくられていきます。強く押す必要はまったくありません。
まず鎖骨リンパ節。鎖骨の上のくぼみのあたりにあります。全身のリンパ液を集め、静脈へと流していくこの重要な部位は、マッサージすると全身のリンパの流れを良くしてくれます。オールマイティに効くので、外せませんね。
次に腋窩(えきか)リンパ節。脇の下のくぼみにあるリンパ節です。風邪菌やウイルスが入ったとき、真っ先に反応してくれる場所だといいます。ここのマッサージは、免疫力を高めてくれます。四十肩、五十肩の予防に。
腹部リンパ節。おへその中心に集まっているリンパです。マッサージすると胃腸や内臓機能を改善できます。また腰回り、むくみにも効果的。時計回りにゆっくりとなでていきましょう。
鼠径(そけい)リンパ節。太ももの付け根にあるリンパ節。座り続けたり立ち続けたりすることの影響が出やすい箇所です。マッサージすると冷えやむくみの改善になります。
膝窩(しっか)リンパ節。膝の裏側にあるリンパ節。こちらも鼠径と同じで冷えやむくみに効きます。また関節痛、しびれの予防、改善にもなるので、こまめに流しましょう。
最後に、また上に戻ってしまいますが、頸部(けいぶ)リンパ節。首の側面にあるリンパです。顔から首に向かって流れていて、マッサージによって頭痛や顔のむくみを改善することができます。しかしこの部位は注意が必要です。
「首には頸動脈洞という神経のツボがあって、ここを左右同時に刺激すると、神経の過剰反応から、脈が遅くなり、心停止の危険がある」という情報が『ホンマでっか!?TV』で放送され、話題になりました。これを頸動脈洞反射といい、知識がないまま頸部に強い負荷をかけてしまうことへの注意喚起がなされました。また、首は全身の体調にかかわる自律神経と深く関係があるため、外部からの刺激が身体全体に影響を及ぼすこともあります。首は私達が思う以上に大事なところなのです。
でも怖がることはありません。左右同時に行わない、強く刺激しない、長時間やらない、ここは大事なところだというのを頭に置いておけば、安全にマッサージを行うことが可能なのです。
理解するまでは面倒なこともあるかもしれません。しかしそれが長きにわたり自分のためになることを思えば、日々の時間をちょっとだけ使ってみるのも悪くないのではないでしょうか。
そこで今回、この「リンパ」に着目し、いったいどんなものなのか、リンパマッサージをすると何が良いのかをお伝えいたします。
リンパとは何か
「リンパを流す」のリンパは、リンパ液のことを指します。リンパ液とは、血液の中にある血漿という成分でが静脈側で戻れなくなった分、血管から染み出て、全身に張り巡らされ、血管をとりまいているリンパ管に吸収されたものです。もともとは血液成分の一部だったのですね。リンパ管に吸収される際、体内にある老廃物も一緒にとりこみ、約800あるといわれるリンパ節(リンパ管が集中している部分)でろ過していきます。ここでいう老廃物とは、がん細胞や細菌など、体に害を及ぼすものも含まれるため、リンパの流れは人体を守るためにたいへん役に立っているのです。
また、リンパ液の中にはリンパ球という白血球も存在し、体内に侵入してくる病原体に対する抗体を作ってくれます。心強いですね。
リンパの流れが悪くなるとどうなってしまうのか
血液は常に心臓から送られ続けるので循環し続けますが、リンパは筋肉の収縮と弛緩によって流れていきます。体を動かさないとどんどん流れが悪くなるのです。するとさまざまな不調があらわれます。頭痛、肩こり、内臓系の症状、子宮への影響など、症状はさまざまです。リンパの流れをないがしろにしていると、病気にも繋がるおそれがあるのです。リンパマッサージの効果は想像以上
リンパ液の流れが滞るとさまざまな不調が出てきてしまうことがわかりました。できるだけ流れを促進したいところですが、どのような方法が効果的でしょうか。一つは適度な運動です。筋肉の収縮と弛緩によって生みだされる流れは、体を動かしてつくってあげるのが良いでしょう。しかしそうはいっても、なかなか時間が作れない、デスクワークばかりで運動不足になる、疲労がたまる・・・・・・それが現実だと思います。
そこで有効なのが、リンパマッサージです。手でやさしく、流れにそってなでていくだけでリンパの流れがつくられていきます。強く押す必要はまったくありません。
リンパ節部位別マッサージ効果
数多く存在するリンパ節の中で、特に重要とされる6つの箇所があります。部位によって、効果も違います。それぞれ見ていきましょう。まず鎖骨リンパ節。鎖骨の上のくぼみのあたりにあります。全身のリンパ液を集め、静脈へと流していくこの重要な部位は、マッサージすると全身のリンパの流れを良くしてくれます。オールマイティに効くので、外せませんね。
次に腋窩(えきか)リンパ節。脇の下のくぼみにあるリンパ節です。風邪菌やウイルスが入ったとき、真っ先に反応してくれる場所だといいます。ここのマッサージは、免疫力を高めてくれます。四十肩、五十肩の予防に。
腹部リンパ節。おへその中心に集まっているリンパです。マッサージすると胃腸や内臓機能を改善できます。また腰回り、むくみにも効果的。時計回りにゆっくりとなでていきましょう。
鼠径(そけい)リンパ節。太ももの付け根にあるリンパ節。座り続けたり立ち続けたりすることの影響が出やすい箇所です。マッサージすると冷えやむくみの改善になります。
膝窩(しっか)リンパ節。膝の裏側にあるリンパ節。こちらも鼠径と同じで冷えやむくみに効きます。また関節痛、しびれの予防、改善にもなるので、こまめに流しましょう。
最後に、また上に戻ってしまいますが、頸部(けいぶ)リンパ節。首の側面にあるリンパです。顔から首に向かって流れていて、マッサージによって頭痛や顔のむくみを改善することができます。しかしこの部位は注意が必要です。
「首には頸動脈洞という神経のツボがあって、ここを左右同時に刺激すると、神経の過剰反応から、脈が遅くなり、心停止の危険がある」という情報が『ホンマでっか!?TV』で放送され、話題になりました。これを頸動脈洞反射といい、知識がないまま頸部に強い負荷をかけてしまうことへの注意喚起がなされました。また、首は全身の体調にかかわる自律神経と深く関係があるため、外部からの刺激が身体全体に影響を及ぼすこともあります。首は私達が思う以上に大事なところなのです。
でも怖がることはありません。左右同時に行わない、強く刺激しない、長時間やらない、ここは大事なところだというのを頭に置いておけば、安全にマッサージを行うことが可能なのです。
健康のための知識
私たちの体はまだわからないことだらけ。リンパマッサージを行うときも、ただ揉めば良いというだけでなく、何をどのようにして、どれほど行えばいいのかということを調べることも大事です。理解するまでは面倒なこともあるかもしれません。しかしそれが長きにわたり自分のためになることを思えば、日々の時間をちょっとだけ使ってみるのも悪くないのではないでしょうか。
<参考サイト>
・看護roo!:リンパ管の構造と機能
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1844
・週刊現代 今すぐ「首」を揉むのをやめなさい!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44885
・リンパマッサージの健康効果の基礎知識
http://www.asiabookfirst.com/
・看護roo!:リンパ管の構造と機能
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1844
・週刊現代 今すぐ「首」を揉むのをやめなさい!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44885
・リンパマッサージの健康効果の基礎知識
http://www.asiabookfirst.com/
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