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DATE/ 2018.03.27

ヘアミルク、ヘアオイルの正しい使い方は?

 ヘアケアに欠かせない、ヘアミルクとヘアオイル。髪にいいことは何となく分かっていても、効果の違いを知らずに使っている人も多いのでは?

 しかしこれらは正しく使わなければ、せっかくのヘアケア効果が半減してしまいます。

 そこで今回は一般的なヘアミルクとヘアオイルの違い、そして正しい使い方について解説します。

ヘアミルクの原料と効果

 ヘアミルクの原料は水、エタノール、グリシン、クエン酸、乳糖といった水性の成分が中心です。白い液状タイプのものが多く、主成分が水性のため、オイルよりはさらっとした軽い付け心地になります。

 塗布すると成分が髪の毛に密着し、じんわり浸透していきます。髪に水分を与え、うるおいを長時間保つことが可能です。

 また、洗うことで開いてしまったキューティクルの内部にしっかりと成分が染みこんでいくので、髪のダメージの補修にも優れています。

 枝毛や冬場の乾燥、カラーやパーマによるパサつきが気になる方には、特に効果を実感しやすいでしょう。

ヘアミルクの欠点

 多少油分が入っているとはいえ、ヘアオイルよりはコーティング力が弱めです。そのためドライヤーの熱や紫外線に対してさほど強くなく、またツヤを出すのも得意ではありません。

 ヘアミルクは熱への保護というよりも、そういった熱や紫外線で傷んだ髪を集中補修するもの、と考えてよいでしょう。

ヘアオイルの原料と効果

 ヘアオイルの原料はそのものズバリ、油となります。とてものびがよく、髪になじみやすいのが大きな特徴です。髪も皮脂などの脂で覆われていますから、相性がいいのでしょう。

 使われているオイルには植物性、鉱物性の2タイプがあり、植物性オイルにはオーガニック成分が含まれているため、敏感肌の方にも安心して使えるのはもちろん非常に高い保湿力が期待できます。鉱物性は植物性のよりも即効性に優れていて、効果をすぐに実感できます。

 髪をしっかりコーティングするので熱に強く、髪を紫外線から守ってくれます。ツヤツヤの髪に仕上げることができるほか、ヘアミルク同様、ダメージ補修も可能です。

 熱や乾燥対策、髪の保護まで、総合的なケアをしたい人はヘアオイルを使うといいでしょう。

ヘアオイルの欠点

 万能かつ効果の高そうなヘアオイルですが、それだけに高価格のものが多い傾向にあります。特にオーガニック由来のものほど、価格が高くなっていくようです。

 またオイル独特のツヤ、ベタつきのある使い心地も、人によって好みが分かれるところです。中には手につかない、スプレータイプのヘアオイルもあるので、自分の使い方に合ったものを選びましょう。

ヘアミルクとヘアオイルの使い方

 シャンプーの後、ドライヤーで乾かす前に、手にとって髪全体に均等になじませていきます。

 どちらもつけすぎるとベタッとしてしまうので、手の中で一度、適量をのばしておくことがポイントです。気になる部分には少しずつ、薄く重ねづけする感覚で塗布しましょう。

 ちなみにどちらもドライヤーで乾かす前でも後でも使うことができますが、ヘアオイルはその特性上、ドライヤーの前に使うほうが効果的です。

ヘアミルクとヘアオイルの併用はNG

 ヘアミルクとヘアオイルは、単純に考えれば水と油です。同じタイミングで使っても混ざり合うことはなく、かえって効果が半減し、ムダ使いになってしまいます。

 そのためもし両方を使いたいのであれば、時間をずらして使うように心がけるといいでしょう。

いろいろとチェックして、自分好みのものを

 ヘアミルクとヘアオイル、それぞれの成分の違いや使い方について解説しました。

 しかし昨今は熱に強いとうたわれるヘアミルクもあれば、ヘアミルクよりも手頃なヘアオイルもあります。使い心地も商品によって実にさまざまですから、美容師さんなどプロの意見を聞くというのもありです。

 使い方や成分、価格、仕上がり具合などをチェックし、自分好みのものを使うようにしましょう!
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授