社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
なぜ年を取ると、お酒に弱くなるのか?
夏はキンキンに冷えたビール、冬は体を温める日本酒、と一年中楽しめるお酒。仕事を終えて家に帰ってからの晩酌を日々の楽しみにしている人も多いはず。
けれど、年齢を重ねるごとにアルコールが飲めなくなった、翌日に残るようになったと感じることはありませんか。若いころは「これくらいなんてことなかったのに」と、翌朝の起床時に頭を抱えるということも。なぜ、年を取ると酒に弱くなるのでしょうか?
まず、体内に入ったアルコールは胃や腸から血液に混ざります。血液が肝臓を通過する際にアセトアルデヒドという有害物質に変わるため、頭がぼんやりしたり、人によっては頭痛や吐き気などをもよおします。そして、アセトアルデヒドは水と二酸化炭素に分解され、体外に排出されます。このメカニズムは、学生時代に体育や理科などの授業で教わったことがあるかもしれませんね。
このアセトアルデヒドを分解する酵素をアルコール脱水素酵素(ALDH)といい、酵素を多く持っている人はアルコールを分解する力が強く、「酒に強い」となるのです。日本人は遺伝子的にこのALDHを持っている人口の割合が低く、欧米人に比べると酒に弱いと言われています。
ちなみに近年の研究では、アルコールについて「飲めば強くなる」ということはないとされています。強くなったと感じるのは、アセトアルデヒドが体内で引き起こす不調に慣れたと感じるからだそうです。
2つ目の理由は、体内の水分量です。人間の体内の水分比率は、赤ちゃんのころは実に80%も水分が占めています。こちらも年齢とともに水分量が低下していき、成人男性では60%、高齢者は50%となるのです。年を取るとシワが多くなった、手がかさつくようになったと感じるのは、この水分量の低下が原因と考えられています。飲酒時は自然と血中アルコール量が増え、また飲酒は利尿作用もあるため、さらに体内から水分が抜けてしまい悪酔いしやすくなるのです。
二日酔いの症状といえば、頭痛やアルコールの臭いがする呼吸、ぼんやりする意識といったところでしょうか。実は、こうした翌日に残る飲酒の片鱗は、体内の水分量の低下にあると言われています。これを防ぐためには、水とアルコールを交互に飲んだり、度数の高いお酒の場合は水で割って飲むという工夫が必要です。また、飲酒後は低血糖になりやすいため、スポーツ飲料を飲むことも効果的と考えられています。
体重や飲むアルコールの量にもよりますが、多量に摂取すると10時間近くアルコールが抜けないということもあります。翌日の予定なども考え、あまり深い時間までお酒を飲まず、早めにソフトドリンクに切り替えるということも方法の1つかもしれません。
けれど、年齢を重ねるごとにアルコールが飲めなくなった、翌日に残るようになったと感じることはありませんか。若いころは「これくらいなんてことなかったのに」と、翌朝の起床時に頭を抱えるということも。なぜ、年を取ると酒に弱くなるのでしょうか?
アルコール分解のメカニズムとは?
アルコールが体内で分解されるメカニズムは次のようなものです。まず、体内に入ったアルコールは胃や腸から血液に混ざります。血液が肝臓を通過する際にアセトアルデヒドという有害物質に変わるため、頭がぼんやりしたり、人によっては頭痛や吐き気などをもよおします。そして、アセトアルデヒドは水と二酸化炭素に分解され、体外に排出されます。このメカニズムは、学生時代に体育や理科などの授業で教わったことがあるかもしれませんね。
このアセトアルデヒドを分解する酵素をアルコール脱水素酵素(ALDH)といい、酵素を多く持っている人はアルコールを分解する力が強く、「酒に強い」となるのです。日本人は遺伝子的にこのALDHを持っている人口の割合が低く、欧米人に比べると酒に弱いと言われています。
ちなみに近年の研究では、アルコールについて「飲めば強くなる」ということはないとされています。強くなったと感じるのは、アセトアルデヒドが体内で引き起こす不調に慣れたと感じるからだそうです。
年を取ると酒に弱くなる2つの理由
では、なぜ加齢とともにアルコールに弱くなったと感じるのでしょうか?その理由の1つ目は、肝機能の低下です。アルコール分解力は30代をピークに、そこから右肩下がりとなります。肝臓がコレまで分解できていた量のアルコールでも、機能低下のため分解しづらくなり、「抜けが悪くなった」「翌日に残った」と感じるのです。2つ目の理由は、体内の水分量です。人間の体内の水分比率は、赤ちゃんのころは実に80%も水分が占めています。こちらも年齢とともに水分量が低下していき、成人男性では60%、高齢者は50%となるのです。年を取るとシワが多くなった、手がかさつくようになったと感じるのは、この水分量の低下が原因と考えられています。飲酒時は自然と血中アルコール量が増え、また飲酒は利尿作用もあるため、さらに体内から水分が抜けてしまい悪酔いしやすくなるのです。
二日酔いしないアルコールの嗜み方
二日酔いを防止するために、何よりもまずは「若い頃と同じ量は飲めない」と考えを改めなくてはいけません。どれほどお酒が好きでも、体は加齢とともに少しずつ衰えていきます。とくに健康診断などで肝臓の数値が悪かった人は要注意です。その上で、二日酔いを緩和する飲み方はあるのでしょうか?二日酔いの症状といえば、頭痛やアルコールの臭いがする呼吸、ぼんやりする意識といったところでしょうか。実は、こうした翌日に残る飲酒の片鱗は、体内の水分量の低下にあると言われています。これを防ぐためには、水とアルコールを交互に飲んだり、度数の高いお酒の場合は水で割って飲むという工夫が必要です。また、飲酒後は低血糖になりやすいため、スポーツ飲料を飲むことも効果的と考えられています。
体重や飲むアルコールの量にもよりますが、多量に摂取すると10時間近くアルコールが抜けないということもあります。翌日の予定なども考え、あまり深い時間までお酒を飲まず、早めにソフトドリンクに切り替えるということも方法の1つかもしれません。
飲めなくなったら「量より質」に切り替えを
とはいえ、お酒が日々の楽しみだった人にとって、加齢によってアルコールを楽しめなくなるというのは淋しいですよね。お酒の進む季節になるとなおさらです。しかし、逆をいえば、飲めなくなった分「量より質」への切り替えのタイミングと考えることもできるということです。趣向を変えて、少し高めのお酒を嗜んでみてもいいかもしれませんね。
<参考サイト>
・NIKKEI STYLE:加齢で酒が弱くなるのはなぜ?医師が語る2つの理由
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22361490X11C17A0000000?channel=DF140920160927
・NIKKEI STYLE:加齢で酒が弱くなるのはなぜ?医師が語る2つの理由
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22361490X11C17A0000000?channel=DF140920160927
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
日本の政治史を見る上で地理的条件は外せない。「島国」という、外圧から離れて安心をもたらす環境と、「山がち」という大きな権力が生まれにくく拡張しにくい風土である。特に日本の国土は韓国やバルカン半島よりも高い割合の...
収録日:2025/06/14
追加日:2025/09/15
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
海底はどうやってできるのか。なぜ火山ができるのか。プレートが動くのは地球だけなのか。またそれはどうしてか。ではプレートは海底の動きの全てを説明できるのか。地球史規模の海底の動きについて、海底調査の実態から最新の...
収録日:2020/10/22
追加日:2021/05/02
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
現在の宇宙開発は「国際月探査」を合言葉に掲げている。だが月は人類の移住先にも適さず、探査にさほどメリットがない。にもかかわらずなぜ「月探査」が目標として掲げられているのか。それは冷戦後、宇宙開発の目標を失った各...
収録日:2024/11/14
追加日:2025/09/16
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10
狩猟採集生活の知恵を生かせ!共同保育実現に向けた動き
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(3)共同保育を現代社会に取り戻す
ヒトは、そもそもの生き方であった狩猟採集生活でも子育てを分担してきた。それは農業社会においても大きくは変わらなかったが、しかし産業革命以降、都市化が進み、貨幣経済と核家族化と個人主義が浸透した。ヒトが従来行って...
収録日:2025/03/17
追加日:2025/09/14