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【仕事と年収】パチプロ(35歳男性)の場合
今回は35歳「パチプロ」の方に年収などのリアルなお金事情、そしてその仕事の内容を詳しく聞いてみました。
【年齢】35歳(男性)
【住まい】関東地方
【独身or既婚】独身
【職業】パチプロ
・経歴を教えてください。
高校を卒業後、やりたいこともなく、たまに派遣のアルバイトをする半ニート生活を送っていた。そのときにパチンコにハマり、パチンコ以外に興味のないパチンコ依存症になる。毎回勝てなくても負けない程度にパチンコを打てないか?と思っていたところ、パチプロの存在を知り、パチンコ雑誌のパチプロに憧れる。その後、パチプロの真似事から始め、パチンコの確率や期待値を猛勉強。無我夢中で打ち続けていたら、知らない人にパチプロの方ですか?と声を掛けられる。気づいたらパチンコやスロットの勝ち額で生活するようになっていた。
・年収/月収/賞与について教えてください。
年収200~500万円/月収-50~100万
・貯蓄額はおいくらですか?
30歳男性の平均貯蓄額と同じくらい。(約400万)
・年間休日は?
休むのは自由だが、それでは生活できないので、基本的に休みは土日祝日だけとしている。特別甘い状況が期待できる日は稼動している。
・狙い台(計算上プラスになる台)に座るために並ぶ
・狙い台に座れたら後は打つのみ
・パチンコなら玉を弾いてデジタルを回すという行為を1日12時間繰り返す
・スロットならレバーを叩いてリールを目押しするという行為を1日12時間繰り返す
そんな生活が15年。
基本的に打っている時間(稼動時間)は、開店から閉店前までの12時間前後だが、「残業」と言うならば、朝の並び時間、次の日に行く店を選別する時間、機種スペックの勉強時間、データ情報収集時間等、1日2時間は使うので、14時間。月に280時間はパチンコのために使うことになる。
他には、休日が自分の判断で自由に設定できること。正しい知識と判断力でパチンコやスロットを打てば打つほどプラスになること。そして、数年ごとに業界規制等で台のスペックが改変されるので、メーカーが規制の中で思考錯誤して作った様々な台を打つことになるが、その中で台を研究し、新たな知識を身につけ攻略していくところは、仕事がマンネリ化することがなく刺激がある。
・行く店を厳選しなければならないので、毎日行く場所が変わる。毎日勤務地が変わるようなもので、精神的に落ち着かない。特に初めて行く店や遠方の店だと、知らない土地での車の運転もストレスになるし、想定外の渋滞に巻き込まれたりして開店に間に合わず、狙い台が取れないなんてこともある。
・基本的に12時間以上座った作業なので、不健康極まりない。肩凝り、腰痛、眼精疲労は当たり前。過労で入院、食事をとらずに打ち続けた結果、胃に穴が開く、激痩せ、激太り、そういう人も多い。また、騒音の中で強烈な光を放つ液晶画面を至近距離で見続け、12時間以上、玉を弾いたり、リールを目押しする作業なので、正直、長時間はキツイし、軽い拷問のようにも思えてくる。
・極一部だが、常連、店員、同業から嫉妬の眼差しを向けられる。店ではパチンコ依存症と思われる人が多いので、金銭的、精神的に追い込まれている人を多く見る。ほぼ毎日、お金が減り続ける行為を繰り返す人というのは、独特の表情をしている。紛争中とまでは言わないが、それに近い雰囲気を醸し出している。そういう人はパチプロ(勝っている人)が気に入らないのか、俺は君の親の仇なのか?と思ってしまう程の凄い表情で見てくる。
・業界規制でスペックが変わることがあり、年々パチプロには厳しくなっていく業界。効率の低下、収入の低下はこれからも続いていくだろう。
――――――――――
パチンコで生活をしているパチプロ。自分一人で稼げる仕事であるため、人間関係で悩むことはないとのことですが、不安定な稼ぎに12時間の肉体労働と、精神的にも身体的にもハードな仕事のようです。加えて、年々規制が厳しくなっている業界であることも考えると、パチプロという仕事を取り巻く状況は、今後も厳しくなっていきそうです。
35歳「パチプロ」の年収は…
今回お話をうかがったのはこちらの方。【年齢】35歳(男性)
【住まい】関東地方
【独身or既婚】独身
【職業】パチプロ
・経歴を教えてください。
高校を卒業後、やりたいこともなく、たまに派遣のアルバイトをする半ニート生活を送っていた。そのときにパチンコにハマり、パチンコ以外に興味のないパチンコ依存症になる。毎回勝てなくても負けない程度にパチンコを打てないか?と思っていたところ、パチプロの存在を知り、パチンコ雑誌のパチプロに憧れる。その後、パチプロの真似事から始め、パチンコの確率や期待値を猛勉強。無我夢中で打ち続けていたら、知らない人にパチプロの方ですか?と声を掛けられる。気づいたらパチンコやスロットの勝ち額で生活するようになっていた。
・年収/月収/賞与について教えてください。
年収200~500万円/月収-50~100万
・貯蓄額はおいくらですか?
30歳男性の平均貯蓄額と同じくらい。(約400万)
・年間休日は?
休むのは自由だが、それでは生活できないので、基本的に休みは土日祝日だけとしている。特別甘い状況が期待できる日は稼動している。
仕事の内容は?残業はどれぐらい?
・自宅から半径100キロ圏内のパチンコ店の中から店を厳選する・狙い台(計算上プラスになる台)に座るために並ぶ
・狙い台に座れたら後は打つのみ
・パチンコなら玉を弾いてデジタルを回すという行為を1日12時間繰り返す
・スロットならレバーを叩いてリールを目押しするという行為を1日12時間繰り返す
そんな生活が15年。
基本的に打っている時間(稼動時間)は、開店から閉店前までの12時間前後だが、「残業」と言うならば、朝の並び時間、次の日に行く店を選別する時間、機種スペックの勉強時間、データ情報収集時間等、1日2時間は使うので、14時間。月に280時間はパチンコのために使うことになる。
この仕事の良い点は?
自分がこの生活をしていて良いと思うのは、自由に1人で稼げることに尽きる。稼動すれば稼動しただけ、努力が100%自分の利益になる。会社や上司、同僚、部下に足を引っ張られることもなく、誰かに命令されたり、取引先に気を使うこともないので、誰かに搾取されることがなく、誰かの面倒をみることもない。人間関係に悩むことが一切ない。他には、休日が自分の判断で自由に設定できること。正しい知識と判断力でパチンコやスロットを打てば打つほどプラスになること。そして、数年ごとに業界規制等で台のスペックが改変されるので、メーカーが規制の中で思考錯誤して作った様々な台を打つことになるが、その中で台を研究し、新たな知識を身につけ攻略していくところは、仕事がマンネリ化することがなく刺激がある。
この仕事の悪い点は?
・世間体が悪い。普通に遊んでいる人が勝った時のように好きな台で短時間で楽して勝っていると思われている。実際は好きな台を打てる訳ではなく、ある程度、人気があって店側が出玉アピールしたい、回収したいと考えている機種しか打てない。・行く店を厳選しなければならないので、毎日行く場所が変わる。毎日勤務地が変わるようなもので、精神的に落ち着かない。特に初めて行く店や遠方の店だと、知らない土地での車の運転もストレスになるし、想定外の渋滞に巻き込まれたりして開店に間に合わず、狙い台が取れないなんてこともある。
・基本的に12時間以上座った作業なので、不健康極まりない。肩凝り、腰痛、眼精疲労は当たり前。過労で入院、食事をとらずに打ち続けた結果、胃に穴が開く、激痩せ、激太り、そういう人も多い。また、騒音の中で強烈な光を放つ液晶画面を至近距離で見続け、12時間以上、玉を弾いたり、リールを目押しする作業なので、正直、長時間はキツイし、軽い拷問のようにも思えてくる。
・極一部だが、常連、店員、同業から嫉妬の眼差しを向けられる。店ではパチンコ依存症と思われる人が多いので、金銭的、精神的に追い込まれている人を多く見る。ほぼ毎日、お金が減り続ける行為を繰り返す人というのは、独特の表情をしている。紛争中とまでは言わないが、それに近い雰囲気を醸し出している。そういう人はパチプロ(勝っている人)が気に入らないのか、俺は君の親の仇なのか?と思ってしまう程の凄い表情で見てくる。
・業界規制でスペックが変わることがあり、年々パチプロには厳しくなっていく業界。効率の低下、収入の低下はこれからも続いていくだろう。
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パチンコで生活をしているパチプロ。自分一人で稼げる仕事であるため、人間関係で悩むことはないとのことですが、不安定な稼ぎに12時間の肉体労働と、精神的にも身体的にもハードな仕事のようです。加えて、年々規制が厳しくなっている業界であることも考えると、パチプロという仕事を取り巻く状況は、今後も厳しくなっていきそうです。
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