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DATE/ 2018.06.26

会社の「飲み会」理想的な金額は?

 「納涼会」「暑気払い」など、暑さや不快指数を和らげる飲み会のお誘いが、メールで飛び込む季節になってきました。

 職場の飲み会について賛否両論が交わせるようになったのは、21世紀の風潮。では、実際のところ「いくらなら会社の飲み会に行ってもいい」のか、「上司にどの程度負担してもらいたい」のか、20代~50代の率直な声を集めたアンケートをご紹介します。

幹事が望む会費負担は、社員2,636円、部長以上16,186円

 会社の飲み会について、費用面からアンケートを行なったのは、お金コミュニケーションアプリ「pring(プリン)」を運営する会社による「pring(プリン)のお金会議」です。

 最初の質問は「あなたが会社の飲み会の幹事だった場合、会費はいくらにするか役職別にお答えください」。答えたのは部長以上68人、一般社員802人、その他330人の全国の男女サラリーマン。答えは、「部長以上の会費」16,186円、「一般社員の会費」2,636円と6倍もの差がついています。

 次の質問は「あなたが今までに参加した会社の飲み会の会費の平均額をお答えください」。1200人の全体平均は3,906円。部長以上で4,309円、一般社員で3,779円と、第1問で幹事が望んでいるのはあくまで理想論。実際に支払われている額では、部長以上と一般社員の負担額は500円程度しか差がないのが分かります。

 役職によって会費に差をつけるべきかどうか自体にも議論はありますが、部課長職の男性たちは私生活ではローン真っ盛りの年齢。可処分所得は新入社員より少ない場合もままあるからです。

「上司のおごり」か「割り勘」か、最も敏感なのは30代女性

 会費負担の差はひとまず置いて、三番目の質問「上司がいる会社の飲み会の参加意向をそれぞれお答えください」。それぞれとは「割り勘」の場合と「おごり」の場合です。全体では、割り勘では42%が参加したい、おごりだと69%が参加したいとの回答でした。この差は男女別に見ると、もっとはっきりしています。男性は割り勘で52%が参加したい、おごりで69%が参加したいのに対し、割り勘で参加したい女性は32%に過ぎず、おごりだと69%が参加したいとちょうど割合が逆転します。

 「上司のおごり」で参加したい人は、男女とも年齢を経るにつれて減っていきます。
男性20代79%、30代74%、40代65%、50代59%
女性20代81%、30代72%、40代62%、50代60%です。

 「上司との割り勘飲み会」に参加したい人は、男性の場合40代だけが46%と過半数を割っていますが、他の年代では53%~55%の人が参加したいと回答。女性が20代から50代まで全世代が35%以下ですが、特に私生活・子育てに多忙な30代40代の女性は7割が「参加したくない」と言っています。

 全世代を通じて、「おごり・割り勘」で答えの変わる人が多いのは女性30代。もちろん「おごりならOK(72%)」「割り勘ならごめんなさい(71%)」なのですが、30代女性には飲み会でも「花」の役を期待する上司もまだまだ大勢います。きちんと装って、座持たせにも気配りが必要となると、割り勘では「やってられない」というのが女性たちの本音ではないでしょうか。

「飲み会」に補助してくれる制度のある会社も?

 最近では、社内コミュニケーションを活性化するため、社員同士の飲み会に会社が補助金を出す制度をとる会社も出てきています。その羨ましい会社は、名刺管理サービスのSansan。

 制度の名前も「Know Me(飲ーみー)」。他部署の社員と初めて一緒に飲みに行く場合、最大3人まで1人あたり最大3,000円の補助が会社から受けられるという制度です。いわゆる「職場の飲み会」とは違うものの、同じ会社を別の角度から見られるとあって、互いに刺激を受けることも多く、決して会社にとってマイナスにはなっていない様子。

 また、同社では、毎月の第一水曜日、「つまみーの」と称して、本社内のリフレッシュスペースで軽食とお酒のビュッフェ・サービスがあります。おごったりおごられたり、割り勘にしたりの手間のない社内ノミニケーション、これからはさらに新しいカタチで広がっていくのでしょうか。

<参考サイト>
・pring:会社の飲み会、あなたはいくら払うべきか。望ましい会費は、部長以上16,186円、一般社員2,636円。実際に払った金額とは大きな乖離が・・・
https://www.pring.jp/news_info/index201805_08.php
・sansan:社内制度
https://jp.corp-sansan.com/recruit/office/
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