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DATE/ 2018.09.09

東京23区家賃相場が安い駅ランキング

 部屋を借りるときに、大きなポイントになるのが「家賃」ですよね。「良い条件で安い家賃で住みたい」と誰もが思うものですが、なかなかそう上手くはいかないもの。しかしエリアを変えると希望条件で予算内に収まる物件に見つけられるかもしれません。今回は東京23区内で家賃が安いエリアについて調べてみました。

東京23区の家賃相場は約8万円

 一人暮らし向け物件のワンルーム・1K・1DKの物件の相場を調べてみると、東京23区全体の平均相場は約8万円程度。しかし土地が高いことでも有名な千代田区・港区・中央区は平均相場が10万円を超える一方で、足立区・葛飾区・江戸川区・練馬区などでは平均相場が6万円台と、同じ23区内でも地域によって大きく差が出ている実態が分かります。

 さらに細かい駅単位で見てみると、なんと5万円台の家賃で一人暮らし向け物件に出会えることもあります。そんなお得な家賃で部屋を借りられるのはどんなエリアなのでしょうか。suumoジャーナルが調べた2018年8月時点で家賃が安い駅ランキングを参照してみましょう。

5万円台で一人暮らしができる3駅

 3位にランクインしたのは足立区内でもっとも東側に位置する北綾瀬駅で、平均相場は5.9万円となっています。駅周辺はそれなりに店があるので生活には便利なものの、綾瀬と北綾瀬を結ぶ東京メトロ千代田線の支線しか通っていないため、隣駅の綾瀬で必ず乗り換えなければいけません。しかし、2019年をメドに綾瀬で乗り換えずに本線へ合流できるようになるため、今後は家賃が上がることが予想される駅です。

 2位には江戸川区の葛西臨海公園駅が、平均相場5.7万円でランクイン。水族館や公園など遊ぶスポットの多い場所で、ファミリー層に人気のエリアです。しかし生活に必要なものを買うお店は駅の近くにはあまりないため、自家用車か自転車は必須のようです。また唯一通っているJR京葉線は雨風など天候の影響を受けやすく、運行情報に影響を及ぼすこともしばしば。そうした不便さが家賃を抑える要因になっているようです。

 1位に輝いたのは、板橋区の最北に位置する西高島平駅で、その平均相場はなんと5.5万円。都営三田線の始発でもあるため、都心部への通勤も座って通える魅力を持った街です。駅の北側にはトラックターミナルがあり、駅のそばを首都高速道路が通っているため、車通りが多いエリアでもあります。駅前に大きなスーパーがないので、生活必需品を買うには少し遠出をする必要があります。

 それ以降のランキングは以下の通りになっています。

1位:西高島平駅(板橋区) 5.55万円
2位:葛西臨海公園駅(江戸川区) 5.70万円
3位:北綾瀬駅(足立区) 5.90万円
4位:一之江駅(江戸川区) 6.00万円
4位:京成金町駅(葛飾区) 6.00万円
4位:金町駅(葛飾区) 6.00万円
7位:堀切駅(足立区) 6.15万円
8位:柴又駅(葛飾区) 6.20万円
8位:江戸川駅(江戸川区) 6.20万円
8位:篠崎駅(江戸川区) 6.20万円
(一人暮らし向け物件が対象。2018年8月時点suumoジャーナル調べ)

家賃が安い駅の特徴

 ランキングを見てみると、10駅中9駅が江戸川区・足立区・葛飾区であることから、「東京の東側は家賃が安い」という傾向にあることが分かります。さらに上位3駅からは「駅周辺に店が少ない」「交通の便が良くない」「都心部から離れた立地にある」などの点が、家賃が抑えられている特徴だということも見えてきます。

 いかがでしたか。東京23区と一言でいってもさまざまなエリアがあります。都心部の近くに住みたいけど家賃は抑えたい!という人は、ぜひ参考にしてみてください。

<参考サイト>
・suumoジャーナル:【2018年】東京23区の家賃相場が安い駅ランキング!
http://suumo.jp/journal/2018/07/25/157580
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小原雅博
東京大学名誉教授