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DATE/ 2018.09.13

CDが売れない時代に音楽アーティストはどう稼ぐ?

 いま、CD販売は完全に斜陽産業です。今後も市場はどんどん縮小していくことが予想されています。こんなCDが売れない時代にアーティストはどうやって稼ぐのか。アーティストたちのふところ事情を解説します。

CDアルバム1枚売れるといくらもらえるか

 CDの売り上げに対してアーティストが得られる基本的な収入は「歌唱印税」というものです。だいたいCDの値段の1~3%。印税というと作家さんの収入を思い浮かべる方も多いかもしれません。その著者印税としくみはだいたい同じです。

 ただし、印税を計算する際、CD本体の値段からプラスチック容器やジャケットなどパッケージの料金は差し引かれます。たとえば、CDが2000円で、パッケージ料金が100円だった場合、2000円から100円を引いた1900円に印税率1~3%を掛けることになります。

 つまり、印税が1%の場合、19円がCD1枚あたりの印税になります。1万枚売れれば19万円、10万枚売れれば190万円の歌唱印税が支払われるということです。

アイドルグループの印税

 もし、グループで活動している場合は歌唱印税を人数で分割することになります。たとえば、上記のようにCD一枚あたりの印税が19円の場合、4人グループなら1人がもらえるCD一枚あたりの印税額4~5円ほど。

メンバーの多いアイドルグループとなるとたいへんです。先ほどと同じくCD1枚あたりの印税が19円で、メンバーが20名以上の場合は、CD1枚あたりの印税は1円以下です。超バカ売れしたとしても、CDに収入を頼るのは厳しいといえるでしょう。

ダウンロードと定額配信制

 音楽産業はCD販売からダウンロード販売、定額配信制の時代に移ろうとしています。では、ダウンロード販売におけるアーティストの収入はどのくらいなのでしょう。

 音楽メディア「M-ON! MUSIC」の記事によると、配信媒体によって金額が大きく異なるようです。たとえば、有名どころでは「iTunes」の場合は1ダウンロードあたり16.6円、「Spotify」の場合は4.6円です。

 最近、主流になりつつある定額配信制におけるアーティストの収入もだいたいわかっています。「iTunes」の場合は1再生あたり0.55円、「Spotify」の場合は0.15円、また、「YouTube」の場合は0.03円です。これらを高いとみるか、安いとみるかは、販売戦略と大きく関わってくるので、一概に断じることはできません。

カラオケ印税もある

 他にもカラオケの印税というものもあります。すこし古い記事になりますが、「週刊ポスト2014年5月9・16日号」によると、『ロード』の作詞・作曲をしたTHE虎舞竜の高橋ジョージさんはカラオケ印税だけで、1993年の発売から20年以上が経過した2014年当時も、年間1200万円もの収入があったそうです。

 高橋さんの場合は作詞と作曲も自ら手がけているという点がポイントです。アーティスト印税だけでなく著作権印税の収入も得られるからです。カラオケ1曲あたりの著作権料はだいたい5円だとのこと。

 カラオケで歌うことは著作者たちの支援につながります。歌うことで応援できるというシステムというもなかなか素敵なしくみですね。

<参考サイト>
・M-ON! MUSIC:定額制配信でアーティストは稼げるのか?
https://www.m-on-music.jp/0000002706/
・NEWSポストセブン:売れた歌手は儲かる 高橋ジョージの印税収入は全盛期22億円
https://www.news-postseven.com/archives/20140509_254559.html
(10MTV編集部)

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