10MTVオピニオン|有識者による1話10分のオンライン講義 ログイン 会員登録
DATE/ 2019.01.12

専門家が選ぶ「本当に住みやすい街」ランキング

 首都圏で「住みたい街」をイメージするとどこでしょうか。SUUMOが発表する「住みたい街ランキング2018」によると、1位が横浜、2位は恵比寿、3位は吉祥寺という順番です。このあたりは定番と言ってもいいですよね。ある意味ブランド化されたオシャレな街です。しかし、街の魅力はブランドだけでは測れない部分も多くあります。ということで今回は、別の視点から街の魅力を覗いてみましょう。参考にするのは、「住みやすさ」に力点をおいた「本当に住みやすい街大賞2019」のランキングです。

「本当に住みやすい街大賞2019」ランキングトップ10

 「本当に住みやすい街大賞2019」は住宅ローン専門金融機関アルヒ株式会社がデータを分析し、住宅評論家の櫻井幸雄氏やファイナンシャルプランナーの岡本郁雄氏ら専門家を審査委員として審査・選定したランキングです。評価項目は「住環境」「交通利便」「教育環境」「コストパフォーマンス」「発展性」の5つの基準となっています。
ランキングトップ10は以下の通り(5点満点)。

1位 赤羽(JR埼京線)4.54
2位 南阿佐ヶ谷(東京メトロ丸ノ内線)4.40
3位 日暮里(JR山手線)4.07
4位 川口(JR京浜東北線)4.04
5位 柏の葉キャンパス(首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス)3.96
6位 勝どき(都営地下鉄大江戸線)3.95
7位 南千住(東京メトロ日比谷線)3.87
8位 千葉ニュータウン(京成電鉄成田スカイアクセス)3.84
9位 小岩(JR総武本線)3.68
10位 谷向(JR南武線)3.43

 どうでしょうか。普段あまり聞き慣れない駅名もあるという方も多いのではないでしょうか。先に示した「住みたい街ランキング」とはかなり違う印象です。これはなかなか新しいランキングかもしれません。トップ3の詳細を見てみましょう。

「赤羽」利便性と庶民性で「NEXT吉祥寺」

 赤羽は大型スーパーだけでなく、魅力的な商店街も2つある点が高評価です。また、路線としても、湘南新宿ライン、京浜東北線、宇都宮線、赤羽線、埼京線、高崎線の6路線が使えます。また、公園も多く、子供にとってもいい環境。5つの評価項目の中でも「発展性」「交通の利便性」「住環境」はほぼ満点に近いようです。ちなみに赤羽は「住みたい街ランキング」でも19位にランクインしています。すでに街のイメージそのものも変化し始めているようです。

「南阿佐ヶ谷」自然の豊かさと都会の便利さ

 杉並区は幼稚園や保育園が揃い、待機児童が比較的少ないエリア。また、阿佐ヶ谷といえば昔から活気溢れる文化の街です。それに新宿まで11分、大手町まで32分という利便性が加わっています。つまり、家族で暮らすにはかなり便利な立地。5つの評価項目の中では「教育・文化環境」が満点のほか、「発展性」もほぼ満点となっています。

「日暮里」山手線なのにリーズナブル

 山手線、京浜東北線、常磐線の3駅が利用可能で、成田空港までも36分。アクセスの良さはまちがいありません。荒川区は教育に力を入れており、私立幼稚園の補助金制度などがあります。また美術館や博物館、といった文化の中心地である上野エリアもすぐ近く。それでいて、山手線の内側としては比較的リーズナブルなエリアです。5つの評価項目の中では「交通の利便性」がかなり高いです。

シニアランキングトップ3

 「本当に住みやすい街大賞2019」では、シニア層に焦点を合わせたランキングも公開されています。こちらの評価基準は、徒歩移動を考えた「生活環境」、余暇を過ごすための「レジャー環境」、「福祉医療環境」、バリアフリーと防犯性から考えた「街の安全性」、電車やバスを中心とした「交通の利便性」の5つです。ランキングトップ3は以下の通り。

1位 大泉学園(西武池袋線)4.11
2位 神田(JR京浜東北線)4.04
3位 印西牧の原(北総鉄道北総線)3.91

 大泉学園は「生活環境」が満点です。駅前に買い物施設や病院、区役所関連施設等が充実している点が高評価のようです。神田は小規模から大規模まで医療機関が揃っています。さらに神保町の古書店街も近く、医療や文化の充実度がたいへん高いエリアです。印西牧の原は区画整理された街で火災などの危険度が低く、駅前の商業施設が整い、大きな病院もあります。さらに、自然環境も身近。新興住宅地と自然が一体化している街といった点で、評価が高くなっているようです。

 さて、ここまでランキングを見てきましたが、「住みたい街ランキング」は街のイメージ調査といってもいいかもしれません。その点、ここで紹介した「本当に住みやすい街大賞」は現実的な観点からの魅力です。

 もちろん、住む場所にとって大事な要素は「住みやすいかどうか」だけではありません。住みたい街に住むというだけで、毎日がワクワクするということも大事な要素です。しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、より現実的な尺度で住む場所を選ぶことが大事になるのではないでしょうか。できれば、より長く、より快適に暮らしていきたいと考えるひとにとってはたいへん興味深い調査と言えるでしょう。

<参考サイト>
本当に住みやすい街大賞 2019
https://www.aruhi-corp.co.jp/cp/town_ranking/2019_kanto/#ranking
住みたい街ランキング2018 総合トップ - SUUMO
https://suumo.jp/edit/sumi_machi/
(10MTV編集部)