社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
地元とどう違う?上京して感じた東京と地方の差
2度目のオリンピックも控えている日本の首都、東京。都知事は「都民ファースト」の政策を掲げていますが、国内全体レベルで見れば、官公庁機能や人口の一極集中も問題となっています。
そんな東京都は2018年11月、「都民生活に関する世論調査」(平成30年7月実地)のアンケート結果を発表しました。名前の通り、東京都民に向けられたアンケートですが、今後も東京に住みたいと答えた人は回答の約8割を占めています。東京暮らしのメリット・デメリット、地方との差はどんなところにあるのでしょう。東京都外出身の都民の声を拾ってみました。
「通勤ラッシュに唖然。大柄な自分が人混みに押し上げられて、一駅間まったく床に足がつかなかったことも……(42歳会社員)」
車を持っていない都民が少なからずいることに納得したという意見が多く寄せられました。それなりに大きい駅からは羽田や成田に直行するバスも出ているので移動手段には事欠かないのは確かですね。「都民生活に関する世論調査」の「東京に今後も住みたい理由」の第1位に交通網の発達があげられていました。
一方で、通勤ラッシュや悪天候への弱さ、トラブル発生となると駅構内に溢れかえる人の群れに思わず天井を仰いだという声も届いています。在京10年以上でも未だに東京駅や新宿・渋谷駅の中で迷子になるという人も多いようです。
「子供がたくさんいる。上京したら公園にも図書館にも子供がたくさんいて驚いた、少子化は地方の方が顕著(70歳無職)」
「婚活サイトの登録者数がぜんぜん違う。東京で仕事辞めて地元に帰ってきたら、同じサイトを同条件で使っているのに該当する候補数が3分の1になった……(31歳SE)」
上述の通勤ラッシュにも通ずるものがありますね。良くも悪くも人が多いのが東京らしさと言えるようでしょう。子供の数は出身地によっては、むしろ東京は少なく感じるという印象を持つ方もいましたので、地方差があるようです。
コメントをしてくれた方はいずれも知名度のある街の出身ですが、それでも人の多さに驚かれる傾向にあります。人口密度の高さは悩みどころでもあり、「東京に今後は住みたくない」と回答した理由の第2位が「人や車が多すぎる」でした。
「東京の人は冷たいっていうよりドライ(19歳大学生)」
「東京生まれ東京育ちなのに都内の名所に関心がない人が多い。六本木ヒルズもジブリ美術館もスカイツリーも行ったことないって、もったいなさすぎでしょ!(26歳OL)」
「方言あって羨ましいって言われて複雑な気分(20歳大学生)」
東京の人は冷たいと定型文のように語られがちですが、これは良くも悪くもと意見が分かれました。地方のしがらみから逃れてきた人々の住まう場所が東京、なんて回答をしてくれた方もいましたが、案外的を得ているのかもしれません。
「蝉の鳴き声が地元と違う!(30歳保育士)」
「都会の中にタヌキorハクビシンorスッポンが棲息していてビックリ(複数の方)」
想像していたよりも緑が多いという意見も寄せられました。公園を作る、緑地政策の推進も積極的なのでその効果が出ているということでしょうか。棲息地域が狭められて街中で暮らさなければならない野生動物がいること、逃げ出した食材、ペット動物の繁殖は望ましいことではありませんが、意外と目にする機会は多いですよね。
また、北国出身の方にゴキブリのサイズは脅威的なようです。人生で初めて殺虫スプレーを買ったきっかけは上京だったという声もありました。関西圏出身の方からは、蝉の種類が違うとの指摘も。身近な動植物だからこそ違いに気がつきやすいのかもしれません。
江戸時代から、東京は上京民が圧倒的に割合を占める町でした。所変われば品変わるとはよく言ったもので、積もった雪を見物しようと船を出している江戸っ子を、雪国出身の人らは何が面白いのかと首を傾げていたそうです。上京してきた人々がカルチャーショックを受けるのは今も昔も変わらないのでしょう。
そんな東京都は2018年11月、「都民生活に関する世論調査」(平成30年7月実地)のアンケート結果を発表しました。名前の通り、東京都民に向けられたアンケートですが、今後も東京に住みたいと答えた人は回答の約8割を占めています。東京暮らしのメリット・デメリット、地方との差はどんなところにあるのでしょう。東京都外出身の都民の声を拾ってみました。
その1「公共の交通機関が便利」
「電車・バスがとにかく便利です。本数はやたら多いし、乗りそびれても次を待てば良いし。地元は乗り逃すと次まで30分は待たないといけなかった(27歳公務員)」「通勤ラッシュに唖然。大柄な自分が人混みに押し上げられて、一駅間まったく床に足がつかなかったことも……(42歳会社員)」
車を持っていない都民が少なからずいることに納得したという意見が多く寄せられました。それなりに大きい駅からは羽田や成田に直行するバスも出ているので移動手段には事欠かないのは確かですね。「都民生活に関する世論調査」の「東京に今後も住みたい理由」の第1位に交通網の発達があげられていました。
一方で、通勤ラッシュや悪天候への弱さ、トラブル発生となると駅構内に溢れかえる人の群れに思わず天井を仰いだという声も届いています。在京10年以上でも未だに東京駅や新宿・渋谷駅の中で迷子になるという人も多いようです。
その2「やっぱり人が多い」
「駅前にとにかく人が多い。私の地元は県庁所在地だけど、夜間はひっそりしている(33歳会社員)」「子供がたくさんいる。上京したら公園にも図書館にも子供がたくさんいて驚いた、少子化は地方の方が顕著(70歳無職)」
「婚活サイトの登録者数がぜんぜん違う。東京で仕事辞めて地元に帰ってきたら、同じサイトを同条件で使っているのに該当する候補数が3分の1になった……(31歳SE)」
上述の通勤ラッシュにも通ずるものがありますね。良くも悪くも人が多いのが東京らしさと言えるようでしょう。子供の数は出身地によっては、むしろ東京は少なく感じるという印象を持つ方もいましたので、地方差があるようです。
コメントをしてくれた方はいずれも知名度のある街の出身ですが、それでも人の多さに驚かれる傾向にあります。人口密度の高さは悩みどころでもあり、「東京に今後は住みたくない」と回答した理由の第2位が「人や車が多すぎる」でした。
その3「都民は冷たくて地元愛が希薄?」
「男の人が(他人の)子供にも優しいのに驚きました。地元だと子供が公園ではしゃいでいるだけで怒鳴られるとかあったり……(44歳主婦)」「東京の人は冷たいっていうよりドライ(19歳大学生)」
「東京生まれ東京育ちなのに都内の名所に関心がない人が多い。六本木ヒルズもジブリ美術館もスカイツリーも行ったことないって、もったいなさすぎでしょ!(26歳OL)」
「方言あって羨ましいって言われて複雑な気分(20歳大学生)」
東京の人は冷たいと定型文のように語られがちですが、これは良くも悪くもと意見が分かれました。地方のしがらみから逃れてきた人々の住まう場所が東京、なんて回答をしてくれた方もいましたが、案外的を得ているのかもしれません。
その4「都会の中の自然にビックリ」
「ゴキブリがでかい……(27歳会社員)」「蝉の鳴き声が地元と違う!(30歳保育士)」
「都会の中にタヌキorハクビシンorスッポンが棲息していてビックリ(複数の方)」
想像していたよりも緑が多いという意見も寄せられました。公園を作る、緑地政策の推進も積極的なのでその効果が出ているということでしょうか。棲息地域が狭められて街中で暮らさなければならない野生動物がいること、逃げ出した食材、ペット動物の繁殖は望ましいことではありませんが、意外と目にする機会は多いですよね。
また、北国出身の方にゴキブリのサイズは脅威的なようです。人生で初めて殺虫スプレーを買ったきっかけは上京だったという声もありました。関西圏出身の方からは、蝉の種類が違うとの指摘も。身近な動植物だからこそ違いに気がつきやすいのかもしれません。
江戸時代から、東京は上京民が圧倒的に割合を占める町でした。所変われば品変わるとはよく言ったもので、積もった雪を見物しようと船を出している江戸っ子を、雪国出身の人らは何が面白いのかと首を傾げていたそうです。上京してきた人々がカルチャーショックを受けるのは今も昔も変わらないのでしょう。
<参考サイト>
・『「都民生活に関する世論調査」結果』東京都
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/27/01.html
・『「都民生活に関する世論調査」結果』東京都
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/27/01.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
日本の政治史を見る上で地理的条件は外せない。「島国」という、外圧から離れて安心をもたらす環境と、「山がち」という大きな権力が生まれにくく拡張しにくい風土である。特に日本の国土は韓国やバルカン半島よりも高い割合の...
収録日:2025/06/14
追加日:2025/09/15
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
海底はどうやってできるのか。なぜ火山ができるのか。プレートが動くのは地球だけなのか。またそれはどうしてか。ではプレートは海底の動きの全てを説明できるのか。地球史規模の海底の動きについて、海底調査の実態から最新の...
収録日:2020/10/22
追加日:2021/05/02
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
現在の宇宙開発は「国際月探査」を合言葉に掲げている。だが月は人類の移住先にも適さず、探査にさほどメリットがない。にもかかわらずなぜ「月探査」が目標として掲げられているのか。それは冷戦後、宇宙開発の目標を失った各...
収録日:2024/11/14
追加日:2025/09/16
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10
狩猟採集生活の知恵を生かせ!共同保育実現に向けた動き
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(3)共同保育を現代社会に取り戻す
ヒトは、そもそもの生き方であった狩猟採集生活でも子育てを分担してきた。それは農業社会においても大きくは変わらなかったが、しかし産業革命以降、都市化が進み、貨幣経済と核家族化と個人主義が浸透した。ヒトが従来行って...
収録日:2025/03/17
追加日:2025/09/14