世の中の「投資経験者」の割合はどれくらい?
老後資金に2000万円が必要という試算が話題となりました。近年では、NISAやiDeCoという制度もよく聞きますが、これらは資産形成とともに節税効果も見込めるというところで人気があるようです。そろそろ老後に備えて資産運用を考えておこうと思った人も多いのではないでしょうか。といっても、どうすればいいのか悩んでいる人も多いかもしれません。日本ではまだまだ投資や金融に関して学ぶ機会は限定的かと思われます。今回は、いくつかの調査をもとに、どれくらいの人が投資を行っているのかということを見ながら、投資とはどのようなものなのか少し見てみましょう。
この調査の分析によると、投資を始めるまでには大きく「意識」「手続き」「商品選択」の3つのハードルがあるとされています。1つ目の「意識」のハードルについては、「まとまったおカネがないと投資できないのでは……」「投資するには専門的な知識が必要」「損をするのが嫌」といったコメントがあるようです。2つ目は「手続き」のハードル。これは証券口座を開設する手間や時間、面倒さ。3つ目の「商品選択」は知識の問題と言えるでしょう。投資にはさまざまな指標があるので、これをどう読み解けばいいのか、そもそも何に投資すればいいのかわからない、といったことが考えられます。投資に二の足を踏んでいる人も多いことが伺えます。
また、野村総研が行った「個人の投資に対する取り組み状況に関する調査」(2015年、対象7000人、インターネット調査およびインタビュー調査)でも上記の調査と似た結果が挙がっています。投資を始める前には「素人には難しい」や「リスクが高い」、「不安・心配である」、「ギャンブル・賭博」、「怖い」、「自分とは関係ない」といったイメージを抱く人が多いようです。しかし、実際に投資を経験したあとの感想としては、「銀行に預けるより得」「資産形成に役立つ」「少額より始められる」というイメージが増加しています。これらの反応を受けて野村総研では、日本は諸外国と比べても預貯金の占める割合が高く、「リスク資産」はごく一部にとどまっており、今後デフレからの脱却が本格化していった場合、この状況は合理的ではないとコメントしています。
日本がバブル崩壊を経験したのはもはや30年近く前の話ですが、投資は危険だという意識はまだまだ高いようです。人が不安を抱くのは、その対象がよく見えないからです。投資に不安を抱くのは、そのリスクがどのようなものなのか、わからないということが最も大きな理由ではないでしょうか。こう考えると、投資を知る機会を私たちは積極的に掴んでいく必要がありそうです。
投資経験のある人は55%
MUFG資産形成研究所の調査(2017年、対象1万人、WEBアンケート)によると、国内で実際に投資をしたことがある人は55%でした。調査の中で、実際に「投資を検討したことがない」と回答した人に対してその理由を問うと、58.7%が「十分な知識がない」で一番多く、ついで40.0%が「損をするのが不安」と答えています。ちなみに3番目に多い回答は「そもそも投資に興味がない」ということでした。この調査の分析によると、投資を始めるまでには大きく「意識」「手続き」「商品選択」の3つのハードルがあるとされています。1つ目の「意識」のハードルについては、「まとまったおカネがないと投資できないのでは……」「投資するには専門的な知識が必要」「損をするのが嫌」といったコメントがあるようです。2つ目は「手続き」のハードル。これは証券口座を開設する手間や時間、面倒さ。3つ目の「商品選択」は知識の問題と言えるでしょう。投資にはさまざまな指標があるので、これをどう読み解けばいいのか、そもそも何に投資すればいいのかわからない、といったことが考えられます。投資に二の足を踏んでいる人も多いことが伺えます。
投資はネガティブなイメージが強い
日本証券業協会が行った「証券投資に関する全国調査」(2018年、対象7000人、訪問留置法)でも投資に対する一般的な傾向を読み取ることができます。これによると、金融商品保有率は「預貯金」92.8%、ついで「株式」12.6%、「投資信託」9.2%です。圧倒的に預貯金が多く、あまり投資にお金が回っていないことがわかります。また、証券投資の必要性は「必要だと思う」が25.1%、「必要とは思わない」が74.6%と4分の3を占めています。また、証券投資に対するプラスイメージとしては「資産を増やす」が高く、マイナスイメージでは「難しい」「ギャンブルのようなもの」「お金持ちがやるもの」といったところが高くなっています。投資は遠いところにあると感じているひとも多いようです。また、野村総研が行った「個人の投資に対する取り組み状況に関する調査」(2015年、対象7000人、インターネット調査およびインタビュー調査)でも上記の調査と似た結果が挙がっています。投資を始める前には「素人には難しい」や「リスクが高い」、「不安・心配である」、「ギャンブル・賭博」、「怖い」、「自分とは関係ない」といったイメージを抱く人が多いようです。しかし、実際に投資を経験したあとの感想としては、「銀行に預けるより得」「資産形成に役立つ」「少額より始められる」というイメージが増加しています。これらの反応を受けて野村総研では、日本は諸外国と比べても預貯金の占める割合が高く、「リスク資産」はごく一部にとどまっており、今後デフレからの脱却が本格化していった場合、この状況は合理的ではないとコメントしています。
リスクをどう捉えるかが大事なのではないか
もちろん、投資には元本保証はありません。しかし意識すればリスクを小さくすることは可能です。一方で、インフレになれば現金の価値は下がるので、現在の超低金利の下で貯金しておくだけでは損をするリスクがあります。基本的に社会は適度のインフレによって経済成長するという考え方から、政府は経済をインフレに導くための政策を取ります。つまり、現代ではリスクから逃れる道はないようです。だからこそ、自身がどのようなリスクを取るのか、しっかりと見極める必要があるのではないでしょうか。日本がバブル崩壊を経験したのはもはや30年近く前の話ですが、投資は危険だという意識はまだまだ高いようです。人が不安を抱くのは、その対象がよく見えないからです。投資に不安を抱くのは、そのリスクがどのようなものなのか、わからないということが最も大きな理由ではないでしょうか。こう考えると、投資を知る機会を私たちは積極的に掴んでいく必要がありそうです。
<参考サイト>
・金融リテラシー1万人調査の概要-「投資をしている人」と「投資をしていない人」の違いとは-│MUFG資産形成研究所
https://www.tr.mufg.jp/shisan-ken/pdf/kinnyuu_literacy_01.pdf
・証券投資に関する全国調査(調査結果概要)|日本証券業協会
http://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/data/files/h30/H30gaiyou20181219.pdf
・「若年層を中心とした個人による投資の現状とNISA の利用促進に向けた課題に関する調査」│株式会社野村総合研究所
https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20151001-1/01.pdf
・金融リテラシー1万人調査の概要-「投資をしている人」と「投資をしていない人」の違いとは-│MUFG資産形成研究所
https://www.tr.mufg.jp/shisan-ken/pdf/kinnyuu_literacy_01.pdf
・証券投資に関する全国調査(調査結果概要)|日本証券業協会
http://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/data/files/h30/H30gaiyou20181219.pdf
・「若年層を中心とした個人による投資の現状とNISA の利用促進に向けた課題に関する調査」│株式会社野村総合研究所
https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20151001-1/01.pdf