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便利だけど気をつけたい「サブスク」の罠
サブスクリプション(定額制)サービスと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。有名なところでは、動画のNetflix、音楽でのApple Music、雑誌ではdマガジンなどがあります。ほかにも、アマゾンプライムはショッピングから動画配信、音楽配信まで幅広く対応しているので、加入している人も多いのではないでしょうか。
またオンラインゲームサービスではNintendo Switch Online、PlayStation Networkといったものが代表的。さらに仕事で使うソフトでもサブスクリプションはメジャーになりつつあります。WordやExcelを代表とするMicrosoft OfficeやPhotoshopやIllustratorなどのAdobe社のデザイン用ソフトなどは、クラウド化と共にサブスクリプションに移行しています。また、Dropboxといったクラウドストレージも定額で容量を増やせます。
挙げればきりがないサブスクリプションサービスですが、料金も一つ一つ見れば高くはありません。たとえば、Amazonプライムは500円/月、オリジナル作品の充実しているNetfilixはベーシックプランで800円/月、Apple Musicの個人向けプランは980円/月、dマガジンは400円/月となっています。ここで挙げたのは主に個人で利用する場合のプランです(税別・税込みの区別なし)。個別には安い事がわかったところで、これら各部門のサービスを全て利用したとして、年間で計算して概算をだしてみましょう。なお、Amazonは各部門にまたがっていますが、配送料などとして契約しているとします。
・Amazon(配送料他) 500円×12ヶ月=6,000円(年間プラン4,900円もあり)。
・Netflix(動画) 800円×12ヶ月=9,600円
・Apple Music(音楽) 980円×12ヶ月=11,760円
・dマガジン(雑誌) 400円×12ヶ月=4,800円
合計32,360円(税別・税込みの区別なし)
「年間9,600円で動画見放題!」と打ち出されるよりも、「毎月800円で動画見放題!」と言われたほうが圧倒的にお得な感じがします。しかし、両者は実は同じことを意味しています。このことは、商売をしている側からすれば、利用者に月額で安い印象を持ってもらいながら、安定的に収入がもたらされることを意味します。企業はサブスクリプションサービスをやる意義があるわけです。
ものによっては、無料の代用サービスもあります。たとえば、どうしてもMicrosoftのOfficeでなくとも、簡単な文書や計算ができればいいということであれば、Googleのサービスを使えば無料です。また、スポーツに強いDAZNの場合、シーズンオフは課金を中止することもできます。毎月の出費をいかに抑えるか、という細かい視点が大事です。サブスクリプションサービスに関しては、「ご利用は計画的に」という言葉を心においておくといいかもしれません。
概算で年間3万円強は使っているかもしれない
さまざまなサービスがサブスクリプションに移行しています。比較的利用者が多いのは動画系のサービスではないでしょうか。はじめに挙げたNetflix以外にも海外ドラマに強いHulu、スポーツならDAZN、配信本数の多いU-NEXT、これらにdTVやアマゾンプライムビデオを加えたところがメジャーではないでしょうか。またYouTubeは基本的に無料ですが、さらにいくらか払えば、さらに使いやすい機能をいくつか備えたYouTubeプレミアムを利用することが可能です。またオンラインゲームサービスではNintendo Switch Online、PlayStation Networkといったものが代表的。さらに仕事で使うソフトでもサブスクリプションはメジャーになりつつあります。WordやExcelを代表とするMicrosoft OfficeやPhotoshopやIllustratorなどのAdobe社のデザイン用ソフトなどは、クラウド化と共にサブスクリプションに移行しています。また、Dropboxといったクラウドストレージも定額で容量を増やせます。
挙げればきりがないサブスクリプションサービスですが、料金も一つ一つ見れば高くはありません。たとえば、Amazonプライムは500円/月、オリジナル作品の充実しているNetfilixはベーシックプランで800円/月、Apple Musicの個人向けプランは980円/月、dマガジンは400円/月となっています。ここで挙げたのは主に個人で利用する場合のプランです(税別・税込みの区別なし)。個別には安い事がわかったところで、これら各部門のサービスを全て利用したとして、年間で計算して概算をだしてみましょう。なお、Amazonは各部門にまたがっていますが、配送料などとして契約しているとします。
・Amazon(配送料他) 500円×12ヶ月=6,000円(年間プラン4,900円もあり)。
・Netflix(動画) 800円×12ヶ月=9,600円
・Apple Music(音楽) 980円×12ヶ月=11,760円
・dマガジン(雑誌) 400円×12ヶ月=4,800円
合計32,360円(税別・税込みの区別なし)
状況によっては年間80,000円!?
モデルケースを作って計算してみると年間32,360円となりました。これに個人のPCでOffice365 Soloを契約しているとすれば、12,744円/年がプラスされます。他にももっとHuluにしかない動画が見たい(プラス1,026円/月、12,312/年)、スポーツ番組が見たいからDAZNに契約(プラス1750円程度、21000円/年)、としていくと月間は安くとも、ここまで全て含めると、80,000円近くになります。月額と年額のイメージギャップが結構ある事がわかります。「年間9,600円で動画見放題!」と打ち出されるよりも、「毎月800円で動画見放題!」と言われたほうが圧倒的にお得な感じがします。しかし、両者は実は同じことを意味しています。このことは、商売をしている側からすれば、利用者に月額で安い印象を持ってもらいながら、安定的に収入がもたらされることを意味します。企業はサブスクリプションサービスをやる意義があるわけです。
「うまい売り方をしている」からこそ「計画的な利用を」
このマジックは企業がズルをしているわけではありません。むしろ「うまい売り方をしている」と考えた方がいいでしょう。だからこそ、消費者であるわたしたちも意識していなければ、出費がかさみます。対策としては、使わないサービスは整理する必要があるでしょう。契約していれば、いつでも利用できるので便利ですが、本当に必要かどうか、ここ数ヶ月でどれだけ利用したか、よく考える必要はありそうです。ものによっては、無料の代用サービスもあります。たとえば、どうしてもMicrosoftのOfficeでなくとも、簡単な文書や計算ができればいいということであれば、Googleのサービスを使えば無料です。また、スポーツに強いDAZNの場合、シーズンオフは課金を中止することもできます。毎月の出費をいかに抑えるか、という細かい視点が大事です。サブスクリプションサービスに関しては、「ご利用は計画的に」という言葉を心においておくといいかもしれません。
<参考サイト>
・Netflix
https://www.netflix.com/jp/
・Hulu
https://www.hulu.jp/about
・DAZN
https://watch.dazn.com/ja-JP/sports/
・Amazon prime
https://www.amazon.co.jp/gp/video/offers/
・Apple Music
https://www.apple.com/jp/apple-music/features/
・dマガジン
https://magazine.dmkt-sp.jp/
・YouTube Premium
https://www.youtube.com/red
・Microsoft Office
https://products.office.com/ja-jp/buy/office
・Netflix
https://www.netflix.com/jp/
・Hulu
https://www.hulu.jp/about
・DAZN
https://watch.dazn.com/ja-JP/sports/
・Amazon prime
https://www.amazon.co.jp/gp/video/offers/
・Apple Music
https://www.apple.com/jp/apple-music/features/
・dマガジン
https://magazine.dmkt-sp.jp/
・YouTube Premium
https://www.youtube.com/red
・Microsoft Office
https://products.office.com/ja-jp/buy/office
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