テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2024.04.11

これも違反!意外と知らない交通ルール

 あおり運転や危険運転による事故のニュースは絶えないこの頃。そのたびに交通マナーの意識向上が求められる風潮が強まっている一方で、基本的な交通ルールは守れていても、無意識の行動が実はルール違反だったということも少なくありません。取締りで「知らなかった!」と交通ルール違反に出会ったことがある人もいるのではないでしょうか。今回はそんな忘れられがちな交通ルールを紹介していきましょう。

信号のない横断歩道では歩行者が優先

 信号のない横断歩道では、明らかに歩行者がいない場合を除いては、いつでも止まれるスピードで走行しなければなりません。また、歩行者が渡ろうとしている場合は優先させる必要があります。これらは道路交通法第38条で規定されている「横断歩行者等妨害等」にあたり、違反すると普通車で9,000円の反則金、2点の減点が課されてしまいます。近頃取締り件数も増えている違反なので、改めて気を付けたいルールのひとつです。

高速道路上でのガス欠もルール違反

 運転を始める前に車に異常がないか確認するのは大切なこと。万が一、高速道路でガス欠になってしまうと点検不足と見なされ、道路交通法第75条で規定されている「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」に。普通車で9,000円の反則金、2点の減点が課されてしまいます。車検を通っているから安心と思うのではなく、普段からきちんと車の点検をするようにしましょう。

高速道路で追い越し車線を走り続けてはいけない

 同じく高速道路でのルール違反に「通行帯違反」があります。これは一番右側の追い越し車線を走り続けてはいけないというもの。追い越し車線は緊急車両に道を譲るときや一時的な対応のための車線で、基本的には左側か中央の車線を走ることが道路交通法20条1項で定められています。具体的に何キロ、何分走ったらダメという規定はありませんが、普通車で6,000円の反則金、1点の減点が課せられてしまうので、気を付けるようにしましょう。

路線バスの発進を妨げたらダメ

 停留所で止まっているバスが発車しようとしてウインカーを出していたら、バスの発進を優先させなければなりません。これを妨害してしまうと「乗合自動車発進妨害」という違反になり、普通車で6,000円の反則金、1点の減点が課せられてしまいます。バスは走行スピードが遅いので追い越したいと思いがちですが、交通ルールの範囲で追い越すようにしましょう。

エンジンをかけたまま車を離れてはいけない

 コンビニに立ち寄ったときに「ちょっとの間くらい…」とエンジンをかけたまま車を離れるのもルール違反。「停止措置義務違反」にあたり、普通車で6,000円の反則金、1点の減点が課されます。万が一サイドブレーキがかかっていなかったら無人の車が動く危険もありますし、誰でも運転できる状態は防犯面でも極めて危険。車から離れるときは必ずエンジンを切って鍵をかけなければなりません。

 この他にも、泥はね運転違反では普通車で6,000円の反則金(減点はなし)、安全不確認ドア開放等違反では普通車で6,000円の反則金、1点の減点など、意外と知られていない交通ルール違反はさまざまなものがあります。今いちど、自分の交通ルールを見直してみてはいかがでしょうか?
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

5つの産業で「資源自給・人財成長・住民出資」国家を実現

5つの産業で「資源自給・人財成長・住民出資」国家を実現

産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(1)「プラチナ社会」構想と2050年問題

温暖化やエネルギー問題など、地球環境の持続可能性をめぐる議論はその緊急性が増している。そのような状況で日本はどのような社会を目指すべきなのか。モノの所有ではなく幸せを求める、持続可能な「プラチナ社会」の構想につ...
収録日:2025/04/21
追加日:2025/10/22
小宮山宏
東京大学第28代総長 株式会社三菱総合研究所 理事長 テンミニッツ・アカデミー座長
2

実は「コンテンツ世界収益ベストテン」に日本勢が5つも!

実は「コンテンツ世界収益ベストテン」に日本勢が5つも!

エンタテインメントビジネスと人的資本経営(2)日本人が知らない世界エンタメ市場

「エンタテインメントビジネス」とは何か。例えば日本では、株式欄での業種区分に「エンタテインメント」はない。そもそも日本は、経済産業としてエンタテインメントを理解していない。あえて定義するなら「コンテンツによって...
収録日:2025/05/08
追加日:2025/10/21
水野道訓
元ソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役CEO
3

台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性

台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性

クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か

サヘル地域をはじめとして、近年、世界各地で多発しているクーデター。その背景や、クーデターとはそもそもどのような政治行為なのかを掘り下げることで国際政治を捉え直す本シリーズ。まず、未来の“if”として台湾でのクーデタ...
収録日:2025/07/23
追加日:2025/10/04
上杉勇司
早稲田大学国際教養学部・国際コミュニケーション研究科教授 沖縄平和協力センター副理事長
4

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち

たかが「1」、されど「1」――今、数の意味が理解できない子どもがたくさんいるという。そもそも私たちは、「1」という概念を、いつ、どのように理解していったのか。あらためて考え出すと不思議な、言葉という抽象概念の習得プロ...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/06
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
5

ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生

ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生

ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯

ピアニスト江崎昌子氏が、ピアノ演奏を交えつつ「ショパンの音楽とポーランド」を紹介する連続シリーズ。第1話では、すべてのピアニストにとって「特別な作曲家」と言われる39年のショパンの生涯を駆け足で紹介する。1810年に生...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/16
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授 日本ショパン協会理事