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DATE/ 2020.03.03

面接や履歴書不要!最近のアルバイトの働き方

 都市部では「Uber Eats」と書かれた大きなリュックを背負った自転車配達員の姿が珍しくなくなりました。いま「働き方改革」が話題となっていますが、スマートフォンの普及によって、アルバイトも既存の働き方とは異なり、選択の幅が広がりつつあります。

東京都の最低賃金はいくら?

 現在の東京都の最低賃金を知っていますか。かつて時給800円ほど足らずでコンビニのバイトをやっていた世代からは考えられない金額に跳ね上がっています。その額なんと時給1013円。(2020年2月時点)

 でも、この賃金でも人手不足に苦労している企業やお店はたくさんあるというのが現代日本の実情です。見方を変えると、働く人は賃金以外にも労働条件として着目しているポイントがあるということでしょう。賃金以外の魅力的な労働条件とはいったい何でしょうか。

アルバイトの現場でも働き方改革

 冒頭に挙げた新しい働き方を提案する「Uber Eats」の売りは、スマートフォンがあれば誰でも簡単に登録でき、好きな時間に好きなだけ働けるということです。

 いま「働き方改革」が話題になっていますが、アルバイトの現場でも働き方に大きな変化が起こり始めています。とりわけ注目を集めているのがスキマバイトアプリ「Timee」(タイミー)です。みなさん、ご存知ですか。

スキマバイトアプリ「Timee」の魅力

 「Timee」の特徴は、まず第一に「面接や登録会なし」ということ。つまり面接や履歴書など応募に関するものが不要で、条件さえクリアしていれば、好きな場所で好きな時に、好きな職種ですぐに働けるということです。そして、1日数時間から働くことができます。

 第二の特徴は「すぐお金がもらえる」こと。しかも、仕事が終わったらその場で報酬がアプリに反映され、24時間引き出し可能です。これは画期的ではありませんか。

 第三の特徴は、相互評価の仕組みがあり、過去に働いた人のレビューを見ることができるということです。例えば初めて働く場所の場合、何も情報がないと不安な面もあると思いますが、この仕組みによって、そこで働いたことのある人のレビューが見られるので、どんな職場なのか分かり、そうした不安が軽減されるということです。

 ちなみに業種は、居酒屋のホールやキッチンスタッフなどの「飲食」、フードデリバリーなどの「宅配」、そのほか「イベント・キャンペーン」「軽作業」「オフィスワーク」などにカテゴリー分けされており、選択肢が豊富に用意されています。すでに導入店舗は8000店舗を超えます。

 先述したとおり、多少賃金が高いくらいでは働き手は集まりません。時代は変わりました。雇用者はただ待っているだけでなく、労働者の働き方を積極的に考え、工夫しなければ、今後、ますます人手不足の解消は難しくなっていくことでしょう。

<参考サイト>
・UBER EATS
https://www.uber.com/jp/ja/drive/delivery/
・Timee
https://timee.co.jp/about/
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