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お金の使い方が上手な人の特徴は?
お金の使い方が上手な人と下手な人の違い
長引く不況に新型コロナウィルスの経済不安が追い打ちをかけ、お金の心配が強まっている方も多いのではないでしょうか。たとえ給付金があっても一時的なものですし、急に収入を増やすのも簡単ではありません。こんなときこそ、上手なお金の使い方で自分を守り、不安をなくしていきましょう。しかし、上手なお金の使い方とはどんなものか、わかりづらいですよね。そこで、まずはお金の使い方が上手な人と下手な人の違いを比較しながらその特徴をご紹介します。
自分の成長に役立つか考える:お金の使い方が上手な人は、自分の成長につながるかを考えてお金を使います。資格を取ったり知識を蓄えたりして成長すれば、よりよい仕事に就いて収入を増やすことも可能ですよね。逆に下手な人は、短絡的に目の前の娯楽にお金を使ったり、そもそも買い物自体が目的で、買えば満足してしまったり。将来につながらない使い方をしています。
健康のために使う:どんなにお金があっても、健康を失ってしまえば豊かな人生は送れません。このため、お金の使い方が上手な人は健康に配慮した食事や健康診断などにお金を使います。しかしお金の使い方が下手な人は、健康診断を受けてもどうせどこも悪くないからお金の無駄などと考え、結局大病を患って多大な医療費がかかってしまうという結果になりやすいのです。
ここぞというときに大金を使う:ただ節約するのが、お金の上手な使い方ではありません。お金の使い方が上手な人は、目的意識をはっきりさせたうえで必要と思ったものにはきちんと大金を使います。仕事を効率化したいなら、スペックが高いパソコンを買ったほうがいいですよね。ところが下手な人は、後先考えずに高価なものを買ったり、反対に出資すべきところでもまったく使わなかったりします。
お金の使い方が上手な人は、将来の役に立つかを考えて、メリハリをつけてお金を使っているといえるでしょう。
お金を“上手に使う”には?
次に、お金を上手に使うために必要な考え方をご紹介します。次のような考え方ができれば、自然とお金の使い方は上手になりますよ。お金は有限な資源と心得る:当然なのに忘れがちなのが、お金は有限ということ。この点を常に意識するだけでお金の使い方は変わります。有限なら、計画的に使う必要がありますよね。そこで、予算を立てて貯金や固定費を明確にすれば、自由になるお金もわかって上手にやりくりできるようになります。
浪費・消費・投資のどれなのか考える:浪費はいわゆる無駄遣い、消費は有意義な出費、投資は将来のための出費です。お金を使うときは、使った結果がこの3つのうちどれに当てはまるのかを考えましょう。そして、将来の自分の価値を上げる投資により多くお金を使うのが上手な使い方です。投資というと株のような資産運用を考えがちですが、ここではいわゆる「自分磨き」を指します。スキルアップのための勉強や、語学習得のための留学などが代表的な例です。
ライフプランを想定する:将来を見据えた人生設計をしましょう。そうすることで、自分の人生にとって価値のあるものがわかるため、お金の使い方に優先順位をつけられます。また、これは浪費・消費・投資とも大きく関わるポイントです。たとえば、通常なら食事は生きるために必要な消費ですが、シェフになりたい人にとっては料理のレパートリーを広げるための投資にもなりますよね。成功してお金持ちになった人には大きな夢を持っている人が多いですが、この夢こそが実はライフプランなのです。
「お金を絶対に使わない」という考え方は、上手な使い方とはいえません。確かに無駄遣いは抑えられますが、同時に将来の自分の可能性を育てることもできないのです。人生を豊かにするためには、しっかり投資することも心掛けてください。
浪費を抑えて上手にお金を使おう
最後に、下手なお金の使い方をしないための対策を具体的にお伝えしましょう。特に効果的なのは、「4つの支出」を洗い直すこと。その4つとは次のようになります。金利:クレジットカードで利用している方も多い分割払いやリボ払い、またローンなどは、金利手数料がかかるため結局無駄な出費が増えてしまいます。支払いはなるべく1回で済ませましょう。
固定費:だれでも思い当たるのはスマホ料金でしょう。このほか、家賃や車の維持費、駐車場代、保険などの固定費は、見直しをすると意外と無駄な支払いが見つかるものです。
特別な支出:主に趣味のためのお金や交際費などです。趣味は人生を豊かにしますが、お金がかかりすぎるのも困りもの。予算を立てて、そこから外れない範囲で楽しみましょう。
習慣の支出:ついついコンビニやカフェで使ってしまうお金です。1回の支払いは少なくても、習慣的に何度も繰り返しているとかなりの金額になるので、意識して回数を減らしましょう。
以上の4つを意識すると、かなり浪費を減らせるはずです。浪費が減ればその分を投資に回せるので、将来がより実りあるものになりますよね。
また、浪費の全体を把握するためには1か月分のレシートをチェックすることも効果的です。レシートに記載された購入物を「価値があった」と「不要だった」に仕分けしてみましょう。そして不要だったものの傾向をつかめば、再び同じようなものを購入して無駄遣いすることを避けられます。予算からオ―バーしないように家計簿をつけるのもいいですね。近年は家計簿アプリもたくさんつくられているので、自分に合ったものを選んで使ってみてください。
お金を上手に使うというと難しそうですが、実際には生活をがらりと変える必要はありません。できることから少しずつ変えていけば大丈夫なので、気楽に取り組んでみましょう。
<参考サイト>
・知るぽると お金の知恵
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei011.html
・知るぽると お金の知恵
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/daigakusei/daigakusei011.html
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