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DATE/ 2020.08.07

「位置情報」はオンにするべきなのか?

 スマホならではの機能の一つに「位置情報」を挙げることができます。地図アプリを使うときはもちろんのこと、自分がいる場所の天気予報を自動表示したり、撮影した写真データに位置情報を埋め込むといった機能がよく知られています。うっかり、スマホを置き忘れたときなど、位置情報から探し当てることもできます。普段、何気なく使っている機能ですが、知っておきたいこと、注意すべきコトなど調べてみました。

「位置情報をオンにしますか?」ってなに?

 「位置情報」は、衛星信号から算出する「GPS(グローバル・ポジショニング・システム/全地球測位システム)データ」や携帯機器の通信基地局などの情報をもとに測位します。

 スマホを使っていると、「位置情報をオンにしますか?」といった位置情報の使用を確認するシステムメッセージを確認したことは誰しもあるのではないでしょうか。「位置情報」の測位は、アプリ毎にオン/オフを選択することができるのです。

 位置情報は便利な機能なので、常時ONにしておきたいところですが、自分の行動パターンを一般公開してしまうリスクがあります。そんなリスクに対して注意喚起するために、アプリ毎「位置情報へのアクセス」を確認するためのシステムメッセージが表示されるようになっているのです。自分の居場所を公開してもよい人はいざ知らず、なんでもかんでも「OK」としないことが肝要です。

位置情報をオンにすることのメリット・デメリット

 位置情報はスマホ・システムの一般設定で確認することができ、アプリ毎にON/OFFの設定変更することができます。

【メリット】
・システム:通信機器毎、位置情報をオンにした端末を紛失した場所を確認できる
・システム:家族設定で、位置情報をオンにした端末の居場所を確認できる
・地図アプリ:現在の場所の確認、目的地までの経路案内を利用できる
・SNSアプリ:発信することで、自身のための行動記録として後々に確認できる
・ゲームアプリ:ポケモンGOなど、位置情報を利用したゲームを楽しめる
・写真アプリ:どこで撮影したか自動的に写真データに記録できる

【デメリット】
・システム:電力消費が激しく、バッテリ-寿命にも影響がある
・写真アプリ:いつどこにいたのかを推測される可能性がある
・ゲームアプリ:行動履歴から、他人に居住エリアを推測される可能性がある
・SNSアプリ:発信情報から、現在位置や居住エリアを推測される可能性がある

位置情報で特に注意すべきこと

 デメリット以上に、位置情報の恩恵はさまざまなアプリで実感することができます。結論としては、状況に応じてまめにON/OFFの設定変更するということになりそうです。とくに、バッテリーが少ないときには、位置情報をOFFにすることで、電力消費を抑えることができます。

 もっとも注意すべきは、SNSアプリで一般公開されるデータの位置情報です。自宅や生活エリアが特定される可能性が高く、ストーキングなど事件に巻きこまれるリスクが高まります。これは、位置情報だけでなく、気軽に共有する写真データにもリスクが潜んでいることも覚えておきましょう。

 旅行やビジネス、ライフログなど使い方しだいでとても便利な位置情報ですが、この機会にアプリ毎、位置情報活用の初期設定について再チェックしてみることをオススメします。
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