テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2020.12.28

相手の嘘を見破るポイントとは?

 嘘も方便という言葉がありますが、私たちは日々生活する中で大なり小なりさまざまな嘘をついていますよね。その嘘を見破るのが得意な人もいれば、騙されやすい人もいるでしょう。ビジネスの世界においては嘘を見破るスキルは非常に大切で、相手の情報が正しいかどうかは自分の仕事が成功するか否かに大きく関わってくるものでもあります。

 今回は、ビジネスにもプライベートにも活用できる、嘘を見破る方法について紹介していきましょう。

動揺したときにボロが出る

 相手が嘘をついたとき、どんなときにバレてしまうのでしょうか? 例えば、相手が用意してきた作り話をそのまま話すだけであれば、相手は本当のことを言っているときと同じく冷静な態度をとることができるでしょう。しかし、それを聞いているだけではなく動揺を誘う一言をいうことで、相手がボロを出すことがあるのです。

 わかりやすい例でいえば「電車が遅延して遅刻しました」と嘘をついたとして、上司が「そうか」といえば動揺はしませんが、「今日は君の使っている路線は遅延していなかったようだが?」と言われたら動揺してしまいますよね。嘘を見破るためには、相手が動揺するような返答をして、どのような反応をするかを見るのがポイントになるのです。

嘘を見抜くコツ

・相手の目を見て判断する

 人間の目というのは、言葉や表情など自分で制御できる部分よりも感情を如実に表すので、嘘がつけない部位だといわれています。こちら側の問いかけに答えるときに、目が左右に泳いでいる、やたら瞬きが多いなどの動きは居心地の悪さを意味するもの。やましいことがある、つまり嘘をついている可能性があります。

・緊張状態にあるかを確認する

 嘘がバレそうになると、人間は緊張状態に陥ることはご存じかと思います。唇をなめる仕草や水を頻繁に飲む行為は緊張によって口が乾くためですし、早口になる、同じことを何度も繰り返す、余計な情報を話しすぎるなどの行動はごまかそうと必死になるため。動揺している様子が見えたら、何か後ろめたいことがあるサインかもしれません。

 また、緊張状態にあると心拍数は上がるため、汗をかいたりほおが赤くなったりすることもあります。そうなると息も上がるので、意識的に深い呼吸をして自分を落ち着かせようとします。ここまでくるとさすがに様子が変だなと思うので、相手の言っていることが何かおかしいとは分かるでしょう。

・自分の顔や体を触る

 人は緊張状態によってストレスがかかると、自分を落ち着かせるために顔や体を触る傾向にあります。男性であればネクタイや時計を、女性であれば髪やネックレスを触るのが代表的な仕草といわれていますが、のどを触る行為も同じ意味合いがあるとされています。

 また、口を触ったり隠したりするのも嘘をついているときにとりがちな行動です。表情で嘘がバレたくないという心理が働いているのだともいわれています。

確実に嘘をついているかは分からない

 ただし、「こうだから、この人は嘘をついている!」と決めつけるのは早計です。それは、嘘ゆえの行動かと思ったら単なるクセだった、嘘をついていてもその兆候がまったく見えないという人もいるからです。そのため、短絡的な発想で嘘だと決めつけるのではなく、その人の普段の行動と比較して考えるようにしましょう。

 今回ご紹介したポイントはほんの一例ですが、相手から正しい情報を引き出して正しい判断をするためのテクニックにしてみてください。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

経済発展から「国家の安全」へ…転換された国家戦略目標

経済発展から「国家の安全」へ…転換された国家戦略目標

習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(2)国家戦略目標の転換

「習近平中国」における内政において、最も重要な特徴は国家戦略目標の転換だと垂氏は言う。鄧小平時代の経済発展から国家の安全へ舵が取られ、「富より安全」を社会秩序の根底とするのが習近平中国の方向性となる。国家安全委...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/10/02
垂秀夫
元日本国駐中華人民共和国特命全権大使
2

「虚実篇」から学ぶ優秀なリーダーの役割と戦略の重要性

「虚実篇」から学ぶ優秀なリーダーの役割と戦略の重要性

『孫子』を読む:虚実篇(1)いかに主導権を握るか

今回から開始となる『孫子』シリーズの第6編「虚実篇」。虚実とは空虚と充実であり、空虚とは手薄、充実とは手厚いことだと田口氏は説く。また、虚偽と真実という虚実もある。これらはいったい何を意味しているのか。虚実篇では...
収録日:2020/05/21
追加日:2022/01/03
田口佳史
東洋思想研究家
3

生物学からわかる「ヒトの配偶や子育て」で大切なこと

生物学からわかる「ヒトの配偶や子育て」で大切なこと

編集部ラジオ2025(22)長谷川眞理子先生の「子育て」講義

育児・子育ては、いつだって、誰にとっても大問題です。とりわけ社会が複雑化し、流動化し、激変している現在においては、さまざまな問題も噴出しています。どう考えるべきか、判断が難しい問題も山積です。

このよう...
収録日:2025/08/25
追加日:2025/10/01
4

トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ

トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ

トランプ・ドクトリンと米国第一主義外交(1)リヤド演説とトランプ・ドクトリン

アメリカのトランプ大統領は、2025年5月に訪れたサウジアラビアでの演説で「トランプ・ドクトリン」を表明した。それは外交政策の指針を民主主義の牽引からビジネスファーストへと転換することを意味していた。中東歴訪において...
収録日:2025/08/04
追加日:2025/09/13
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー
5

中国の「国進民退」に危機感…これからの日中関係を読む

中国の「国進民退」に危機感…これからの日中関係を読む

外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(5)日本外交の進むべき道

日本周辺での有事の可能性が叫ばれる中、日米関係を重視しながらも、隣国・中国とはどうやって関係を築いていくべきか。習近平政権以前の中国の在り方から振り返りながら、これからの中国との付き合い方を考える。また、シリア...
収録日:2025/04/15
追加日:2025/10/03
小原雅博
東京大学名誉教授