社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「立ったまま仕事」で腰痛解消?その効果は
仕事をしている間ずっと座りっぱなしという人も少なくないと思いますが、座りっぱなしは腰痛や肩こりの元。そこでおすすめするのがスタンディングデスクで立ちながら仕事をするスタイルです。「立ったまま仕事をするなんて余計疲れるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、これはこれでメリットがいろいろとあるのです。特に腰への負担は格段に下がるので、腰痛に苦しんでいる人、必見です。
座り過ぎていると血流が悪くなり、血栓が肺の動脈をつまらせてしまう、いわゆる「エコノミークラス症候群」につながることもあります。「エコノミークラス症候群」は必ずしも飛行機に乗っている時だけに起こるのではなく、オフィスでも長時間同じ姿勢で座ったままだと起こりうるのです。また、座った姿勢は腰への負担が大きいことも挙げられます。特に座った状態でのデスクワークは前傾姿勢になりやすく、腰への負担が大きくなりがちです。
こうした座り過ぎリスクの対策としてわかりやすいのは、30分に1回は立つ、ストレッチをする、など同じ姿勢で長時間座り続けることを避けるというものが代表的ですが、いっそのこと立ったまま仕事をしてみよう、というのが今回の提案になります。身長にあった机を使うという前提の元ではありますが、スタンディングの方が姿勢をよく保つことができ、肩や腰への負担を軽減できます。スウェーデンの医師による調査によると、スタンディングの椎間板への負担を100とすると、座っている時は140、前傾で座っていると185にもなるといいます。スタンディング時は特に背骨のS字を意識すると良い姿勢がキープできるのでおススメです。
座った状態に比べ下半身に負荷がかかる分、運動不足の解消につながりますし、仕事中でも眠くなりにくいという隠れたメリットもあります。一方でわかりやすいデメリットとしては足が疲れる、慣れるまでは仕事の能率が下がる可能性がある、などです。そして座りっぱなしが良くないのと同じく、立ちっぱなしも一定の箇所に負荷がかかるので良くありません。
かくいう私も在宅勤務を機にスタンディングデスクを使い始めました。感想としては、「最初の数日は座り仕事よりむしろ腰が疲れる」「片足に体重をかけるより、両足にバランスよく体重をかける方が疲れにくい=仁王立ちが楽」「長い文章を書く、資料を作成するなどは座った状態の方が能率が良いかも」「座った状態よりもストレッチをするなど体を動かしやすい」などです。さらに昼食休憩を除きずっと立ちっぱなしも試してみましたが、疲労感がかなり大きいのでおススメできません。今のところの個人的な最適解は「資料作りなどは座って、会議や考える作業は立って」です。立ったり座ったりすることでほど良い刺激を加えられますし、メリハリがつけやすく集中力の維持にもつながっているように感じます。
立ちが常に座りに勝るというわけではなく、立ちも座りも選べる、そして柔軟に変更する。そうした働き方が体に一番優しいと言えそうです。ぜひ試してみては。
腰への負担 「座り」が「立ち」の1.8倍以上
まずはスタンディングの前に座りっぱなしのデメリットから見てみましょう。座り過ぎは肥満や高血圧、心筋梗塞などのリスクを上げることにつながり、1日に11時間以上座っている人は、4時間未満の人に比べて死亡リスクが40%上がるというオーストラリアの調査や、「世界で年間200万人の死因になる」というWHO(世界保健機関)の発表もあります。シドニー大学が行った「世界20か国における平日の総座位時間」では、日本はサウジアラビアと並びトップタイの7時間だったため、世界一座り過ぎリスクにさらされている、とも言えるでしょう。座り過ぎていると血流が悪くなり、血栓が肺の動脈をつまらせてしまう、いわゆる「エコノミークラス症候群」につながることもあります。「エコノミークラス症候群」は必ずしも飛行機に乗っている時だけに起こるのではなく、オフィスでも長時間同じ姿勢で座ったままだと起こりうるのです。また、座った姿勢は腰への負担が大きいことも挙げられます。特に座った状態でのデスクワークは前傾姿勢になりやすく、腰への負担が大きくなりがちです。
こうした座り過ぎリスクの対策としてわかりやすいのは、30分に1回は立つ、ストレッチをする、など同じ姿勢で長時間座り続けることを避けるというものが代表的ですが、いっそのこと立ったまま仕事をしてみよう、というのが今回の提案になります。身長にあった机を使うという前提の元ではありますが、スタンディングの方が姿勢をよく保つことができ、肩や腰への負担を軽減できます。スウェーデンの医師による調査によると、スタンディングの椎間板への負担を100とすると、座っている時は140、前傾で座っていると185にもなるといいます。スタンディング時は特に背骨のS字を意識すると良い姿勢がキープできるのでおススメです。
座った状態に比べ下半身に負荷がかかる分、運動不足の解消につながりますし、仕事中でも眠くなりにくいという隠れたメリットもあります。一方でわかりやすいデメリットとしては足が疲れる、慣れるまでは仕事の能率が下がる可能性がある、などです。そして座りっぱなしが良くないのと同じく、立ちっぱなしも一定の箇所に負荷がかかるので良くありません。
筆者もやってみた メリハリついて集中できる
スタンディングデスクを導入している企業もここ最近では話題になっており、例えば楽天やアイリスオーヤマ、サイバーエージェントなどの国内企業、海外でもAppleやFacebook、Googleなどが取り入れているといいます。ここ最近は在宅勤務の割合も増えてきているので、自宅で既に導入している人や、検討している人も少なくないかもしれませんね。かくいう私も在宅勤務を機にスタンディングデスクを使い始めました。感想としては、「最初の数日は座り仕事よりむしろ腰が疲れる」「片足に体重をかけるより、両足にバランスよく体重をかける方が疲れにくい=仁王立ちが楽」「長い文章を書く、資料を作成するなどは座った状態の方が能率が良いかも」「座った状態よりもストレッチをするなど体を動かしやすい」などです。さらに昼食休憩を除きずっと立ちっぱなしも試してみましたが、疲労感がかなり大きいのでおススメできません。今のところの個人的な最適解は「資料作りなどは座って、会議や考える作業は立って」です。立ったり座ったりすることでほど良い刺激を加えられますし、メリハリがつけやすく集中力の維持にもつながっているように感じます。
立ちが常に座りに勝るというわけではなく、立ちも座りも選べる、そして柔軟に変更する。そうした働き方が体に一番優しいと言えそうです。ぜひ試してみては。
<参考サイト>
日本人の座位時間は世界最長「7」時間!座りすぎが健康リスクを高める あなたは大丈夫?その対策とは・・・|スポーツ庁 Web広報マガジン
https://sports.go.jp/special/value-sports/7.html
腰痛の原因は座りすぎ?予防・対処法と接骨院での治療法 |eo
https://eonet.jp/health/article/_4104439.html
はたらく姿勢を考える|株式会社オカムラ
https://www.okamura.co.jp/ergonomics/posture/
日本人の座位時間は世界最長「7」時間!座りすぎが健康リスクを高める あなたは大丈夫?その対策とは・・・|スポーツ庁 Web広報マガジン
https://sports.go.jp/special/value-sports/7.html
腰痛の原因は座りすぎ?予防・対処法と接骨院での治療法 |eo
https://eonet.jp/health/article/_4104439.html
はたらく姿勢を考える|株式会社オカムラ
https://www.okamura.co.jp/ergonomics/posture/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
国際社会における中国の動きに注目が集まっている。新冷戦ともいわれる米中摩擦が激化する中、2021年7月に中国共産党は創立100周年を迎えた。毛沢東以来、初めて「思想」という言葉を党規約に盛り込んだ習近平。彼が唱える「中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
「熟睡とは健康な睡眠」だと西野氏はいうが、健康な睡眠のためには具体的にどうすればいいのか。睡眠とは壊れやすいもので、睡眠に影響を与える環境要因、内面的要因、身体的要因など、さまざまな要因を取り除いていくことが大...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/11/23
史料読解法…豊臣秀吉による秀次粛清の本当の理由とは?
歴史の探り方、活かし方(4)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈上〉
実際に史料をどうやって読み解いていけばいいのか。今回から具体的な史料の読み解き方をケース・スタディしていく。最初は『太閤記』に関する参考資料を用いて、太閤・豊臣秀吉と関白・秀次の関係を考える。そもそも『太閤記』...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/22
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
岡本浩氏、長谷川敏彦氏の話を受けて、今回から鎌田氏による講義となる。まず指摘するのは、空海が説く『弁顕密二教論』の考え方である。この著書で空海は、仏教の顕教は「中論」「唯識論」「空観」など世界を分割して見ていく...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/20
ギャングの代わりに弁護士!? 壮絶なアメリカ労働史の変遷
内側から見たアメリカと日本(4)アメリカ労働史とトランプ支持層
労働経済を学んでいた島田氏は、ウィスコンシン大学留学中、労働者の教化運動に参加している。アメリカ産業史を学習する中、労働運動の実態を触れ、ウォルター・ルーサーとヘンリー・フォードの熾烈な闘いを知ったからだ。労働...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/18


