社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「大河ドラマ」視聴率ランキング
毎年、主役やテーマとなる時代が話題になる大河ドラマ。もはや日本の伝統文化のひとつですよね。
そんな歴代大河ドラマのうち、もっとも高視聴率をたたき出したのはいったいどのタイトルなのでしょうか? 2021年の『青天を衝け』までの60作品のうちTOP10をご紹介します!
※カッコ内は放送年/主演
1位:『独眼竜政宗』(1987年/渡辺謙)39.7%
2位:『武田信玄』(1988年/中井貴一)39.2%
3位:『春日局』(1989年/大原麗子)32.4%
4位:『赤穂浪士』(1964年/長谷川一夫)31.9%
5位:『おんな太閤記』(1981年/佐久間良子)31.8%
6位:『太閤記』(1965年/緒形拳)、『徳川家康』(1983年/滝田栄)31.2%
8位:『秀吉』(1996年/竹中直人)30.5%
9位:『いのち』(1986年/三田佳子)29.3%
10位:『八代将軍吉宗』(1995年/西田敏行)26.4%
(数値はビデオリサーチより抜粋)
第1位は、東北の雄・伊達政宗を主人公とした『独眼竜政宗』。まだ20代だった渡辺謙さんはじめ、北大路欣也さん、西郷輝彦さん、桜田淳子さんなど、今では考えられないほど豪華な俳優陣がずらり。政宗の幼少時代にも印象的なシーンが多く、もう30年以上前の作品ながら今なお「政宗が一番!」と色めきたつファンが多い不動の名作です。勝新太郎さん演じる豊臣秀吉と政宗の初対面のシーンはぞくりとするほどの緊張感が漂い、今なお語り継がれる伝説回となっています。
第2位は、戦国最強と謳われた甲斐の虎の人生を描く『武田信玄』。権謀術数渦巻く戦国時代を飾り気なくありありと描き、まさしく“THE 大河ドラマ”と言うべき重厚感のあるストーリーとなっています。信玄の地元・山梨県甲府市では日曜の夜になると街から人が消える(家に帰る人が増える)、大井夫人演じる若尾文子さんのナレーション「今宵はここまでに致しとうございまする」がその年の流行語大賞になるなど、誰もが夢中になった大河ドラマでした。
第3位は、江戸幕府3代将軍・徳川家光の乳母を務めた女性の物語・『春日局』。織田信長を討った謀反人・明智光秀の重臣の娘として生まれながら、江戸城の大奥総取締にまでなった春日局の波瀾の人生を描いています。脚本は『渡る世間は鬼ばかり』の橋田壽賀子さんで、権力を手にした女帝というイメージのあった春日局を一貫して慈愛の女性として描いています。しかし『渡鬼』ばりのドロドロ具合は健在で、特におふくと家光の実母・お江与の壮絶なバトルは見どころのひとつ。橋田壽賀子さんは5位の『おんな太閤記』と9位の『いのち』も手がけています。
以上、TOP10内のうち8作品が1990年以前の作品となりました。惜しくもランキング外でしたが、17位に『篤姫(2008年/宮崎あおい)』が24.5%でランクイン。2000年代の大河ドラマで唯一のTOP20入りでした。数字が取りづらいとされる幕末もの、そして「視聴率10%で合格ライン」といわれる現代において、この数字は驚異的。主演の宮崎あおいさんは当時22歳で、当時の大河ドラマ史上最年少での主演ということも話題となりました。
<2010年~2021年の大河ドラマ視聴率ランキング(期間平均)>
1位:『龍馬伝』(2010年/福山雅治)18.7%
2位:『江~姫たちの戦国~』(2011年/上野樹里)17.7%
3位:『真田丸』(2016年/堺雅人)16.6%
4位:『軍師官兵衛』(2014年/岡田准一)15.8%
5位:『八重の桜』(2013年/綾瀬はるか)14.6%
(数値はビデオリサーチより抜粋)
第1位は、幕末の風雲児・坂本龍馬を福山雅治さんが魅力たっぷりに演じた『龍馬伝』。常に視聴率15%台前後を維持し続け、最高視聴率は24.5%と好成績を残しました。その人気っぷりは絶大で、龍馬に関する特別展や龍馬ゆかりの観光名所には人が押し寄せ、社会現象となったほど。今でも「一番好きな大河ドラマは?」といったテーマのアンケートでたびたび1位に選ばれ、名実ともに記憶と記録に残った大河ドラマとなりました。
第2位は、織田信長の姪で2代将軍・秀忠の正室となるお江と、その姉妹たちを取りまく運命を描いた『江~姫たちの戦国~』。脚本は『篤姫』の田渕久美子さんが手がけました。これまでの大河ドラマとは趣きの違うホームドラマのようなほっこり感、女性目線の瑞々しいラブストーリーが特徴的で、王道からかけ離れた点で賛否はあったものの「これで歴史が好きになった」という人は多数。過酷な運命に翻弄され続ける三姉妹の姿に涙する人が続出し、特に若いファンから支持されました。
第3位は、戦国のヒーロー・真田幸村とその家族たちの群像劇『真田丸』。過去5年間で最高視聴率となったほか、BS放送でも「異例」とされた5%台を記録。脚本は三谷幸喜さんです。三谷さんらしい硬軟織り交ぜたストーリー展開やクセのあるキャラクターたちの掛け合いは、暗くなりがちな戦国ドラマを生き生きと輝かせました。信長や光秀など大物の登場人物の死がナレーションのみであっさりと伝えられる「ナレ死」など、多くの名(迷)言がネット上で飛び交ったことも記憶に新しいところです。
近年の大河ドラマは視聴率だけで見ると確かに昔よりも低めの水準ですが、SNSでリアルタイムの感想を投稿してみんなで盛り上がったり、オンデマンド配信で過去作を視聴したりと、新たな楽しみ方ができるようになったことに注目すべきでしょう。ランキング外ではありますが、放送中よりも放送後に評価が高まり「隠れた名作」といわれる『平清盛』(2012年/松山ケンイチ、12.0%)や、最終回がTwitterトレンドで世界1位となり「近現代テーマの大河の中では間違いなく最高傑作」との呼び声高い『青天を衝け』(2021年/吉沢亮、14.1%)などは、その好例といえるでしょう。
王道ものから変化球ものまで、実に多岐にわたるテーマを扱ってきた大河ドラマ。今後はどんな主人公が選ばれ、どんな物語が紡がれるのでしょうか。
そんな歴代大河ドラマのうち、もっとも高視聴率をたたき出したのはいったいどのタイトルなのでしょうか? 2021年の『青天を衝け』までの60作品のうちTOP10をご紹介します!
大河ドラマ視聴率TOP10
<歴代大河ドラマ視聴率ランキング(期間平均)>※カッコ内は放送年/主演
1位:『独眼竜政宗』(1987年/渡辺謙)39.7%
2位:『武田信玄』(1988年/中井貴一)39.2%
3位:『春日局』(1989年/大原麗子)32.4%
4位:『赤穂浪士』(1964年/長谷川一夫)31.9%
5位:『おんな太閤記』(1981年/佐久間良子)31.8%
6位:『太閤記』(1965年/緒形拳)、『徳川家康』(1983年/滝田栄)31.2%
8位:『秀吉』(1996年/竹中直人)30.5%
9位:『いのち』(1986年/三田佳子)29.3%
10位:『八代将軍吉宗』(1995年/西田敏行)26.4%
(数値はビデオリサーチより抜粋)
第1位は、東北の雄・伊達政宗を主人公とした『独眼竜政宗』。まだ20代だった渡辺謙さんはじめ、北大路欣也さん、西郷輝彦さん、桜田淳子さんなど、今では考えられないほど豪華な俳優陣がずらり。政宗の幼少時代にも印象的なシーンが多く、もう30年以上前の作品ながら今なお「政宗が一番!」と色めきたつファンが多い不動の名作です。勝新太郎さん演じる豊臣秀吉と政宗の初対面のシーンはぞくりとするほどの緊張感が漂い、今なお語り継がれる伝説回となっています。
第2位は、戦国最強と謳われた甲斐の虎の人生を描く『武田信玄』。権謀術数渦巻く戦国時代を飾り気なくありありと描き、まさしく“THE 大河ドラマ”と言うべき重厚感のあるストーリーとなっています。信玄の地元・山梨県甲府市では日曜の夜になると街から人が消える(家に帰る人が増える)、大井夫人演じる若尾文子さんのナレーション「今宵はここまでに致しとうございまする」がその年の流行語大賞になるなど、誰もが夢中になった大河ドラマでした。
第3位は、江戸幕府3代将軍・徳川家光の乳母を務めた女性の物語・『春日局』。織田信長を討った謀反人・明智光秀の重臣の娘として生まれながら、江戸城の大奥総取締にまでなった春日局の波瀾の人生を描いています。脚本は『渡る世間は鬼ばかり』の橋田壽賀子さんで、権力を手にした女帝というイメージのあった春日局を一貫して慈愛の女性として描いています。しかし『渡鬼』ばりのドロドロ具合は健在で、特におふくと家光の実母・お江与の壮絶なバトルは見どころのひとつ。橋田壽賀子さんは5位の『おんな太閤記』と9位の『いのち』も手がけています。
以上、TOP10内のうち8作品が1990年以前の作品となりました。惜しくもランキング外でしたが、17位に『篤姫(2008年/宮崎あおい)』が24.5%でランクイン。2000年代の大河ドラマで唯一のTOP20入りでした。数字が取りづらいとされる幕末もの、そして「視聴率10%で合格ライン」といわれる現代において、この数字は驚異的。主演の宮崎あおいさんは当時22歳で、当時の大河ドラマ史上最年少での主演ということも話題となりました。
2010年以降の大河ドラマ視聴率ランキング
TOP10のほとんどが1980~1990年の大河ドラマで占められましたが、近年の大河ドラマも負けてはいません。ここで2010年以降の最新大河ドラマに絞った視聴率ランキングTOP5を見てみましょう。<2010年~2021年の大河ドラマ視聴率ランキング(期間平均)>
1位:『龍馬伝』(2010年/福山雅治)18.7%
2位:『江~姫たちの戦国~』(2011年/上野樹里)17.7%
3位:『真田丸』(2016年/堺雅人)16.6%
4位:『軍師官兵衛』(2014年/岡田准一)15.8%
5位:『八重の桜』(2013年/綾瀬はるか)14.6%
(数値はビデオリサーチより抜粋)
第1位は、幕末の風雲児・坂本龍馬を福山雅治さんが魅力たっぷりに演じた『龍馬伝』。常に視聴率15%台前後を維持し続け、最高視聴率は24.5%と好成績を残しました。その人気っぷりは絶大で、龍馬に関する特別展や龍馬ゆかりの観光名所には人が押し寄せ、社会現象となったほど。今でも「一番好きな大河ドラマは?」といったテーマのアンケートでたびたび1位に選ばれ、名実ともに記憶と記録に残った大河ドラマとなりました。
第2位は、織田信長の姪で2代将軍・秀忠の正室となるお江と、その姉妹たちを取りまく運命を描いた『江~姫たちの戦国~』。脚本は『篤姫』の田渕久美子さんが手がけました。これまでの大河ドラマとは趣きの違うホームドラマのようなほっこり感、女性目線の瑞々しいラブストーリーが特徴的で、王道からかけ離れた点で賛否はあったものの「これで歴史が好きになった」という人は多数。過酷な運命に翻弄され続ける三姉妹の姿に涙する人が続出し、特に若いファンから支持されました。
第3位は、戦国のヒーロー・真田幸村とその家族たちの群像劇『真田丸』。過去5年間で最高視聴率となったほか、BS放送でも「異例」とされた5%台を記録。脚本は三谷幸喜さんです。三谷さんらしい硬軟織り交ぜたストーリー展開やクセのあるキャラクターたちの掛け合いは、暗くなりがちな戦国ドラマを生き生きと輝かせました。信長や光秀など大物の登場人物の死がナレーションのみであっさりと伝えられる「ナレ死」など、多くの名(迷)言がネット上で飛び交ったことも記憶に新しいところです。
近年の大河ドラマは視聴率だけで見ると確かに昔よりも低めの水準ですが、SNSでリアルタイムの感想を投稿してみんなで盛り上がったり、オンデマンド配信で過去作を視聴したりと、新たな楽しみ方ができるようになったことに注目すべきでしょう。ランキング外ではありますが、放送中よりも放送後に評価が高まり「隠れた名作」といわれる『平清盛』(2012年/松山ケンイチ、12.0%)や、最終回がTwitterトレンドで世界1位となり「近現代テーマの大河の中では間違いなく最高傑作」との呼び声高い『青天を衝け』(2021年/吉沢亮、14.1%)などは、その好例といえるでしょう。
王道ものから変化球ものまで、実に多岐にわたるテーマを扱ってきた大河ドラマ。今後はどんな主人公が選ばれ、どんな物語が紡がれるのでしょうか。
<参考サイト>
・NHK大河ドラマ(NHK総合 日曜20:00~) 【関東地区】(ビデオリサーチ)
https://www.videor.co.jp/tvrating/past_tvrating/drama/03/nhk-1.html
・NHK放送史(NHKアーカイブス)
https://www2.nhk.or.jp/archives/bangumi/
・大河ドラマ歴代視聴率ランキングTOP20【2022最新版】(RANK1)
https://rank1-media.com/I0000300
・NHK大河ドラマ(NHK総合 日曜20:00~) 【関東地区】(ビデオリサーチ)
https://www.videor.co.jp/tvrating/past_tvrating/drama/03/nhk-1.html
・NHK放送史(NHKアーカイブス)
https://www2.nhk.or.jp/archives/bangumi/
・大河ドラマ歴代視聴率ランキングTOP20【2022最新版】(RANK1)
https://rank1-media.com/I0000300
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
経営をひと言で?…松下幸之助曰く「2つじゃいけないか」
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(1)経営とは何かをひと言で?
東洋思想を研究する中で、50年間追求してきた命題の解を得たと田口佳史氏は言う。また、その命題を得るきっかけとなったのは松下幸之助との出会いだった。果たしてその命題とは何か、生涯の研究となる東洋思想とどのように結び...
収録日:2024/09/19
追加日:2024/11/21
次の時代は絶対にアメリカだ…私費で渡米した原敬の真骨頂
今求められるリーダー像とは(3)原敬と松下幸之助…成功の要点
猛獣型リーダーの典型として、ジェネラリスト原敬を忘れてはならない。ジャーナリスト、官僚、実業家、政治家として、いずれも目覚ましい実績を上げた彼の人生は「賊軍」出身というレッテルから始まった。世界を見る目を養い、...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/20
冷戦終焉から30年、激変する世界の行方を追う
ポスト冷戦の終焉と日本政治(1)「偽りの和解」と「対テロ戦争」の時代
これから世界は激動の時代を迎える。その見通しを持ったのは冷戦終焉がしきりに叫ばれていた時だ――中西輝政氏はこう話す。多くの人びとが冷戦終焉後の世界に期待を寄せる中、アメリカやヨーロッパ諸国、またロシアや同じく共産...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/06/27
遊女の実像…「苦界と公界」江戸時代の吉原遊郭の二面性
『江戸名所図会』で歩く東京~吉原(1)「苦界」とは異なる江戸時代の吉原
『江戸名所図会』を手がかりに江戸時代の人々の暮らしぶりをひもとく本シリーズ。今回は、遊郭として名高い吉原を取り上げる。遊女の過酷さがクローズアップされがちな吉原だが、江戸時代の吉原には違う一面もあったようだ。政...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/11/18
国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題
教養としての「人口減少問題と社会保障」(4)増え続ける社会保障負担
人口減少が社会にどのような影響を与えるのか。それは政府支出、特に社会保障給付費の増加という形で現れる。ではどれくらい増えているのか。日本の一般会計の収支の推移、社会保障費の推移、一生のうちに人間一人がどれほど行...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/19