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DATE/ 2022.08.19

トンネルの「非常口」はどこにつながっている?

 高速道路の長いトンネルには非常口がありますが、使ったことがある人はかなり少ないと思われます。もちろん使わないに越したことはないのですが、トンネル内で事故や火災が発生したりした場合、この非常口から安全に脱出できるようになっています。ではこのトンネルの非常口、どこにつながっているのでしょうか。滅多に使うことがないからこそ、気になるポイントかもしれません。

非常口は300メートルから750メートル間隔

 トンネルの非常口は、トンネルの長さと対面交通か上下線分離交通かという点によって、基準が決められています。短いトンネルにはありませんが、長いトンネルでは基本的に約750メートル間隔で設置されています。一方都市部では約400メートルごとに設置されています。たとえば首都高速の中央環状新宿線では設置間隔は最大約350メートルごとに、東京湾アクアラインでは約300メートルごとに非常口が設置されています。

 この非常口は本線とは別の避難坑に繋がっているものや、反対車線に繋がっているものがあるようです。また関越トンネル(10キロ)といった特に大きなトンネルでは、車が避難したり緊急車両が通れたりするような大きさのものが設置されています。この避難坑は本線に沿うような形で設置され、電灯なども設置されています。

避難通路は安全に十分配慮されている

 また非常口から入った通路の気圧は高く調整され、火災などが発生しても煙が入ってこないような構造になっています。ほかにも階段がある場合は、階段手前の電話ボックスで助けを求めることができたり、階段の踊り場には休憩用のベンチがあったりと細かい配慮がなされています。実際に2021年12月29日に起こった愛知県の新東名高速・下り「鳳来トンネル」での事故ではトラックの荷台が炎上しましたが、全員避難したことでケガ人などは出なかったとのこと。

 また、東京湾アクアラインの非常口はやや特殊です。東京湾アクアラインは東京湾を横断する約10キロの海底トンネル(国内4位の長さ)と、約5キロのアクアブリッジ(国内最大の橋梁)でできています。ここの非常口は車道の下にある緊急避難用通路につながっています。非常口を開けると滑り台になっていて、避難する時にはここを滑り降りることで、人が押し合うことなく降りられるような配慮がなされています。

避難する時には車の鍵は残しておこう

 ということで、実際に避難する時の手順も確認しておきましょう。以下は緊急事態が起きて非常口から脱出する際の手順です。焦るとつい忘れてしまいそうですが、本線は基本的にはその後、緊急車両が通ることを意識しましょう。以下の手順を守れば安心です。

1.緊急車両が通れるように、車は左側に寄せて停車する。
2.サイドブレーキをかけてエンジンを切る。
3.鍵は残したままで(救助活動で車を動かす必要が生じることもあります)。

 非常口から避難坑に入ってからは、基本的には元のトンネルと並行に歩いて出口に向かうことになります。避難坑は安全な場所です。ただやや長い距離を歩くことになることもありますが、途中では休憩用のベンチなどもあったりするようです。なによりも焦らず、とにかく落ち着いて行動することが大事です。

<参考サイト>
トンネルの非常口って、どこにつながっているの?(ドライブまめ知識)│NEXCO東日本
https://www.driveplaza.com/safetydrive/mamechishiki/008.html
未知の世界? 「トンネル非常口」の先は? 非常時に覚えておきたい活用法とは|くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/439223
高速道路の非常口はどこにつながっている?扉の向こうを調べてみた。|くるくら
https://kurukura.jp/safety/210922-20.html
高速道路の非常口ってどこに繋がっているの?|CarMe
https://car-me.jp/articles/9259

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