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DATE/ 2023.02.17

「あおられ屋」に注意!危険運転への対処法

 「あおり運転」の問題はメディアで大きく取り上げられ、罰則も強化されました。「あおり運転」の数は減少傾向にあるようです。令和4年版の交通安全白書から実際に高速道路での「車間距離不保持」の取り締まり件数をみると、2020年(令和2年)は11,523件で全体の2.6%でした。これが2021年(令和3年)には7,422件、全体の1.7%までに減少しています。ある程度改善してきていることがわかります。この一方で、最近は「あおられ屋」という存在が話題になってきました。「あおられ屋」とは一体どのようなもので、どのような目的があるのでしょうか。またどのように対処すればよいのでしょうか。

「低速運転」「追い越し妨害」「あおり運転を誘発」

 「あおられ屋」の特徴としては、わざと低速で運転する、追い越しを妨害する、相手をイラつかせ「あおり運転」を誘発するといった点が特徴と言えるようです。たいへん迷惑な行為ですが、ではなぜこういった行動をとるのでしょうか。断定することはできませんが、動画を撮影してSNSや動画サイトなどにアップする目的があるという話は有力とみていいでしょう。

 YouTubeなどで再生回数を稼げば広告収入が入ります。センセーショナルな動画であれば拡散性も高く、多くの人が目にすることになるでしょう。またSNSにアップしてフォロワー数を増やすことで、自己承認を得られたり自己顕示欲を満たしたりすることができるかもしれません。このためにあえて自分をあおらせているのではないか、ということが考えられます。実際にあおられるシーンのみを切り取って配信しているものも多く見受けられるようです。

対策は相手と距離を取ること

 「あおられ屋」は追い越し車線をゆっくり走ったり、2車線の道路で左の車と並走するようなスピードで走ったりします。また常時ノロノロ運転する、蛇行運転する、不要なところでブレーキを踏むといった点も特徴と言えそうです。ではどういった対処をすればよいのでしょうか。追い越し車線で低速運転している車を左の車線から追い越せば、違反となってしまいます。もちろんカッとなって車間距離を詰めれば、相手の思うつぼです。「あおり運転」動画としてネット上にアップされることになります。また、もし事故が起これば加害者となる可能性が高くなります。

 まずは、ゆっくり深呼吸して冷静に。一般道であればまずはいったんコンビニなどに寄ったりして落ち着きましょう。あとは目的地へいく別ルートを探しましょう。高速道路だとちょっと厄介ですが、まずはパーキングエリアやサービスエリアでリフレッシュ。気持ちが落ち着いたら、あとは走行車線(左の車線)を制限速度で走ります。「あおられ屋」の車は遅いので追いついてしまうかもしれません。しかし、走行車線を制限速度で走り、進路変更せずに結果的に「追い抜く」ことになった場合は問題とはなりません。ただし追い抜いたあとで、すぐに車線変更して前走車の前にでないこと。これを行ってしまうと「追い越し」違反になる可能性があるので要注意です。

 あとはドライブレコーダーを取り付けておくことは忘れずに。トラブルが生じたとき状況を細かく記録しておければ力強い証拠となります。また、カメラに死角がない全方位360度を記録できるものであれば、証拠能力はより高くなると考えられます。どういった状況でも安心できるよう、こういった対策は事前にしっかり行っておきましょう。

<参考サイト>
令和4年 交通安全白書|内閣府
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/r04kou_haku/pdf/zenbun/1-1-2-5.pdf
「延々と右側を走るクルマ」を左側から追い抜いてもいいのか…近づいてはいけない「危険なクルマ」の3大特徴|PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/59599
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テンミニッツTV編集部
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