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「車上荒らし」に狙われやすい車の特徴とは
車関連の盗難は「車両本体の盗難」と「車上荒らし(車上ねらい)」がありますが、2022年は2021年と比較してどちらも増加しました。意識して気を付ける必要がありそうです。今回は「車上荒らし(車上ねらい)」に焦点を当てて、どういった車が狙われるのか、どういった対策を取れば良いのか考えてみましょう。
1位 大阪府 231件 23.8%
2位 愛知県 144件 14.8%
3位 千葉県 106件 10.9%
4位 神奈川県 64件 6.6%
5位 兵庫県 53件 5.5%
6位 茨城県 44件 4.5%
7位 埼玉県 37件 3.8%
8位 東京都 30件 3.1%
9位 北海道 30件 3.1%
10位 静岡県 22件 2.3%
同10位 岐阜県 22件 2.3%
その他 188件 19.4%
最も多いのは大阪府となりました。ちなみに2022年の車両自体の盗難では1位が愛知県、2位大阪府、3位千葉県の順番です。1位と2位は入れ替わっていますが、3位まで同じ都道府県が並んでいます。2020年と2021年のデータをみても、大阪府と愛知県は同様に1位2位です。また3位以降の都道府県は多少上下しますが、ほぼ同じ都道府県がランクインしています。
1位 プリウス 135件 13.9%
2位 ハイエース 31件 3.2%
3位 アルファード 28件 2.9%
4位 ランドクルーザー 26件 2.7%
同4位 アクア 26件 2.7%
6位 ヴォクシー 22件 2.3%
7位 N-BOX 20件 2.1%
8位 メルセデスベンツ 19件 2.0%
同8位 BMW 19件 2.0%
10位 レクサスRX 18件 1.9%
同10位 クラウン 18件 1.9%
1位はダントツでプリウス。2021年も同様に1位プリウス(7.1%)、2位ハイエース(4.0%)、2020年も1位プリウス(9.3%)、2位ハイエース(3.3%)です。プリウスは毎年2位以下に差をつけていて、2022年は特に他車に比べて多くの被害にあっています。
プリウスは、特に車体内部のパーツが海外で高く売れることから狙われやすいという話があります。さらに長年の人気車種なので台数が非常に多く、その分犯罪者にとっては手慣れた車となっているのかもしれません。ちなみに年式に関しては、際立った大きな差異は認められないようです。
1位 深夜から朝(22時から9時) 51.5%
2位 日中(9時から17時) 31.7%
3位 夜間(17時から22時) 10.1%
不明 6.7%
深夜から朝が最も狙われる時間帯です。狙われる場所は以下の通り。2021年、2020年も大きく見て同様です。また車両本体の盗難に関してもほぼ同じ程度の割合になっているようです。次に、狙われる場所を見てみましょう。
1位 契約駐車場(屋外) 270件 43.6%
2位 自宅(屋外) 185件 29.9%
3位 通勤先駐車場 49件 7.9%
4位 自宅(屋内) 23件 3.7%
5位 路上 16件 2.6%
6位 契約駐車場(屋内) 11件 1.8%
7位 コンビニ・スーパー 9件 1.5%
8位 空き地 5件 0.8%
その他 51件 8.2%
対策が難しい点ではありますが、やはり屋外に停めておくと狙われやすいことがわかります。ほかにもレジャー施設の駐車場も狙われているという話もあります。資料のコメントによると、「警察庁統計によればおよそ3割が車に鍵をつけたままの状態だった」とのことです。まず車から離れる時には必ず鍵をかける、ということを徹底しましょう。ちょっとだから大丈夫、は盗難のリスクを一気に高めます。
あとは車内に高価なものを置いていればもちろん目をひきます。ゴルフ道具などのスポーツ用品やハンドバッグ、金銭やスマホ、免許証やクレジットカード、ETCカード、パソコン、CD・MD・DVD、衣料品といったものも盗まれやすいようです。盗む方法に関しては、物理的に窓ガラスを破ったり、リレーアタックなどを使ってスマートキーを解除したりして盗むことが多いようです。
警視庁のウェブサイトに示された車上狙いの事例では「鍵を閉めずに配達を済ませて戻るとバッグが盗まれていた」、「窓を開けたまま駐車して戻ったところ、車内に置いていた財布が盗まれていた」といったものがあります。同サイトでは「短時間でも車から離れる時には完全に窓を閉めること、また必ずキーを抜いてドアロックすること」が推奨されています。さらに防犯対策がとられた駐車場を利用することも大事です。どういった駐車場が望ましいのかについては、以下の3点が要素として挙げられています。
1、フェンスやゲートが設置され利用者以外は入れない
2、夜間でも照明設備で明るさと見通しが確保されている
3、管理人が常駐しているか防犯カメラが設置されている
こういった点を駐車場選びの基準にすると車上荒らしのリスクはある程度下げることができそうです。また、取り外しのできるカーナビやETCカードは自宅に持ち帰る、車を放置しない、リレーアタック対策としてスマートキーは電波を遮断する防犯ケースや金属缶に入れる、もしくはアルミホイルで包む、といった対策も紹介されています。
車上荒らし最多は大阪府
第24回自動車盗難事故実態調査(日本損害保険協会)によると、2022年の車上荒らし(車上ねらい)による保険金の支払い件数は971件です。2021年は931件だったので40件の増加です。1件あたりの支払い保険金は2022年で57.0万円、2021年は49.5万円とこちらも増えています。ではどのあたりで車上荒らし(車上ねらい)が多いのでしょうか。以下、2022年に車上荒らしへの保険金支払い件数が多かった都道府県別ランキングです。右の数字は支払い件数と構成比です。1位 大阪府 231件 23.8%
2位 愛知県 144件 14.8%
3位 千葉県 106件 10.9%
4位 神奈川県 64件 6.6%
5位 兵庫県 53件 5.5%
6位 茨城県 44件 4.5%
7位 埼玉県 37件 3.8%
8位 東京都 30件 3.1%
9位 北海道 30件 3.1%
10位 静岡県 22件 2.3%
同10位 岐阜県 22件 2.3%
その他 188件 19.4%
最も多いのは大阪府となりました。ちなみに2022年の車両自体の盗難では1位が愛知県、2位大阪府、3位千葉県の順番です。1位と2位は入れ替わっていますが、3位まで同じ都道府県が並んでいます。2020年と2021年のデータをみても、大阪府と愛知県は同様に1位2位です。また3位以降の都道府県は多少上下しますが、ほぼ同じ都道府県がランクインしています。
車上荒らしはプリウスが狙われている
ではどういった車両が被害に遭いやすいのでしょうか。まずは車種をみてみましょう。同調査(2022年版)に掲載されているトップ10は以下の通りです。1位 プリウス 135件 13.9%
2位 ハイエース 31件 3.2%
3位 アルファード 28件 2.9%
4位 ランドクルーザー 26件 2.7%
同4位 アクア 26件 2.7%
6位 ヴォクシー 22件 2.3%
7位 N-BOX 20件 2.1%
8位 メルセデスベンツ 19件 2.0%
同8位 BMW 19件 2.0%
10位 レクサスRX 18件 1.9%
同10位 クラウン 18件 1.9%
1位はダントツでプリウス。2021年も同様に1位プリウス(7.1%)、2位ハイエース(4.0%)、2020年も1位プリウス(9.3%)、2位ハイエース(3.3%)です。プリウスは毎年2位以下に差をつけていて、2022年は特に他車に比べて多くの被害にあっています。
プリウスは、特に車体内部のパーツが海外で高く売れることから狙われやすいという話があります。さらに長年の人気車種なので台数が非常に多く、その分犯罪者にとっては手慣れた車となっているのかもしれません。ちなみに年式に関しては、際立った大きな差異は認められないようです。
狙われる時間帯と場所
狙われる時間帯を見てみましょう。以下は1日を3つの時間帯に分けて集計したものです。2022年のデータによると、以下の通りとなっています。1位 深夜から朝(22時から9時) 51.5%
2位 日中(9時から17時) 31.7%
3位 夜間(17時から22時) 10.1%
不明 6.7%
深夜から朝が最も狙われる時間帯です。狙われる場所は以下の通り。2021年、2020年も大きく見て同様です。また車両本体の盗難に関してもほぼ同じ程度の割合になっているようです。次に、狙われる場所を見てみましょう。
1位 契約駐車場(屋外) 270件 43.6%
2位 自宅(屋外) 185件 29.9%
3位 通勤先駐車場 49件 7.9%
4位 自宅(屋内) 23件 3.7%
5位 路上 16件 2.6%
6位 契約駐車場(屋内) 11件 1.8%
7位 コンビニ・スーパー 9件 1.5%
8位 空き地 5件 0.8%
その他 51件 8.2%
対策が難しい点ではありますが、やはり屋外に停めておくと狙われやすいことがわかります。ほかにもレジャー施設の駐車場も狙われているという話もあります。資料のコメントによると、「警察庁統計によればおよそ3割が車に鍵をつけたままの状態だった」とのことです。まず車から離れる時には必ず鍵をかける、ということを徹底しましょう。ちょっとだから大丈夫、は盗難のリスクを一気に高めます。
外装品、バッテリー、ゴルフ道具などが特に盗まれやすい
どういったものが盗まれるのかという点については、同調査の第22回に記載があります。この資料を中心にいくつかの資料の情報を合わせると、車上荒らしで盗まれやすいものには、まず外装品やドレスアップパーツ。たとえば、バンパー、ドアミラー、アルミホイールやタイヤ、エアロパーツなどです。これに加えてカーナビなども狙われています。こういったパーツは海外に持ち出されて高値で取引されるようです。あとは車内に高価なものを置いていればもちろん目をひきます。ゴルフ道具などのスポーツ用品やハンドバッグ、金銭やスマホ、免許証やクレジットカード、ETCカード、パソコン、CD・MD・DVD、衣料品といったものも盗まれやすいようです。盗む方法に関しては、物理的に窓ガラスを破ったり、リレーアタックなどを使ってスマートキーを解除したりして盗むことが多いようです。
少し離れるだけでも必ずロックする
対策としては、とにかく車から離れるときはいかなる時も「窓を完全に閉めて鍵をロックすること」です。無施錠による盗難はかなりの数に上っています。次に車の中にはできる限りものを置かないこと。特にダッシュボードの上に置いておけば、車の外から丸見えです。車の強化ガラスはそれなりの道具を使えば簡単に割れます。また、窓ガラスは少しでも開いた部分があると強度が落ちます。警視庁のウェブサイトに示された車上狙いの事例では「鍵を閉めずに配達を済ませて戻るとバッグが盗まれていた」、「窓を開けたまま駐車して戻ったところ、車内に置いていた財布が盗まれていた」といったものがあります。同サイトでは「短時間でも車から離れる時には完全に窓を閉めること、また必ずキーを抜いてドアロックすること」が推奨されています。さらに防犯対策がとられた駐車場を利用することも大事です。どういった駐車場が望ましいのかについては、以下の3点が要素として挙げられています。
1、フェンスやゲートが設置され利用者以外は入れない
2、夜間でも照明設備で明るさと見通しが確保されている
3、管理人が常駐しているか防犯カメラが設置されている
こういった点を駐車場選びの基準にすると車上荒らしのリスクはある程度下げることができそうです。また、取り外しのできるカーナビやETCカードは自宅に持ち帰る、車を放置しない、リレーアタック対策としてスマートキーは電波を遮断する防犯ケースや金属缶に入れる、もしくはアルミホイルで包む、といった対策も紹介されています。
<参考サイト>
自動車盗難事故実態調査│日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/index.html
愛車を「盗難」「車上ねらい」から守る基本5箇条│日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/5rules.html
「自動車盗、車上ねらい」の防犯対策|警視庁
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/guard/car_bohan.html
車上荒らしに遭わないための対策|ALSOK
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/1096/
自動車盗難事故実態調査│日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/index.html
愛車を「盗難」「車上ねらい」から守る基本5箇条│日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/5rules.html
「自動車盗、車上ねらい」の防犯対策|警視庁
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/guard/car_bohan.html
車上荒らしに遭わないための対策|ALSOK
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/1096/
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