テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.06.20

炎天下の洗車は要注意!車が傷む原因とは

 定期的な洗車は大事です。大気中の黄砂や花粉、排気ガスなどを車がまとったままの状態は、塗装が剥げる原因となります。また特にガラスが汚れると対向車のライトが乱反射したり、油膜で視界が悪くなったりします。車載カメラもガラス越しに状況を把握することから、車が汚れた状態のリスクはそれなりに大きいと言えそうです。ただし気温が上がる夏の時期は、洗車するタイミングも意識する必要があります。日が照っている夏の昼間に洗車するのは気持ちがいいしすぐに乾くので、積極的に洗車するという人もいるかもしれません。しかし、日差しが強い時の洗車は、車を傷める可能性があるので避けたほうがよさそうです。

日差しの強い日の洗車は車を傷める

 水道水には塩素(カルキ)や、カリウムやマグネシウムといったミネラルが混ざっています。これら水垢の原因となる不純物に加えて、洗車時には洗剤の成分などが残留している場合もあります。これらの混ざった水が一気に蒸発することで、表面にイオンデポジットと呼ばれる白い水滴跡のようなものが残ることになります。

 イオンデポジットは洗車をしなかった時、花粉や黄砂を含んだ雨が車についたままにしておくことによっても発生します。つまり、炎天下の洗車で急速に乾かしてしまうと、洗車しなかった時と同じような問題が発生するリスクがあります。また、このイオンデポジットが一度できると、さらにその部分に水が溜まりやすくなります。ここに溜まった水が光を集め(いわゆる「レンズ効果」が作用して)、塗装面が焼けてしまうことがあります。こうしてできた傷はウォータースポットと呼ばれます。

水は「拭き取る」ことが大事

 ウォータースポットでは塗装が傷んでいるので、消すには塗装表面を削るしかありません。さらに悪化するとコンパウンドなどの研磨では対応できなくなることもあるようです。この状態に至らない段階で対応する必要があります。イオンデポジットが発生しないようにするためには、雨に濡れた時や洗車後に車を乾かす際、丁寧に「拭き取る」ことです。このとき、吸水性の高いマイクロファイバークロスなどを用いると効果が高いようです。

 またできるだけ不純物の少ない水で屋内や屋根の下で洗車すること、早朝や夕方といった日差しの強くない時間帯、かつ風の弱い日を選ぶといった点に気をつけるといいかもしれません。ガソリンスタンドの自動洗車機を使うのも一手です。自動洗浄機は、洗浄後大量の空気で乾燥させる機能があったりします。また最近の洗車場の中には、屋内で純水が使用できるといった場所もあります。こういった設備を使用して洗車するのも、選択肢の一つとして考えていいかもしれません。

<参考サイト>
炎天下の洗車は危険がいっぱい!? 洗車のプロに教わる真夏の正しい洗車法|くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/278645
正しい洗車のやり方知ってた? 真夏の洗車で注意すべきこと。|FORZA STYLE
https://forzastyle.com/articles/-/62619
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

アジア的成熟国家モデルづくりへ、日本が目指すべき道とは

アジア的成熟国家モデルづくりへ、日本が目指すべき道とは

日本の財政と金融問題の現状(4)日本が目指すべき成熟国家への道

機関投資家や経営者の生の声から日本の金融市場の問題点を見ていくと、リスクマネーを供給するための市場づくりや人材育成等の課題が浮き彫りになる。良質なスタートアップ企業を育てるにはどうすればいいのか。今こそアジア的...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/07/01
木下康司
元財務事務次官
2

相互依存で平和は保てるか…EUの深化・拡大の難題とは

相互依存で平和は保てるか…EUの深化・拡大の難題とは

地政学入門 ヨーロッパ編(9)EUの深化・拡大とトルコの問題

国際政治の理論として国同士の経済交流、相互依存が安全保障、つまり平和を維持できると伝統的に考えられてきたが、今般の国際政治ではそれは必ずしも当てはまらないようだ。そこでEUの問題である。国の垣根を越えて世界国家に...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/30
小原雅博
東京大学名誉教授
3

最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか

最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか

第2次トランプ政権の危険性と本質(8)反エリート主義と最悪のシナリオ

反エリート主義を基本線とするトランプ大統領は、金融政策の要であるFRBですらも敵対視し、圧力をかけている。このまま専門家軽視による経済政策が進めば、コロナ禍に匹敵する経済ショックが世界的に起こる可能性がある。最終話...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/06/28
柿埜真吾
経済学者
4

江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事

江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事

AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か

昨今、生成AIに代表されるようにAIの進化が目覚ましく、「AIに代わられる仕事、代わられない仕事」といったテーマが巷で非常に話題となっている。では、AIに代わられない事とは何であろうか。そこで、『江藤淳と加藤典洋』(文...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/25
與那覇潤
評論家
5

寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由

寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由

睡眠と健康~その驚きの影響(1)睡眠が担う5つのミッション

私たちに欠かせない「睡眠」。そのメカニズムや役割についていまだ謎も多いが、それでも近年は解明が進み、私たちの健康に大きく関与することが明らかになっている。まずは最新情報を盛り込んだ睡眠が果たす5つの役割を紹介し、...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/06/05
西野精治
スタンフォード大学医学部精神科教授