社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.07.12

危険!そのまま捨ててはいけないもの5選

 ゴミを捨てるとき、捨てようと思ったらものをどうやって捨てれば良いのか、と考えたことはありませんか? ゴミの中にはそのまま捨ててしまうと火災につながったり、作業する人がケガをしてしまったり、捨てる時に注意が必要なものもあります。今回はそんな捨てる時に気を付ける必要があるものを紹介していきましょう。

ハサミ、包丁などの刃物類

 そのまま捨てると袋を破ってしまい、回収する人のケガにもつながりかねない刃物類。ハサミや包丁、カッターナイフなどの刃物類は、自治体によって不燃ゴミになるか金属ゴミになるかが異なります。刃物類の捨て方は自治体ごとに定められているため、自治体に問い合わせするか、自治体が発行するゴミ捨てガイドをチェックして確認して捨てるようにしてください。

 安全に刃物類を捨てるためには、厚紙や古布、新聞紙やビニールテープなどを使って、刃の部分が剥き出しにならないようにきちんと覆う必要があります。包んだ上から「キケン」と赤マジックなどで書いて、刃物類のゴミだということが分かるようにしておきましょう。さらに、刃の部分をコンクリート、ブロック塀の石などに刃を垂直にこすりつけて刃を削り、切れ味をなくしておくのもオススメです。

電池

 電池も自治体によって回収方法が異なるので、まずは自治体ごとの捨て方をチェックしておきましょう。電池を捨てる時の基本は、他の電池と触れ合うことで発火する恐れがあるため、電極部分にセロテープやビニールテープなどを貼って絶縁状態にしておくこと。また、何かの拍子に電池が発火した際に火災を引き起こさないように、他のゴミとはきちんと分けることも重要です。

 ちなみに、これらはアルカリ電池やマンガン電池、コイン型リチウム電池が該当しますが、ボタン電池、リチウムイオン電池は自治体での回収は行っていませんので要注意です。間違えて捨てられたボタン電池、リチウムイオン電池を処理する際に発火する事故が相次いでいますので、気を付けるようにしましょう。

廃油

 料理に使う油や、暖房などに使う灯油、車やバイクのエンジンオイルなど、廃油を捨てる機会は意外と少なくありません。少量の油であれば、新聞紙や古布などに染み込ませる、市販の凝固剤などで固めてから燃えるゴミとして捨てることも可能です(自治体による)。液体の状態で捨てると、袋が破けたときに油が流れて周囲に迷惑がかかってしまうため、この一手間は行うようにしましょう。

 廃油の量が多くなった時には、回収してもらうという手段があります。食用の廃油を回収している自治体もありますし、灯油やエンジンオイルは回収不可としている自治体もありますが、ガソリンスタンドやホームセンター、カーショップなどに持ち込むことで回収してもらえる場合があります。自治体で回収しているか、近くの店舗で回収しているかを確認して処分するようにしましょう。

ライター

 ライターも自治体によって分類が異なります。捨てる時の鉄則は、火災や爆発を引き起こさないようにしっかりとガス抜きをすること。使い捨てライターの場合、操作レバーを下げた状態でガムテープやセロテープなどで固定しておけば半日~1日でガス抜きが完了します。ただし、部屋で行うと危険なので、ガス抜きをする際には風通しの良い場所で行うようにしましょう。

スプレー缶、カセットボンベ

 スプレー缶やカセットボンベも、ライター同様に火災や爆発を引き起こさないように使い切ってから捨てるようにしましょう。使い切ったスプレー缶やガスボンベは穴を開けて捨てるようにする自治体もありますが、最近では穴を開けることでガスコンロやストーブに引火する恐れがあることから、穴を開けずに捨てて良いとしている自治体もあります。お住まいの自治体での捨て方を確認するようにしましょう。

安全を確保した上で自治体のルールに従って

 ゴミの処分方法は自治体によって異なりますが、ゴミ捨てガイドを発行していたり、ホームページで丁寧に説明されていることも少なくありません。こうしたゴミの捨て方に困ったら自治体が取り決めたルールを調べて、安全に処分するようにしましょう。

<参考サイト>
・絶対にそのまま捨ててはいけない『7つのもの』 ‐ シュフーズ
https://shufuse.com/84666
・そのまま捨ててはいけない! 灯油・ビニール傘・刃物の分別・処分
https://777fukujin.com/ihinseiri-blog/bunbetsu/
・気をつけたい「危険ごみ」の出し方・処理方法 | 粗大ゴミ回収ガイド
https://gomiguide.net/by-type/dangerous-waste.html
・リチウムイオン電池は危険・有害ごみです!|武蔵野市公式ホームページ
https://www.city.musashino.lg.jp/gomi_kankyo/gomi/bunbetsu_kaishu_torikumi/1040841.html
・電池の正しい捨て方は? | 電池活用ガイド | コンテンツ一覧 | 電池・モバイルバッテリー・充電器総合 | Panasonic
https://panasonic.jp/battery/contents/guide/trush.html
・廃油の正しい処分方法10選!【食用油からガソリンまで】
https://eco-life-smile.com/rubbish/waste-oil-disposal/
・一般社団法人日本喫煙具協会
http://www.jsaca.or.jp/knowledge_7.html
・川崎市:火災の原因になります! 中身の入っているスプレー缶やたばこの吸殻等の排出にご注意ください!
https://www.city.kawasaki.jp/300/page/0000063191.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

「私をお母さんと呼ばないで」…突然訪れた逆境の意味

「私をお母さんと呼ばないで」…突然訪れた逆境の意味

逆境に対峙する哲学(2)運命・世界・他者

西洋には逆境は神が与える運命という考え方があり、その運命をいかに克服するかを考えたのがストア派だった。しかし、神道が説くように「ヒトもカミ」であれば、それに気づく瞬間は逆境の中にこそ存在するはずである。「他者で...
収録日:2025/07/24
追加日:2025/12/20
2

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会

渡部昇一氏には、若き頃に留学したドイツでの体験を記した『ドイツ留学記(上・下)』(講談社現代新書)という名著がある。1955年(昭和30年)から3年間、ドイツに留学した渡部昇一氏が、その留学で身近に接したヨーロッパ文明...
収録日:2021/08/06
追加日:2021/10/23
渡部玄一
チェロ奏者
3

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割

豊臣と羽柴…二つの名前で語られる秀吉と秀長だが、その違いは何なのか。また、これまで秀長には秀吉の「補佐役」というイメージがあったが、史実ではどうなのか。実はこれまで伝えられてきた羽柴(豊臣)兄弟のエピソードにはか...
収録日:2025/10/20
追加日:2025/12/18
黒田基樹
駿河台大学法学部教授 日本史学博士
4

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会

アメリカが日本の運命を左右する国であることは、安全保障を考えても、経済を考えても、否定する人は少ないだろう。だが、そのような国であるにもかかわらず、日本人は、本当に「アメリカ」のことを理解できているだろうか。日...
収録日:2022/11/04
追加日:2023/01/06
橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授
5

大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは

大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは

大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み

大谷翔平選手は今や野球界だけでなく世界中のスポーツ界の象徴的存在だが、本人は「自分も最初からこの体と技術があったわけではない」と努力と練習の成果を強調している。いったいどんな出会いやプロセスが彼を育ててきたのか...
収録日:2024/11/28
追加日:2025/03/03
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト