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「お寺でしてはいけないこと」6選
		        	    
 神社とともに日本人の生活と深い縁があるお寺。観光やパワースポットとしても人気ですが、参拝にはそれなりの作法とマナーがあります。神社と共通するところもあるいっぽう、神社とは真逆な作法もあるので注意が必要です。
今回は「お寺ではしてはいけないこと」を6つご紹介します。神社の作法と混同してしまっていないか、確認してみてくださいね。
また、敷居は建物の立て付けに重要な構造部であるため、これを踏むと建物にゆがみが生じる要因となります。参拝の作法として、そして建物を守るためにも、敷居は踏まずにまたいで入りましょう。
なお、お寺に限らず、一般家庭の部屋の敷居や畳の縁(へり)も結界や境界の意味を持つため、踏みつけて入るのはマナー違反にあたります。
参拝の手順は神社とほぼ同じですが、神社では鈴をしっかり鳴らすことで「邪気を払う」という意味があるのに対し、お寺の場合は「仏様へのご挨拶」といった意味なので、心静かに、つつましく鳴らすようにします。必要以上に大きく音を鳴らすのは、品格に欠ける行為となりますので控えましょう。
なお、お寺の場合は鈴ではなく鰐口(わにぐち)という銅鑼のようなものが提げられていますが、鈴同様、紐を振って鳴らします。鈴と違って鳴らしづらく柔らかな音のため、不安に感じるかもしれませんが、それで問題ありません。
また、心身の浄化という意味では、本堂前にある常香炉の煙を浴びる、ろうそくや線香を供えるといったことが該当します。
一説には、ご遺体を寺から運び出して出棺する時に鐘をつく「出鐘」と同様の意味であることから、戻り鐘は縁起が悪いとされているそうです。
なお、今人気の御朱印集めをしている方も多いと思いますが、できれば御朱印帳は「神社用」と「お寺用」で分けておいたほうが無難です。お寺によっては、神社の御朱印と一緒にされるのを好まないところもあります。(浄土真宗のように、もともと御朱印をやっていないお寺もあります)
現在では「ペットも大切な家族」「すべての命は尊い」という考え方が定着し、ペット同伴可、ペット用のお守りを用意するお寺もあるほどゆるやかになってはきてはいるものの、フンなどの衛生面の懸念もあり、動物の連れ込みを快く思わないところはまだまだ多いのが現状です。その点はしっかりと認識したほうがよいでしょう。
また、たとえ同伴OKだとしても「鳥居まで」「キャリーに入れること」など独自のルールを設定しているお寺もあり、注意が必要です。ペット同伴の場合はお寺、そして他の参拝者の迷惑にならないようにしましょう。
ほかにも、聖域を汚さないようにという考え方から、清潔感のある身だしなみを心がけること、また風邪や生理中といった体調が優れない時の参拝は控えるべきだと考える人もいます。
		        今回は「お寺ではしてはいけないこと」を6つご紹介します。神社の作法と混同してしまっていないか、確認してみてくださいね。
NG行動【1】総門・山門の敷居を踏んで入る
お寺は仏様が住む神域です。神域と人間が住む俗世を分けている場所が、総門(大門)や山門(中門)と呼ばれる門にあたります。その門の下に敷かれている横木が敷居で、いわば結界のようなもの。その場所を踏みつける行為は、俗世と神域に乱れを起こし、神聖な場所を汚すことにつながってしまうとされています。また、敷居は建物の立て付けに重要な構造部であるため、これを踏むと建物にゆがみが生じる要因となります。参拝の作法として、そして建物を守るためにも、敷居は踏まずにまたいで入りましょう。
なお、お寺に限らず、一般家庭の部屋の敷居や畳の縁(へり)も結界や境界の意味を持つため、踏みつけて入るのはマナー違反にあたります。
NG行動【2】鳴り物(鰐口)を思い切り鳴らす
本堂へ着いたら賽銭をおさめ、鳴り物を振り動かして鳴らします。鐘楼(しょうろう)がある場合は、鐘を撞木(しゅもく)でついてから本殿に向かい、参拝します。参拝の手順は神社とほぼ同じですが、神社では鈴をしっかり鳴らすことで「邪気を払う」という意味があるのに対し、お寺の場合は「仏様へのご挨拶」といった意味なので、心静かに、つつましく鳴らすようにします。必要以上に大きく音を鳴らすのは、品格に欠ける行為となりますので控えましょう。
なお、お寺の場合は鈴ではなく鰐口(わにぐち)という銅鑼のようなものが提げられていますが、鈴同様、紐を振って鳴らします。鈴と違って鳴らしづらく柔らかな音のため、不安に感じるかもしれませんが、それで問題ありません。
また、心身の浄化という意味では、本堂前にある常香炉の煙を浴びる、ろうそくや線香を供えるといったことが該当します。
NG行動【3】合掌の時にパンパンと音を立てる
神社と混同されやすいのが、参拝時に手を合わせて祈る動作。神社では「柏手(かしわで)」といって手をパンパンと叩きますが、お寺ではこれはNG。お寺では「合掌(がっしょう)」という形で、音は立てず、胸の前で静かに手を合わせます。NG行動【4】参拝のあとに鐘をつく
比較的大きなお寺には、鐘楼という鐘のある場所があります。鐘は鰐口と同じく仏様へのご挨拶なので、打つのであれば参拝する前です。参拝後に打つのは「戻り鐘」といい、功徳が消え失せてしまうためタブーとされます。一説には、ご遺体を寺から運び出して出棺する時に鐘をつく「出鐘」と同様の意味であることから、戻り鐘は縁起が悪いとされているそうです。
NG行動【5】参拝前に授与品(お守り)や御朱印をいただく
これは神社と同じですが、授与品や御朱印を参拝前にもらい受けようとするのはマナー違反。授与品は神様仏様の御魂、功徳がこめられたもの。そして御朱印は神様仏様とのご縁を象徴するものです。そのため、ろくに挨拶もせず真っ先にもらいに行く、というのは礼を失する行為となります。まずは心を込めて参拝し、そのあとで有難くいただくようにしましょう。なお、今人気の御朱印集めをしている方も多いと思いますが、できれば御朱印帳は「神社用」と「お寺用」で分けておいたほうが無難です。お寺によっては、神社の御朱印と一緒にされるのを好まないところもあります。(浄土真宗のように、もともと御朱印をやっていないお寺もあります)
NG行動【6】“穢れ”とされるものを持ち込む、連れてくる
神聖で清浄とされる場所は“穢れ”とされるものを忌み嫌い、持ち込んだり触れたりすることを禁じる傾向があります。とりわけ仏教の世界では、犬のような動物を「穢れたもの」とした歴史から(野犬は死体を荒らすなどしたため)参拝にあたっては犬などのペット同伴を禁止するお寺があります。現在では「ペットも大切な家族」「すべての命は尊い」という考え方が定着し、ペット同伴可、ペット用のお守りを用意するお寺もあるほどゆるやかになってはきてはいるものの、フンなどの衛生面の懸念もあり、動物の連れ込みを快く思わないところはまだまだ多いのが現状です。その点はしっかりと認識したほうがよいでしょう。
また、たとえ同伴OKだとしても「鳥居まで」「キャリーに入れること」など独自のルールを設定しているお寺もあり、注意が必要です。ペット同伴の場合はお寺、そして他の参拝者の迷惑にならないようにしましょう。
ほかにも、聖域を汚さないようにという考え方から、清潔感のある身だしなみを心がけること、また風邪や生理中といった体調が優れない時の参拝は控えるべきだと考える人もいます。
参拝前にお寺ごとに確認を
以上、お寺でしてはいけない、ごく一般的なNG行為を挙げました。ここに挙げたこと以外にも、個別のお寺の事情により特定の行為を禁止するケースもあります。参拝前はお寺のホームページやSNSをチェックし、何がタブーなのかをよく確認しておきましょう。<参考文献>
・「日本の寺 完全名鑑」(かみゆ歴史編集部/廣済堂ベストムック)
・「御朱印巡りと寺社巡礼さんぽ」(かみゆ歴史編集部/廣済堂ベストムック)
			            
		            ・「日本の寺 完全名鑑」(かみゆ歴史編集部/廣済堂ベストムック)
・「御朱印巡りと寺社巡礼さんぽ」(かみゆ歴史編集部/廣済堂ベストムック)
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