社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
スゴい要約本『超有名な哲学書50冊を100文字くらいで読む。』
“哲学史2500年の思考を1時間で学ぶ”――哲学といえば、なんだか難しそうとか、哲学書を読むのは大変といったイメージがあるかもしれませんが、そんな哲学の歴史的書物である哲学書50冊分、しかも超有名な哲学書を1冊ずつ100文字に要約し、1時間で学ぶことのできる新しい哲学入門書が上梓されました。タイトルは『超有名な哲学書50冊を100文字くらいで読む。』です。
本書の著者である小川仁志先生は山口大学国際総合科学部教授で、商社マン、フリーター、公務員を経て哲学者となった、異色の経歴の持ち主です。小川先生の専門は公共哲学で、大学で課題解決のための新しい教育に取り組みながらも、全国各地で「哲学カフェ」を開催するなど市民のための哲学を実践し、ビジネス向けの哲学研修も多く手がけられています。また、100冊以上の著書を出版し、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努める一方で、YouTube「小川仁志の哲学チャンネル」でも積極的に発信されています。
本書の構成は、(1)名著を約100文字に圧縮した超要約、(2)なぜ名著なのかを一言で表した名著ポイント、(3)もっと知りたい人のための400字の補足解説、(4)著者である哲学者のプロフィール(または「表の顔」)とエピソード(または「裏の顔」)。1冊の哲学書を2見開き、4ページで紹介しています。さらに、イラストレーターの死後くんによる、哲学書のイメージをずばりと1カットで見せるヘタウマ風で実は奥深いイラストが描かれています。
つまり、最低で50見開き、多くとも100見開きを読めば、超有名な哲学書の50冊分のエッセンスを一気に吸収できる仕組みになっています。
また、100文字の超要約×50冊分=5,000字の超要約とさらに短い名著ポイントだけなら、ざっと読むだけなら1時間で読めるほど非常にタイパのよい一冊でもあります。
さらに3章の「人生を狂わす哲学書」では、『群衆心理』(ギュスターヴ・ル・ボン)、『存在と無』(ジャン=ポール・サルトル)、『アンチ・オイディプス』(ジル・ドゥルーズ)、『なぜ世界は存在しないのか』(マルクス・ガブリエル)など。そして4章の「絶望と希望をくれる哲学書」では、『ニコマコス倫理学』(アリストテレス)、『人間知性論』(ジョン・ロック)、『死に至る病』(セーレン・キルケゴール)、『野生の思考』(クロード・レヴィ=ストロース)などを紹介し、巻末には超要約前の哲学書を読みたくなった人のための「オススメ文献リスト」も掲載されています。
ここで、50冊のなかから1冊を取り上げてみましょう。プラトンが著した『ソクラテスの弁明』の1見開き目を開くと、100文字の超要約と「西洋哲学の歴史はこの本から始まったといっても過言ではない!」というポイント、さらに『ソクラテスの弁明』が哲学書のエピソードワンとして表現されたイラストがバーンと目に飛び込んできます。パっと見て読むだけなら、1見開き目は20~30秒もあれば可能です。
1見開き目を読むと、きっと2開き目も読みたくなるはずです。そこでページをめくってみると、プラトンの「表の顔」と「裏の顔」が紹介されているのです。
「表の顔」とはプラトンのプロフィールについてで、「哲学の父ソクラテスの誕生秘話を描いたエピソードワン」とのキャッチコピーと400字の補足解説とともに、一つの書物も残さなかった師ソクラテスに代わり、多くの対話篇を著した古代ギリシアの哲学者プラトンが、ソクラテスの忠実な弟子としてプラトン哲学を後世に伝えるための重要な仕事を成し遂げたことにより哲学を学問として確立していった、という話が載っています。
一方、「裏の顔」として、実はプラトンという名前は「肩幅が広い」という意味のニックネームであるといったエピソードなどが載っているのです。
以上のように、「難解な哲学書を1分で読破!」とということで厳選された50冊の超有名な哲学書を2見開きで体感できる本書は、哲学についての知を広げる入口としてオススメの一冊です。ちなみに、入口があったら出口も必要となります。出口こそ次の入口ともいえます。小川先生が「あなたの人生に哲学を!」と呼びかけているように、50冊の一冊一冊を入口と出口にして、皆さんの哲学思考のために活用してみてはいかがでしょう。
本書の著者である小川仁志先生は山口大学国際総合科学部教授で、商社マン、フリーター、公務員を経て哲学者となった、異色の経歴の持ち主です。小川先生の専門は公共哲学で、大学で課題解決のための新しい教育に取り組みながらも、全国各地で「哲学カフェ」を開催するなど市民のための哲学を実践し、ビジネス向けの哲学研修も多く手がけられています。また、100冊以上の著書を出版し、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努める一方で、YouTube「小川仁志の哲学チャンネル」でも積極的に発信されています。
超有名な哲学書50冊を1時間で読む!
『超有名な哲学書50冊を100文字くらいで読む。』のコンセプトは、タイトル通り「まずは50冊の哲学書の名著を100文字ぐらいで読んでみよう!」です。本書の構成は、(1)名著を約100文字に圧縮した超要約、(2)なぜ名著なのかを一言で表した名著ポイント、(3)もっと知りたい人のための400字の補足解説、(4)著者である哲学者のプロフィール(または「表の顔」)とエピソード(または「裏の顔」)。1冊の哲学書を2見開き、4ページで紹介しています。さらに、イラストレーターの死後くんによる、哲学書のイメージをずばりと1カットで見せるヘタウマ風で実は奥深いイラストが描かれています。
つまり、最低で50見開き、多くとも100見開きを読めば、超有名な哲学書の50冊分のエッセンスを一気に吸収できる仕組みになっています。
また、100文字の超要約×50冊分=5,000字の超要約とさらに短い名著ポイントだけなら、ざっと読むだけなら1時間で読めるほど非常にタイパのよい一冊でもあります。
超有名な哲学書を2見開きで体感する!
では、どんな哲学書が紹介されているのでしょうか。まず1章の「超有名な哲学書」では、『論語』(孔子)、『社会契約論』(ジャン=ジャック・ルソー)、『ツァラトゥストラかく語りき』(フリードリヒ・ニーチェ)、『幸福論』(バートランド・ラッセル)など。つづく2章の「時代を読みすぎな哲学書」では、『リヴァイアサン』(トマス・ホッブズ)、『エチカ』(バールーフ・デ・スピノザ)、『自由論』(ジョン・スチュアート ミル)、『人間の条件』(ハンナ・アーレント)などを紹介しています。さらに3章の「人生を狂わす哲学書」では、『群衆心理』(ギュスターヴ・ル・ボン)、『存在と無』(ジャン=ポール・サルトル)、『アンチ・オイディプス』(ジル・ドゥルーズ)、『なぜ世界は存在しないのか』(マルクス・ガブリエル)など。そして4章の「絶望と希望をくれる哲学書」では、『ニコマコス倫理学』(アリストテレス)、『人間知性論』(ジョン・ロック)、『死に至る病』(セーレン・キルケゴール)、『野生の思考』(クロード・レヴィ=ストロース)などを紹介し、巻末には超要約前の哲学書を読みたくなった人のための「オススメ文献リスト」も掲載されています。
ここで、50冊のなかから1冊を取り上げてみましょう。プラトンが著した『ソクラテスの弁明』の1見開き目を開くと、100文字の超要約と「西洋哲学の歴史はこの本から始まったといっても過言ではない!」というポイント、さらに『ソクラテスの弁明』が哲学書のエピソードワンとして表現されたイラストがバーンと目に飛び込んできます。パっと見て読むだけなら、1見開き目は20~30秒もあれば可能です。
1見開き目を読むと、きっと2開き目も読みたくなるはずです。そこでページをめくってみると、プラトンの「表の顔」と「裏の顔」が紹介されているのです。
「表の顔」とはプラトンのプロフィールについてで、「哲学の父ソクラテスの誕生秘話を描いたエピソードワン」とのキャッチコピーと400字の補足解説とともに、一つの書物も残さなかった師ソクラテスに代わり、多くの対話篇を著した古代ギリシアの哲学者プラトンが、ソクラテスの忠実な弟子としてプラトン哲学を後世に伝えるための重要な仕事を成し遂げたことにより哲学を学問として確立していった、という話が載っています。
一方、「裏の顔」として、実はプラトンという名前は「肩幅が広い」という意味のニックネームであるといったエピソードなどが載っているのです。
以上のように、「難解な哲学書を1分で読破!」とということで厳選された50冊の超有名な哲学書を2見開きで体感できる本書は、哲学についての知を広げる入口としてオススメの一冊です。ちなみに、入口があったら出口も必要となります。出口こそ次の入口ともいえます。小川先生が「あなたの人生に哲学を!」と呼びかけているように、50冊の一冊一冊を入口と出口にして、皆さんの哲学思考のために活用してみてはいかがでしょう。
<参考文献>
『超有名な哲学書50冊を100文字くらいで読む。』(小川仁志著、死後くん絵、イースト・プレス)
https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781622309
<参考サイト>
小川仁志先生のHP
http://www.philosopher-ogawa.com/#Profile
小川仁志先生のツイッター(現X)
https://twitter.com/htsh1970
小川仁志先生のyoutubeチャンネル(小川仁志の哲学チャンネル)
https://www.youtube.com/channel/UC6QhXJZtGm7r287kam1Z1bg
『超有名な哲学書50冊を100文字くらいで読む。』(小川仁志著、死後くん絵、イースト・プレス)
https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781622309
<参考サイト>
小川仁志先生のHP
http://www.philosopher-ogawa.com/#Profile
小川仁志先生のツイッター(現X)
https://twitter.com/htsh1970
小川仁志先生のyoutubeチャンネル(小川仁志の哲学チャンネル)
https://www.youtube.com/channel/UC6QhXJZtGm7r287kam1Z1bg
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
世界は音楽と数学であふれている…歴史が物語る密接な関係
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
数学も音楽も生きていることそのもの。そこに正解はなく、だれもがみんな数学者で音楽家である。これが中島さち子氏の持論だが、この考え方には古代ギリシア以来、西洋で発達したリベラルアーツが投影されている。この信念に基...
収録日:2025/04/16
追加日:2025/08/28
外交とは何か――著書のあとがきに込めたメッセージ
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは国益を最大化しなければいけないのだが……。35年にもわたる外交官経験を持つ小原氏が8年がかりで書き上げた著書『外交とは何か 不戦不敗の要諦』(中公新書)。小原氏曰く、外交とは「つかみどころのないほど裾野が広い...
収録日:2025/04/15
追加日:2025/09/05
著者が語る!『『江戸名所図会』と浮世絵で歩く東京』
編集部ラジオ2025(19)堀口茉純先生の「講義録」発刊!
テンミニッツ・アカデミーで6回のシリーズ講義として続いてきた、堀口茉純先生の《『江戸名所図会』で歩く東京》が、遂に講義録として発刊されました。今回の編集部ラジオでは、著者の堀口茉純先生にお越しいただき、この書籍の...
収録日:2025/08/19
追加日:2025/09/03
ヒトは共同保育の動物――生物学からみた子育ての基礎知識
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(1)動物の配偶と子育てシステム
「ヒトは共同保育の動物だ」――核家族化が進み、子育ては両親あるいは母親が行うものだという認識が広がった現代社会で長谷川氏が提言するのは、ヒトという動物本来の子育て方法である「共同保育」について生物学的見地から見直...
収録日:2025/03/17
追加日:2025/08/31
2交代制と3交代制、どちらが問題?…有効な夜勤対策は
睡眠から考える健康リスクと社会的時差ボケ(6)夜勤問題と仮眠対策
睡眠のリズムに大きな影響を及ぼすシフトワーク。医療業界などそうした働き方をせざるを得ない職場では、夜勤問題などもあり、2交代制と3交代制、どちらにも問題がある。そうしたシフトワークの影響を減らすためにどのような工...
収録日:2025/01/17
追加日:2025/09/06