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世界各国の「不吉な数字」とその理由
数字にまつわるジンクスや言い伝えは、世界中に多数存在しています。その中には、「不吉な数字」として避けられる数字があります。
ただし、数字にまつわる意味は世界共通ではなく、国によって違いがあります。そこで今回は、世界各国の不吉な数字とその理由を取り上げてみたいと思います。
日本では、不吉な数字を「忌数(いみかず)」と呼んで避けてきました。日本の代表的な不吉な数字は「4」と「9」です。それぞれの発音が、「4」は「死(シ)」、「9」は「苦(ク)」を連想させることが主な理由です。
・中国の不吉な数字は「4」と「5」
一方、中国の代表的な不吉な数字は「4」と「5」です。理由は、「4」は、中華圏でも日本と同様に発音が「死(sì)」に通じるため忌み嫌われているそうです。また、「5」は「無、なにもない」の「无(wú)」と発音が通じるからだといわれています。
・韓国の不吉な数字は「4」と「9」
他方、韓国の不吉な数字も、日本と同じく「4」と「9」です。そして、韓国でも「4」を表す「サ」が「死」の単語と発音が同じことに由来しています。しかし、「9」が不吉な数字とされている理由は、日本や中国とは異なります。韓国では「アホプス」という考え方があり、9は10・100・1000などのキリのよい数字の直前の数字であることから、縁起が悪い数字とされているからです。
キリスト教圏では、「13」が不吉な数字として忌避されています。有名な理由として、「イエス・キリストを裏切ったのが13番目の弟子だったから」「キリスト受難前夜の『最後の晩餐』が、キリスト1人と12弟子で13人だったから」などが挙げられます。
・キリスト教圏の不吉な数字「666」
また、「666」もキリスト教圏の代表的な忌数です。「新約聖書」の『ヨハネの黙示録』に「思慮のある者は獣の数字を解くがよい。それは人間の名を指す数字である。その数字とは666である」に由来するといわれています。
・英語圏の不吉な数字は「11」「111」
さらに、英語圏で共通して避けられている数字として、「11」や「111」という1のゾロ目の数字が挙げられます。その理由は「1のゾロ目は蛇の目」として不吉な数とされているからです。
イタリアでは「17」を不吉な数字として避ける傾向があります。「17」をローマ数字にすると「XVII」で、並び換えると「VIXI」となります。そして「VIXI」は、ラテン語で「私は生きることを終えた」(=「私は死んでいる」)という意味となります。死を暗示する数字のため、「17」は不吉な数字といわれています。
・アメリカの不吉な数字は「191」
アメリカでは「191」が不吉な数字といわれています。理由は、「191」という数字にまつわる飛行機墜落などの重大事故が多発しているからです。墜落事故だけでも、1967年のX-15フライトNo.191、1972年のピリンエアーのフライトNo.191、1979年のアメリカン・エアラインのフライトNo.191、1985年のデルタ航空のフライトNo.191などが挙げられます。
・インドの不吉な数字「26」
インドの不吉な数字「26」は、災害由来といわれています。なんと、インドの大災害は26日に発生したもの多いそうです。例えば、2001年1月26日にグジャラート州で死者2万人以上の大地震、2004年12月26日にインド洋で死者・行方不明者約23万人の大津波、2008年11月26日に死者165人・負傷者304人のムンバイ同時多発テロ発生などが挙げられます。
例えば、日中韓で共通する不吉な数字「4」ですが、キリスト教圏では十字架の神聖な十文字を表していることや、四福音書(マタイによる福音書・マルコによる福音書・ルカによる福音書・ヨハネによる福音書)にあやかり、不吉どころか聖数やラッキーナンバーとされています。
また、同じくアジア圏でも日本や韓国では不吉な数字である「9」は、中国では永久や永遠を想起させる「久(jiŭ)」と同じ発音であるため、縁起がよい数字といわれています。他にも、キリスト教圏では不吉な数字である「666」は、中国では「全て順調にうまくいく」を意味する「六六大順(liù liù dà shùn)」という成語があり、大変縁起のよい数字とされています。
ただし、数字にまつわる意味は世界共通ではなく、国によって違いがあります。そこで今回は、世界各国の不吉な数字とその理由を取り上げてみたいと思います。
アジア各国の「不吉な数字」
・日本の不吉な数字は「4」と「9」日本では、不吉な数字を「忌数(いみかず)」と呼んで避けてきました。日本の代表的な不吉な数字は「4」と「9」です。それぞれの発音が、「4」は「死(シ)」、「9」は「苦(ク)」を連想させることが主な理由です。
・中国の不吉な数字は「4」と「5」
一方、中国の代表的な不吉な数字は「4」と「5」です。理由は、「4」は、中華圏でも日本と同様に発音が「死(sì)」に通じるため忌み嫌われているそうです。また、「5」は「無、なにもない」の「无(wú)」と発音が通じるからだといわれています。
・韓国の不吉な数字は「4」と「9」
他方、韓国の不吉な数字も、日本と同じく「4」と「9」です。そして、韓国でも「4」を表す「サ」が「死」の単語と発音が同じことに由来しています。しかし、「9」が不吉な数字とされている理由は、日本や中国とは異なります。韓国では「アホプス」という考え方があり、9は10・100・1000などのキリのよい数字の直前の数字であることから、縁起が悪い数字とされているからです。
キリスト教圏および英語圏の「不吉な数字」
・キリスト教圏の不吉な数字「13」キリスト教圏では、「13」が不吉な数字として忌避されています。有名な理由として、「イエス・キリストを裏切ったのが13番目の弟子だったから」「キリスト受難前夜の『最後の晩餐』が、キリスト1人と12弟子で13人だったから」などが挙げられます。
・キリスト教圏の不吉な数字「666」
また、「666」もキリスト教圏の代表的な忌数です。「新約聖書」の『ヨハネの黙示録』に「思慮のある者は獣の数字を解くがよい。それは人間の名を指す数字である。その数字とは666である」に由来するといわれています。
・英語圏の不吉な数字は「11」「111」
さらに、英語圏で共通して避けられている数字として、「11」や「111」という1のゾロ目の数字が挙げられます。その理由は「1のゾロ目は蛇の目」として不吉な数とされているからです。
まだまだある!世界各国の「不吉な数字」
・イタリアの不吉な数字は「17」イタリアでは「17」を不吉な数字として避ける傾向があります。「17」をローマ数字にすると「XVII」で、並び換えると「VIXI」となります。そして「VIXI」は、ラテン語で「私は生きることを終えた」(=「私は死んでいる」)という意味となります。死を暗示する数字のため、「17」は不吉な数字といわれています。
・アメリカの不吉な数字は「191」
アメリカでは「191」が不吉な数字といわれています。理由は、「191」という数字にまつわる飛行機墜落などの重大事故が多発しているからです。墜落事故だけでも、1967年のX-15フライトNo.191、1972年のピリンエアーのフライトNo.191、1979年のアメリカン・エアラインのフライトNo.191、1985年のデルタ航空のフライトNo.191などが挙げられます。
・インドの不吉な数字「26」
インドの不吉な数字「26」は、災害由来といわれています。なんと、インドの大災害は26日に発生したもの多いそうです。例えば、2001年1月26日にグジャラート州で死者2万人以上の大地震、2004年12月26日にインド洋で死者・行方不明者約23万人の大津波、2008年11月26日に死者165人・負傷者304人のムンバイ同時多発テロ発生などが挙げられます。
異国では「不吉な数字」は縁起のよい数字!?
以上のように、世界各国の「不吉な数字」をみてきましたが、実は、ある国では不吉な数字が違う国で聖数やラッキーナンバーであったり、縁起のよい数字とされていたりすることも多々あります。例えば、日中韓で共通する不吉な数字「4」ですが、キリスト教圏では十字架の神聖な十文字を表していることや、四福音書(マタイによる福音書・マルコによる福音書・ルカによる福音書・ヨハネによる福音書)にあやかり、不吉どころか聖数やラッキーナンバーとされています。
また、同じくアジア圏でも日本や韓国では不吉な数字である「9」は、中国では永久や永遠を想起させる「久(jiŭ)」と同じ発音であるため、縁起がよい数字といわれています。他にも、キリスト教圏では不吉な数字である「666」は、中国では「全て順調にうまくいく」を意味する「六六大順(liù liù dà shùn)」という成語があり、大変縁起のよい数字とされています。
<参考文献・参考サイト>
・「数」『世界大百科事典』(平凡社)
・不吉な数字は何番?世界中のアンラッキーナンバーを集めてみた
https://shufuse.com/9675
・【新大久保語学院レターNo.2】韓国語の数字
https://www.shin-gogaku.com/column/detail.php?aid=207
・インド テロ・誘拐情勢 - 外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_001.html
・「数」『世界大百科事典』(平凡社)
・不吉な数字は何番?世界中のアンラッキーナンバーを集めてみた
https://shufuse.com/9675
・【新大久保語学院レターNo.2】韓国語の数字
https://www.shin-gogaku.com/column/detail.php?aid=207
・インド テロ・誘拐情勢 - 外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_001.html
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