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爪の黒い線は病気のサイン?できる原因とは
爪は、指先を保護する体のバリア機能として、そして力の調節や姿勢の維持といった身体を支える機能としてなど、地味ながら健康を守るまさに縁の下の力持ち的な存在です。「爪は健康のバロメーター」といったように、爪の状態が健康状態の指標になるともいわれます。
そんな爪に、突如「黒い線、すじ」が現れたら、驚きますよね。黒い線は問題ないものもありますが、大きな病気のサインである可能性もあります。
今回は、爪に現れる黒い線の正体と、セルフケアについて解説します。
【色素沈着(シミ・ほくろ)】
爪は皮膚(ケラチン)が変化して固くなったもので、いわば皮膚の一部です。そのため皮膚と同じく紫外線を浴びたことでメラニン色素が沈着し、シミやほくろのように黒く変色します。皮膚の場合は円形ですが、爪の場合は縦に黒く変色します。
【加齢】
皮膚と同じく、爪も加齢の影響を受けます。皮膚のシワのように爪のすじが目立つようになり、さらにメラニン色素の沈着で黒ずんでいきます。
【小児期特有のもの】
生後間もない子どもの爪に、黒い線ができることがあります。これは爪甲色素線条と呼ばれるもので、爪の根元にできたほくろ(母斑細胞)が原因です。
黒い線は5歳ごろまで幅が広がることがありますが、子どもの成長にしたがい消失することがほとんどで、15歳までは経過観察で問題ないとされています。
ただし成人になっても消失しない場合、悪性の爪甲色素線条である可能性があります。
【内出血】
指を強く挟んだり、打ちつけたりすることで爪が内出血を起こし、爪に黒や赤紫に変色した縦線が現れます。ほとんどの場合、爪が伸びるにしたがって色も薄くなり、痛みも軽減されていきますので問題ありませんが、痛みがいつまでも続くなど異常が見られたら骨折などの可能性もあります。
次に、病気のサインとなる黒い線についてです。
【皮膚ガン(メラノーマ)】
メラニン色素の沈着によってできるシミやほくろはほとんどが良性ですが、まれに悪性のものがあります。悪性とはつまりガンのこと。メラノサイトという色素細胞がガン化した皮膚ガンの一種で「悪性黒色腫」または「メラノーマ」と呼ばれます。
外見は非対称で不規則な形、色にグラデーションがある、線の幅が6mm以上、表面が隆起しているなど、特徴的なものですが例外も多く、良性のものと見分けがつきにくいとされています。病気が進行すると爪が変形したり、臓器転移したりする可能性があります。
【アジソン病】
「原発性副腎皮質機能低下症」と呼ばれる病気で、副腎皮質ホルモンの低下や欠乏によって引き起こされます。副腎皮質ホルモンが少ない状態が続くと、爪床と呼ばれる皮膚と爪が接する部分(外見ではピンク色に見える部分)から色素沈着が見られるほか、皮膚やひじ、ひざ、口内の歯肉にも色素沈着が現れます。
アジソン病にかかると倦怠感や食欲の低下、低血圧、節々の痛みなどが現れ、吐き気や下痢など消化器系の症状も引き起こされます。またこれらにともなう無気力、不安感、うつ症状など、精神疾患も出現します。
爪も皮膚が変化したものなので、基本的には皮膚と同じく紫外線や乾燥に注意し、日焼け止めや保湿を欠かさないようにしましょう。体調を崩しやすい季節の変わり目は特に、できるだけストレスを溜めすぎないよう、規則正しい生活を送ることも意識したいところ。
また黒い線の多くは問題ないものですが、症状にいち早く気づくためにも、普段から爪のチェックをしておくことも大切です。黒い線が急激に広がったなど異常が見られた場合は、すぐに皮膚科を受診しましょう。
そんな爪に、突如「黒い線、すじ」が現れたら、驚きますよね。黒い線は問題ないものもありますが、大きな病気のサインである可能性もあります。
今回は、爪に現れる黒い線の正体と、セルフケアについて解説します。
黒い線ができる理由
まずは問題のない黒い線の正体から見ていきましょう。【色素沈着(シミ・ほくろ)】
爪は皮膚(ケラチン)が変化して固くなったもので、いわば皮膚の一部です。そのため皮膚と同じく紫外線を浴びたことでメラニン色素が沈着し、シミやほくろのように黒く変色します。皮膚の場合は円形ですが、爪の場合は縦に黒く変色します。
【加齢】
皮膚と同じく、爪も加齢の影響を受けます。皮膚のシワのように爪のすじが目立つようになり、さらにメラニン色素の沈着で黒ずんでいきます。
【小児期特有のもの】
生後間もない子どもの爪に、黒い線ができることがあります。これは爪甲色素線条と呼ばれるもので、爪の根元にできたほくろ(母斑細胞)が原因です。
黒い線は5歳ごろまで幅が広がることがありますが、子どもの成長にしたがい消失することがほとんどで、15歳までは経過観察で問題ないとされています。
ただし成人になっても消失しない場合、悪性の爪甲色素線条である可能性があります。
【内出血】
指を強く挟んだり、打ちつけたりすることで爪が内出血を起こし、爪に黒や赤紫に変色した縦線が現れます。ほとんどの場合、爪が伸びるにしたがって色も薄くなり、痛みも軽減されていきますので問題ありませんが、痛みがいつまでも続くなど異常が見られたら骨折などの可能性もあります。
次に、病気のサインとなる黒い線についてです。
【皮膚ガン(メラノーマ)】
メラニン色素の沈着によってできるシミやほくろはほとんどが良性ですが、まれに悪性のものがあります。悪性とはつまりガンのこと。メラノサイトという色素細胞がガン化した皮膚ガンの一種で「悪性黒色腫」または「メラノーマ」と呼ばれます。
外見は非対称で不規則な形、色にグラデーションがある、線の幅が6mm以上、表面が隆起しているなど、特徴的なものですが例外も多く、良性のものと見分けがつきにくいとされています。病気が進行すると爪が変形したり、臓器転移したりする可能性があります。
【アジソン病】
「原発性副腎皮質機能低下症」と呼ばれる病気で、副腎皮質ホルモンの低下や欠乏によって引き起こされます。副腎皮質ホルモンが少ない状態が続くと、爪床と呼ばれる皮膚と爪が接する部分(外見ではピンク色に見える部分)から色素沈着が見られるほか、皮膚やひじ、ひざ、口内の歯肉にも色素沈着が現れます。
アジソン病にかかると倦怠感や食欲の低下、低血圧、節々の痛みなどが現れ、吐き気や下痢など消化器系の症状も引き起こされます。またこれらにともなう無気力、不安感、うつ症状など、精神疾患も出現します。
正しいセルフケアをして爪を守ろう
黒い線ができないよう、普段から適切な予防や体調管理が大切です。爪も皮膚が変化したものなので、基本的には皮膚と同じく紫外線や乾燥に注意し、日焼け止めや保湿を欠かさないようにしましょう。体調を崩しやすい季節の変わり目は特に、できるだけストレスを溜めすぎないよう、規則正しい生活を送ることも意識したいところ。
また黒い線の多くは問題ないものですが、症状にいち早く気づくためにも、普段から爪のチェックをしておくことも大切です。黒い線が急激に広がったなど異常が見られた場合は、すぐに皮膚科を受診しましょう。
<参考サイト>
・爪の病気(日本皮膚科学会)
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa38/index.html
・爪甲色素斑(爪甲色素線条)とその対応(京都皮膚科医会)
https://kyoto-derma.org/skin/004.html
・悪性黒色腫(メラノーマ)(国立がん研究センター 希少がんセンター)
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/2021/index.html
・アジソン病(指定難病83)(難病情報センター)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/44
・原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病)(社会福祉法人 恩賜財団 済生会)
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/primary_adrenocortical_insufficiency/
・爪に現れた縦線の正体とは?安全なモノと注意すべきモノの見分けかた(埼玉巻き爪矯正院)
https://川口.巻き爪専門.jp/news/what-are-the-vertical-lines-that-appear-on-the-nails/
・爪の病気(日本皮膚科学会)
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa38/index.html
・爪甲色素斑(爪甲色素線条)とその対応(京都皮膚科医会)
https://kyoto-derma.org/skin/004.html
・悪性黒色腫(メラノーマ)(国立がん研究センター 希少がんセンター)
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/2021/index.html
・アジソン病(指定難病83)(難病情報センター)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/44
・原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病)(社会福祉法人 恩賜財団 済生会)
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/primary_adrenocortical_insufficiency/
・爪に現れた縦線の正体とは?安全なモノと注意すべきモノの見分けかた(埼玉巻き爪矯正院)
https://川口.巻き爪専門.jp/news/what-are-the-vertical-lines-that-appear-on-the-nails/
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