社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
上司に「ご苦労さま」は失礼?気をつけたい敬語の使い方
「お疲れさまです」さわやかに挨拶すると、笑顔が返ってくるのかと思いきや、「疲れてないよ」というしかめ面。こんな経験はないだろうか。
働く上で切っても切れないのが言葉遣いの問題。敬語は特に難しい。相手に不快感を与えないよう気を付けて使っていても完璧に使いこなすのはなかなか難しい問題である。
「お疲れさま」の使用について明確な答えは出ていないが、多くの辞書に「ご苦労さま」は目上に使うべきではないとする一方で、「お疲れさま」は使用可だと書いてある。
では、本当は使うべきではないとされる根拠はどこにあるのか。それは、昔、殿のために働く者はあっても、決して下のもののために殿が疲れるようなことはない、というところから、現代にいたるまでこれといったねぎらいの言葉ができなかったことにあるらしい。
昔とは違って、今は格式を重んじる人が減った。先生と生徒、上司と部下の距離感は近くなり、ある意味で希薄にもなった。言葉は均一化され、微妙なニュアンスの違いも平たくなっていった。それは悪いことではない。しかしまだしっかりと区分けされていたころの人間にとっては、違和感をおぼえることがあるようだ。今回は、そんな挨拶の言葉についておさらいしておきたい。
いつもの挨拶……「おはようございます」
自分が帰るとき……「お先に失礼いたします」
上司が帰ってきたとき……「お帰りなさいませ」
働く上で切っても切れないのが言葉遣いの問題。敬語は特に難しい。相手に不快感を与えないよう気を付けて使っていても完璧に使いこなすのはなかなか難しい問題である。
「お疲れさま」の使用について明確な答えは出ていないが、多くの辞書に「ご苦労さま」は目上に使うべきではないとする一方で、「お疲れさま」は使用可だと書いてある。
では、本当は使うべきではないとされる根拠はどこにあるのか。それは、昔、殿のために働く者はあっても、決して下のもののために殿が疲れるようなことはない、というところから、現代にいたるまでこれといったねぎらいの言葉ができなかったことにあるらしい。
昔とは違って、今は格式を重んじる人が減った。先生と生徒、上司と部下の距離感は近くなり、ある意味で希薄にもなった。言葉は均一化され、微妙なニュアンスの違いも平たくなっていった。それは悪いことではない。しかしまだしっかりと区分けされていたころの人間にとっては、違和感をおぼえることがあるようだ。今回は、そんな挨拶の言葉についておさらいしておきたい。
気をつけたい言葉
・お疲れさま
この言葉を使っていいかどうかについては、会社の方針、また上司による。ただし、取引先などでは使わない方が良いだろう。「お疲れさま」に代わる言葉がないということで、こういった使い方をおすすめしたい。いつもの挨拶……「おはようございます」
自分が帰るとき……「お先に失礼いたします」
上司が帰ってきたとき……「お帰りなさいませ」
・了解しました
「了解です」「了解しました」は、「かしこまりました」「承知しました」に置き換えることができる。・すみません
目上の人に対しては「申し訳ありません」が適切。また、話しかけるときには「恐れ入ります」。・こんにちは、こんばんは
実は敬語としてふさわしいものではない。とはいえ、「おはようございます」をずっと使い続けるわけにもいかないときは、「どうも」が良いとされるようだ。しかし、省略語のため印象が良くない。「おはようございます」は、もともとは「朝」という意味でなく、「お早いお着きですね」という意味を含むところから、統一して使っても良いかもしれない。気にしすぎてはいけない
挨拶言葉のマナーは受け取り方の問題もあり、本当に難しい。上下関係から「すみません」と言ってはいけないからといって、「申し訳ございません」を心もなく連呼していては、むしろ口先だけと伝わる可能性もある。特に大事なことは、言葉のルールを気にしすぎることなく、相手の受け取り方に留意し、誠意が伝わりやすくすることをまず心がけたい。~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
浮世絵を中心に日本画においてさまざまな絵画表現の礎を築いた葛飾北斎。『富嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」が特に有名だが、それを描いた70代に至るまでの変遷が実に興味深い。北斎とその娘・応為の作品そして彼らの生涯を深...
収録日:2025/10/29
追加日:2025/12/05
熟睡できる習慣や環境は?西野精治先生に学ぶ眠りの本質
編集部ラジオ2025(30)西野精治先生に学ぶ「熟睡の習慣」
テンミニッツ・アカデミーで、様々な角度から「睡眠」についてお話しいただいている西野精治先生(スタンフォード大学医学部精神科教授)に「熟睡できる環境・習慣とは」というテーマで具体的な方法論をお話しいただいた講義を...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/12/11
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
「熟睡とは健康な睡眠」だと西野氏はいうが、健康な睡眠のためには具体的にどうすればいいのか。睡眠とは壊れやすいもので、睡眠に影響を与える環境要因、内面的要因、身体的要因など、さまざまな要因を取り除いていくことが大...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/11/23
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和は、いかにすれば実現できるのか――古今東西さまざまに議論されてきた。リアリズム、強力な世界政府、国家連合・連邦制、国連主義……。さまざまな構想が生み出されてきたが、ここで考えなければならないのは「平和」だけで良...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/08
スケジュール管理で重要な「クリティカル・パス法」とは
プロジェクトマネジメントの基本(4)スケジュール・マネジメント
スケジュール管理はプロジェクトマネジメント(PM)に強く要請される要素である。プロジェクトの有期性を保全するためには、スケジュールをどう分析するのか。また、一つのプロジェクトの所要期間はどう割り出され、どんな技法...
収録日:2025/09/10
追加日:2025/12/11


