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急増するスマホでのワンクリック詐欺の実例と対処法
スマートフォンを操作していたら突然、料金請求画面が表示された、という経験はないだろうか。「ワンクリック詐欺」は、2011年ごろからスマートフォンでの被害が増えている。近年、急速に普及が進んだスマートフォンはサイバー犯罪者たちの格好のターゲットとなっており、彼らは「情報機器に不慣れな層」を個別に狙っているのだ。
そうは言っても、画面上にこちらの識別情報が表示されていたり、「退会手続きをするためには未納金を支払う必要がある」などと、慌てさせる文言が書かれていたりするので、無視を決め込むのもなかなか難しいのではないか。
だが恐れることはない。ここでしっかりとパターンを学んでおこう。以下、実際の被害例だ。
1.メールに記載されていたURLにふと触れてしまったところ、「ご入会ありがとうございました!」という画面が現れ、個体識別番号・端末情報・プロバイダ情報なども記載されていた。
2.スマホでアダルトサイトを閲覧し、画面に表示された「18歳以上」のボタンをタップした(押した)ところ、カメラのシャッター音が聞こえた。スマホには登録完了の画面が表示され、約9万円の利用料を請求された。
3.サイトにある動画の再生ボタンや、メールのリンクをタップすると、登録完了画面が表示され、料金や問い合わせ先などが記載されたポップアップメッセージが自動的に表示された。画面から消そうと「OK」ボタンをタップすると、今度は電話発信を確認するポップアップが表示される。しょうがなく「発信」ボタンをタップすると、サイト運営業者に電話がかかった。すぐにスマホの電源を落とした。ただ発信する相手先番号の頭に、番号を相手に通知するための「186」が付けられており、非通知設定にしていても電話番号を知られてしまった。
1の場合、個体識別番号・端末情報・プロバイダ情報などといった情報は、そもそも個人を特定できるほどの情報ではない。2番だが、これは企業などのサイトを見た場合にBGMが流れたりするのと同じ仕組みで、請求画面を表示する際にカメラのシャッター音が再生されるよう仕組んでいるだけである。
3番目に関しては注意が必要だ。焦るあまり電話先で「確認するので住所とお名前を」と促されるままに個人情報を伝えると、相手の思うつぼ。この点は気をつけたい。また今後、迷惑電話対策が必要になる可能性は否定できない。ただ、電話番号だけでは個人を特定することはできないことは頭に入れておこう。
問題は、焦ってこちらの情報を伝えてしまうことだ。間違っても相手に連絡を取ってはいけない。相手が求めているのはこちらの個人情報である。画面に表示された情報(IPアドレスやプロバイダ情報)からは個人を特定できないが、こちらから一度でも連絡を取ってしまうと、あの手この手で個人情報を聞き出されてしまう。相手は誘導のプロであり、こちらが罠にかかるのを待ち受けている。
ワンクリック詐欺に関しては、とにかく無視することが一番。ただ、様々な情報流出リスクを踏まえて、スマホにセキュリティソフトを入れておくことも忘れないでおきたい。もし不安なことがあれば、最寄りの消費生活センターに相談するといいだろう。
ワンクリック詐欺の実例を紹介
では対処法として、どうすればいいのだろう。結論から言えば「無視」に尽きる。もちろん、こちらに落ち度は一切なくお金を払う必要はない。そうは言っても、画面上にこちらの識別情報が表示されていたり、「退会手続きをするためには未納金を支払う必要がある」などと、慌てさせる文言が書かれていたりするので、無視を決め込むのもなかなか難しいのではないか。
だが恐れることはない。ここでしっかりとパターンを学んでおこう。以下、実際の被害例だ。
1.メールに記載されていたURLにふと触れてしまったところ、「ご入会ありがとうございました!」という画面が現れ、個体識別番号・端末情報・プロバイダ情報なども記載されていた。
2.スマホでアダルトサイトを閲覧し、画面に表示された「18歳以上」のボタンをタップした(押した)ところ、カメラのシャッター音が聞こえた。スマホには登録完了の画面が表示され、約9万円の利用料を請求された。
3.サイトにある動画の再生ボタンや、メールのリンクをタップすると、登録完了画面が表示され、料金や問い合わせ先などが記載されたポップアップメッセージが自動的に表示された。画面から消そうと「OK」ボタンをタップすると、今度は電話発信を確認するポップアップが表示される。しょうがなく「発信」ボタンをタップすると、サイト運営業者に電話がかかった。すぐにスマホの電源を落とした。ただ発信する相手先番号の頭に、番号を相手に通知するための「186」が付けられており、非通知設定にしていても電話番号を知られてしまった。
1の場合、個体識別番号・端末情報・プロバイダ情報などといった情報は、そもそも個人を特定できるほどの情報ではない。2番だが、これは企業などのサイトを見た場合にBGMが流れたりするのと同じ仕組みで、請求画面を表示する際にカメラのシャッター音が再生されるよう仕組んでいるだけである。
3番目に関しては注意が必要だ。焦るあまり電話先で「確認するので住所とお名前を」と促されるままに個人情報を伝えると、相手の思うつぼ。この点は気をつけたい。また今後、迷惑電話対策が必要になる可能性は否定できない。ただ、電話番号だけでは個人を特定することはできないことは頭に入れておこう。
ワンクリックでの契約は、法的に成立しない
電子消費者契約法・第3条「電子消費者契約に関する民法の特例」では、1つは消費者に契約申し込みの意思がなかった場合、契約が成立しないとしている。また特定商取引法第14条「顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為の禁止」では、「ボタンクリックが有料の申し込みになることを表示していない場合」と、「申込内容の確認と訂正ができる措置がないこと」を禁止している。すなわち、ワンクリックでの契約はそもそも成立しないのだ。問題は、焦ってこちらの情報を伝えてしまうことだ。間違っても相手に連絡を取ってはいけない。相手が求めているのはこちらの個人情報である。画面に表示された情報(IPアドレスやプロバイダ情報)からは個人を特定できないが、こちらから一度でも連絡を取ってしまうと、あの手この手で個人情報を聞き出されてしまう。相手は誘導のプロであり、こちらが罠にかかるのを待ち受けている。
ワンクリック詐欺に関しては、とにかく無視することが一番。ただ、様々な情報流出リスクを踏まえて、スマホにセキュリティソフトを入れておくことも忘れないでおきたい。もし不安なことがあれば、最寄りの消費生活センターに相談するといいだろう。
<参考サイト>
・Nortonブログ:無視でOK|ワンクリック詐欺は相手にしないことが最適手段
https://japan.norton.com/oneclick-fraud-ignore-1977
・産経West: アダルトサイト見てたら突然シャッター音、ついにここまで…スマホ対応で進化するワンクリック詐欺
http://www.sankei.com/west/news/150527/wst1505270010-n1.html
・警視庁:インターネット閲覧中に突然料金請求画面が表示された
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku35.html
・国民生活センター:全国の消費生活センター等
http://www.kokusen.go.jp/map/
・Nortonブログ:無視でOK|ワンクリック詐欺は相手にしないことが最適手段
https://japan.norton.com/oneclick-fraud-ignore-1977
・産経West: アダルトサイト見てたら突然シャッター音、ついにここまで…スマホ対応で進化するワンクリック詐欺
http://www.sankei.com/west/news/150527/wst1505270010-n1.html
・警視庁:インターネット閲覧中に突然料金請求画面が表示された
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku35.html
・国民生活センター:全国の消費生活センター等
http://www.kokusen.go.jp/map/
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