社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.04.09

リンスはどこへ消えた?コンディショナーとはどう違う?

 紫外線、摩擦、髪染め、パーマと現代人の髪は常にストレスを受ける環境にさらされています。髪のダメージケアに重きがおかれている今、ヘアリペア商品が増えました。とくにノンシリコンや自然派の洗髪材は当たり前になっていますね。シャンプーとともに店に並んでいるのはトリートメントやコンディショナー。あれ、何かが足りない?

 少し前までは主流だった「アレ」がありません…そう、「リンス」です!

 場所によってはまだ置いてあるところもありますが、リンスというもの自体がなくなっている気がします。

そもそもリンスって何?

 リンスとはもともと、「すすぐ」という意味があり、アルカリ性だったシャンプーを中和するため、酸性よりにつくられた中和剤でした。しかし時代とともに品質も役割も変わってきました。

 リンス、コンディショナー、トリートメント。シャンプーの後につけるのだから、どれも同じなのでは?

 東京・国分寺にたたずむ美容院、LUCE hairの小沢さんにお話をうかがいました。

 「もともとリンスとトリートメントは、まったくの別物なんです。リンスは髪を保護するコーティングの役割、トリートメントは髪自体を補修する役割を持っています。ですので、シャンプーで汚れを落とし、トリートメントをしてからリンスでコーティングするのが正しい使い方ですね」

 リンスは髪の外側をつるつるにして肌触りを良くしてくれるという効果も期待できます。

消えたというわけではなかった!?

 某化粧品会社に聞いてみました。リンスは消えた、というわけではありませんでした。実はみなさんもよく見かけるコンディショナーが、リンスの役割を引き継いでいたのです。

 でもコンディショナーの方がちょっと油っぽい気がする、と思いそのこともつっこんで聞いてみますと、やっぱりそれは気のせいではなかったようです。より保湿効果が高く髪の表面をまとめてくれるため、リンスの強化版として考えると良いようです。つまり概念としてはリンス=コンディショナーだったということです。

 さらに、最近のトリートメントにはリンスやコンディショナーの効果もついているというので、正直これだけで済んでしまいます。髪の修復ができる上にコーティングまでしてくれるなんて、贅沢ですね!

 髪を染めたり、縮毛矯正をかけたり、と髪を傷める現代人には、リンスよりもトリートメント、またはコンディショナーが求められるということなのですね。

それでもリンスが欲しい

 それでもあの、さらっとした仕上がりのリンスが欲しい!普段髪をいじらないから修復までいらない!そんな方のために、リンスはちゃんと売られています。

[おすすめリンス]

・サクセス

 さっぱりした洗いあがりが魅力のサクセスは、リンスもさっぱり!それなのに潤いもしっかりキープしてくれるのが嬉しいです。

・シャボン玉 無添加せっけんシャンプー専用リンス

 肌があれちゃうから優しいせっけんシャンプーで、というかたにはぜひこちらを。きしみがちなせっけんシャンプーの欠点を補ってくれます。

・メリット リンス

 コストパフォーマンスの良さと、リンスならではのさらさら感を味わえます。リンスインシャンプーもありますが、それぞれ効果が違うものなので、できれば分けて使うのがベター。

 ということで、リンスはちゃんと生きていたのです。今はすべてがそろっているトリートメントが主流ですが、自分に合ったものを選んで、サラサラの髪を手に入れてくださいね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍

習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍

習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴

国際社会における中国の動きに注目が集まっている。新冷戦ともいわれる米中摩擦が激化する中、2021年7月に中国共産党は創立100周年を迎えた。毛沢東以来、初めて「思想」という言葉を党規約に盛り込んだ習近平。彼が唱える「中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
小原雅博
東京大学名誉教授
2

史料読解法…豊臣秀吉による秀次粛清の本当の理由とは?

史料読解法…豊臣秀吉による秀次粛清の本当の理由とは?

歴史の探り方、活かし方(4)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈上〉

実際に史料をどうやって読み解いていけばいいのか。今回から具体的な史料の読み解き方をケース・スタディしていく。最初は『太閤記』に関する参考資料を用いて、太閤・豊臣秀吉と関白・秀次の関係を考える。そもそも『太閤記』...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/22
3

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造

宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
岡朋治
慶應義塾大学理工学部物理学科教授
4

ギャングの代わりに弁護士!? 壮絶なアメリカ労働史の変遷

ギャングの代わりに弁護士!? 壮絶なアメリカ労働史の変遷

内側から見たアメリカと日本(4)アメリカ労働史とトランプ支持層

労働経済を学んでいた島田氏は、ウィスコンシン大学留学中、労働者の教化運動に参加している。アメリカ産業史を学習する中、労働運動の実態を触れ、ウォルター・ルーサーとヘンリー・フォードの熾烈な闘いを知ったからだ。労働...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/18
5

なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み

なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み

なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授