社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「写ルンです」30周年!デジカメにはない“味わい”とは?
修学旅行に行った先で、「あ、枚数切れちゃった、ちょっとカメラ買ってくる」といって自販機に走った記憶はありませんか?
俗に「使い捨てカメラ」と呼ばれた「写ルンです」は発売以来、手軽さから爆発的にヒットします。かつて観光地には、必ずこの自販機がありました。その後、デジカメが普及したり、携帯電話にカメラが付いたりしたことで、売り上げは徐々に減り、目にする機会はかなり減ったのではないでしょうか。
ジーコジーコとフィルムを1枚分ずつ巻きあげてから、シャッターを押すと、カチャっという軽い音とともに数字が先に進み、撮影した枚数が表示されます。既定の枚数を撮り終わったら、再びダイアルを回してフィルムを巻き終え、写真屋さんなどに持っていって現像してもらうというものでした。
しかし、そんなある意味不自由のなか、「これはうまく撮れた」というものが出てきたら、宝物を見つけたような喜びがあります。それは、写真屋さんから写真を受けとったあと、一枚一枚確認するときのドキドキにもつながってきます。あの場面はどうだっただろう、と思いながら一喜一憂できる。つまり、時間も手間もかかるし、なかなかうまく撮れないかもしれないけれど、デジタルカメラにはないワクワク感があるのです。
この「不自由だけど、あえて手間と時間をかけて、ワクワク感を楽しむ」という贅沢、一度味わってみると、意外とハマるかもしれません。
俗に「使い捨てカメラ」と呼ばれた「写ルンです」は発売以来、手軽さから爆発的にヒットします。かつて観光地には、必ずこの自販機がありました。その後、デジカメが普及したり、携帯電話にカメラが付いたりしたことで、売り上げは徐々に減り、目にする機会はかなり減ったのではないでしょうか。
「写ルンです」とは?
正式には「レンズ付きフィルム」と呼ばれる、富士フィルム製「写ルンです」の発売が開始されたのは1986(昭和61)年。今からちょうど30年前のことで、カメラというよりも、フィルムにそのままレンズが付いた、という発想でした。ジーコジーコとフィルムを1枚分ずつ巻きあげてから、シャッターを押すと、カチャっという軽い音とともに数字が先に進み、撮影した枚数が表示されます。既定の枚数を撮り終わったら、再びダイアルを回してフィルムを巻き終え、写真屋さんなどに持っていって現像してもらうというものでした。
「写ルンです」30周年アニバーサリーキット、只今限定発売中
実は、「写ルンです」は現在でも発売され続けているロングセラー商品なのです。そして、ちょうどいま、「写ルンです 30周年アニバーサリーキット」が5万本の数量限定で発売されています。ただ、アニバーサリーキットとはいっても、こちらのカメラは現在発売中のシンプルエースという「写ルンです」に初代風着せ替えカバーがついたシンプルなもの(キットには、そのほか「写ルンです」専用のストラップと小冊子も付いています)。しかし、その感じがまたなんともレトロで楽しそう。軽さと味わい
なによりも90グラムという、おもちゃのような驚異的な軽さは、他に類を見ません。続けて撮っても、決して首が凝ることはないでしょう。また、どんなものを撮っても、なんとなく味が出ます。平成のいまを撮っているのに、どことなく昭和の感じがただよい、デジタルの写真よりもコントラストがくっきりとしていて、温かみがあります。フラッシュを使わなければ暗いところではうまく撮れませんが、その暗い感じがまたいい味を醸し出すことも。最大の魅力は、不自由さゆえの「ワクワク感を楽しむこと」
デジタルカメラは、基本的に何枚でも自由に撮影でき、その場で確認ができます。うまく撮れていなければ、そのたびに消して取り直せばいいのです。ですが、フィルムカメラはそうはいきません。27枚撮りのものであれば、それ以上は決して撮れません。失敗しても撮り直しができないのです。しかし、そんなある意味不自由のなか、「これはうまく撮れた」というものが出てきたら、宝物を見つけたような喜びがあります。それは、写真屋さんから写真を受けとったあと、一枚一枚確認するときのドキドキにもつながってきます。あの場面はどうだっただろう、と思いながら一喜一憂できる。つまり、時間も手間もかかるし、なかなかうまく撮れないかもしれないけれど、デジタルカメラにはないワクワク感があるのです。
この「不自由だけど、あえて手間と時間をかけて、ワクワク感を楽しむ」という贅沢、一度味わってみると、意外とハマるかもしれません。
<参考サイト>
・FUJIFILM:写ルンです 30thアニバーサリー
http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/promotion/lf30/
・FUJIFILM:写ルンです 30thアニバーサリー
http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/promotion/lf30/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
浮世絵を中心に日本画においてさまざまな絵画表現の礎を築いた葛飾北斎。『富嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」が特に有名だが、それを描いた70代に至るまでの変遷が実に興味深い。北斎とその娘・応為の作品そして彼らの生涯を深...
収録日:2025/10/29
追加日:2025/12/05
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
「腸脳相関」という言葉がある。健康には腸内環境が大切といわれるが、腸で重要な役割をしている物質が脳にも存在することが分かっている。「バランスの良い食事」が健康ひいては睡眠にも大切なのは、このためだ。人生は寝るた...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/12/14
「国連」の発想の源は?…一方、小共和国連合=連邦構想も
平和の追求~哲学者たちの構想(3)サン=ピエールとモンテスキュー
18世紀に「国家連合」というアイデアが生まれたのだが、そのアイデアの発端はフランスの聖職者・外交官のサン=ピエールであった。一方、モンテスキューは集団安全保障的な考え方から「小共和国による連合」「連邦国家」の方向...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/15
「ブッダに帰れ」――禅とは己事究明の道
禅とは何か~禅と仏教の心(2)仏典漢訳から日本仏教へ
禅とは己事究明の道であるとして、本当の己は何かを究明していく。インドから伝わった仏教を中国が受容するには仏典漢訳の手続きがあり、経典のことばを尊ぶ傾向が生まれる。経典よりブッダ自身に学ぼうとしたのが禅の芽生えで...
収録日:2024/08/09
追加日:2025/01/20
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02


