社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.07.04

TVで話題!家庭のトースターでおいしくパンを焼く方法

根強い人気を保ってきたトースト

 「トースト」にサンドイッチ。日本人は食パンが大好き。朝食のトーストから毎日をスタートさせる方も多いことでしょう。漫画『ドラえもん』でも遅刻しそうなのび太が食パンを加えながら家を飛びだすシーンが、たびたび描かれました。

 米食中心だった日本でパンが普及し始めたのは明治に入ってのこと。明治2年に開業した日本最古のベーカリー『木村屋総本店』があんパンを発売。和洋折衷の「いいとこどり」をしたあんパンは、ガス灯などと並び「文明開化の7つ道具」と呼ばれるほど大流行しました。また、太平洋戦争後の物資不足のなか、アメリカからの援助物資として小麦が供給され、コッペパンや食パンが食卓にのぼるようになったのです。

 いまや日本は世界トップクラスの製パン技術を誇る国となり、様々なパンがお店に並ぶようになりました。そのなかで根強い人気を保ってきたのが、トーストなのです。

「カリふわっ」なトーストをつくるコツ

 2016年4月、NHKの情報バラエティ『ガッテン!』のリニューアル第1回がオンエアされましたが、そのテーマはずばりトースト。おいしいトーストの焼き方とあわせて、高級トースターが紹介され、話題を呼びました。そこで伝授されたのは、「外側はカリカリ、内側はふわふわもちもち」のおいしいトーストをつくるコツ。

 「カリふわっ」なトーストにするための重要なポイントは、食パンが適度な水分を保った状態で、素早く焼き上げること。そうすることで表面がカリッと焼き上がりながら、内側はふわっとさせることができるのです。そして、残った水分が甘み成分などをより引き出してくれるわけです。

 しかし、通常のオーブントースターではゆっくり温度があがるので、焼き上がる前に食パンの水分が蒸発してしまい、なかなか「カリふわっ」にすることは難しい。意外ですが、昔ながらのポップアップトースターの方が、庫内が狭ため熱源がパンに近く、早く温度を上げられるのでおいしく焼けるそうです。つまり「湿度」と「熱量」をどうコントロールできるかが、「カリふわっ」のカギを握っているということです。

2つの高級トースターが注目

 いま、2つの高級トースターがパン好きのあいだで注目されています。通常、トースターは2,000円前後から10,000円くらいの価格帯が一般的ですが、この2つの高級トースターはともに20,000円を超える高価なもの。しかし、それを差し置いても「最高のトーストが焼ける!」と、人気を集めているのです。

 そのうちのひとつが「アラジン グラファイト グリル&トースター」。このトースターには、遠赤グラファイトが搭載されており、素材は小惑星探査機<はやぶさ>に使われている高い熱伝導率を誇るグラファイトシートです。その技術を応用することで、通常のトースターよりも倍の速度で食パンを焼き上げることができるそうです。

 もうひとつは「バルミューダ ザ・トースター」で、ウリはスチームテクノロジーと完璧な湿度制御。つまり、スチームの機能とコンピューターによる湿度制御で、「カリふわっ」を簡単に実現できるということです。

通常のトースターでもおいしく焼ける方法

 そうはいっても「高いトースターを購入するのは……」と二の足を踏む人もいることでしょう。そんな人のために『ガッテン』では、通常のトースターでもおいしく焼ける方法も伝授しています。それは、パンの耳を切ってから焼く、というもの。そうすると、パン全体に早く熱が加わるので、おいしく焼き上げることができるそうです。

 どうです、最近トーストを食べてなかった人も、ためしてみたくなってきたのではないでしょうか。新しいトースターをチェックするもよし、おいしい焼き方にチャレンジしてみるもよし。日本人の大好きなトーストを楽しみましょう。

<参考サイト>
・アラジン グラファイト グリル&トースター
http://aladdin-aic.com/product/gt
・バルミューダ ザ・トースター
http://www.balmuda.com/jp/toaster/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方

人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
2

「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード

「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード

内側から見たアメリカと日本(3)ビル・ゲイツの世界戦略

ラストベルトはアメリカの経営者により生まれたが、それは決して攻撃ではなく、合理的な経営判断による必然的なりゆきだった。その一例として島田氏は、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏が中国でスピーチした光景を思い出す。世...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/17
3

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造

宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
岡朋治
慶應義塾大学理工学部物理学科教授
4

脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは

脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは

エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質

「ワット・ビット連携」の概念がある。これは神経と血管の関係にも似ており、両者が密接に関係するところから、それをもとに人間の本質について考察していくことになる。また、中村天風の思想から着想を得て、人間の心には霊性...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/13
5

図書館の便利な活用法…全国の図書館からの「お取り寄せ」

図書館の便利な活用法…全国の図書館からの「お取り寄せ」

歴史の探り方、活かし方(2)図書館「レファレンス」の活用

公共図書館では質の高い「レファレンス」サービスを提供しているが、活用する人は限られている。だが、実は全国の図書館ネットワークを縦横無尽に活用できる、驚くほどに便利な仕組みなのだ。今回は図書館のレファレンスで何が...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/15