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DATE/ 2016.09.01

人の「心をつかむ」ビジネススキルとは?

 「恋愛をするように仕事をし、仕事をするように恋愛をする。」こんな言葉を語りがちなのは、主に仕事も恋愛も成功している男性ビジネスマン。なんだか格好良すぎる気もしますが、駆け引きや交渉術、心理掌握は、ビジネスの場では重要なスキル。それは総じて、異性との恋愛にも必要なコミュニケーション力ともいえます。

 今回は恋愛に応用して使える、人の心理をつかむビジネススキルをご紹介。あなたも、仕事をするように恋をしてみませんか?

「近くに来たので、また寄っちゃいました!」

 特に取引や用事がない相手先にも、アポ無しで顔を出すことは有効な営業手法。人は、コンタクトする回数が多ければ多いほどその相手に心を開き、好意を持つようになる心理があります。テレビや雑誌、ネットなど多くのメディアで同じ商品を見ることで、つい欲しくなって買ってしまうのも同じ心理。

 これを恋愛に活用する場合は、直接会う以外にも電話やメールでマメに連絡を取ることが大切です。様々な方法を駆使して、とにかく好きな相手と接触する回数を増やしましょう。質より量で勝負です。

「AタイプとBタイプ、どちらがお好みですか?」

 どちらがいいか聞くだけで、「ひとつを選ばないと」という心理にさせるのがこの交渉術。不動産関係の話ですが、同じ平米数で間取りの違うマンションの部屋を見せることにより、成約率もぐっと上がるそう。本人に能動的な選択をさせることで、人は断りにくくなり後には引けなくなる心理も。

 これを使って、気になる相手を誘う時にはただ「食事に行きませんか?」ではなく、「今週と来週どちらがいい?」「和食と中華どっちが好き?」と二者択一で相手に選んでもらうと、デートの約束も取り付けやすくなります。

「今年だけで、売上げ5万個突破しています。」

 人は弱く流されやすいものですから、みんなが良いというものは良い、思ってしまうことがよくあります。「ナンバーワン人気商品」とか「残り1つ」と聞くと、実際の価値よりも優れた商品なのでは?と思い購入してしまうこともあるはず。

 それと同じく「社内で一番人気の女子」「実は彼はもてるよ」と聞くと、ついその人が気になってしまうもの。自分で言うのは難しいですが、友人や飲み仲間などにそうした言葉で援護射撃をしてもらうのは、口コミ感も強くなり、さらに効果が。狙った異性に直接アタックするだけでなく、周囲の評判にも気を配ってみるのも手です。

「長期契約が難しければ、単発でお試しいただけませんか?」

 まずはじめに大きな案件を提案し、断られたらあきらめるのではなく、次は規模を縮小して譲歩する交渉術はビジネスの基本。大から小へ順番に提示をされると、あちらも譲歩したのだからこちらも譲歩しようか、このくらいだったらなんとか、と受け入れてしまう心理があります。

 恋愛においても、「夜が忙しければ、ランチかお茶でもいかがですか?」「今すぐ結婚は無理なら、ひとまず週末同棲しない?」と、すぐにあきらめず相手が承諾しやすい簡単な要望に切り替えてみましょう。最初の要望との落差があればあるほど、成功率が高くなります。

 無意識だとしても、恋にも仕事にも駆け引きはつきもの。仕事ばかりで恋愛にはうとくて…と思っている人も、そのビジネスで培った交渉術を恋にも生かしてみてはいかがでしょうか。結局は、仕事も恋も、相手は同じ人間だということをお忘れなく。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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