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DATE/ 2016.09.10

コーヒーが老化を遅らせるってホント?

 最近では、コンビニでも本格的なドリップコーヒーが100円程度で売られています。コンビニ最大手のセブン-イレブンの2015年2月期の発表によると、一年でおよそ7億杯のコーヒーが提供されたとのことです。金額に換算すると、年間約750億円。しかも、既存のコーヒーチェーンの売上は減少していない、というデータも出されています。つまり、コーヒーを飲む人口自体が増えていると考えられます。

 コーヒーと私たちの関係は、だいぶ深まっているようです。そこでコーヒーの効果に関する、ある実験結果が出ているので、その内容を見ていきましょう。

コーヒーは老化スピードを緩めるという研究結果も?

 薬学博士で東京都健康長寿医療センター研究所の研究部長・石神昭人氏は、全日本コーヒー協会の取材を受けて、以下のような実験について語っています。

 17週間、およそ4カ月間にわたり、レギュラーコーヒー、デカフェ(カフェイン抜きコーヒー)、水の三つに分けてマウスを飼育したそうです。実験に使われたのは20カ月以上の高齢マウスで、人間で例えると60代に当たります。一日に与えたインスタントコーヒーの量は3.3~3.7杯分。その結果、レギュラーコーヒーとデカフェともに2つの結果が得られたそうです。1つは老化のスピードを遅らせたという結果で、もう1つはエネルギー量を増やしたという結果です。

 レギュラーコーヒーとデカフェの双方で同様の結果が出たということは、この研究ではカフェインは影響しておらず、コーヒーに含まれる何らかの成分が、好ましい影響を与えていると考えられます。つまり、コーヒーが老化のスピードを遅らせる可能性があるということです。

アンチエイジングの鍵は、コーヒー、定期的な運動、ビタミンC

 石神氏は、体質によるものも考えられうるので、この結果を過信しすぎるのはよくないとする一方、コーヒーのリラックス効果など副次的な部分も大事といいます。

 また、老化のスピードを抑えるために、外を歩くといった運動を習慣化したり、ビタミンCを積極的に摂取したりすることを呼びかけています。ビタミンCは水溶性なので体に蓄積させることができず、不足しがちなので、飲料やサプリメントを活用するのもよい方法ということです。

 コーヒー、運動、ビタミンCの3つがアンチエイジングの鍵を握っているとすれば、いますぐにでも始められるそうなものばかりなので、やってみない手はないでしょう。
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