テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2024.07.15

掃除ができない、捨てられない人はどうすればいい?

 きれいにしたいのに、できない。掃除をしているのに、整理整頓されていない。こんな方は多いと思います。その原因はシンプルです。部屋の面積は同じなのに、ものがどんどん増えていくからです。ものがたくさんあると、どれをどこに置くのか困るということも出てきます。そんなとき無造作に置いてしまう……これを繰り返して、部屋は汚くなっていくのです。

整理できない

 掃除ができないという方は、整理できないのだといいます。一度散らかりだすとどこから手をつけていいのかわからなくなってしまいます。使ってそのままにしてしまったものが増えていって床の上に散らかりだすともうだめになってしまうのです。

 すべてをきれいにしないと、とプレッシャーを感じるのではなく、とりあえず一区画を綺麗にして、お気に入りの場所をつくるとよいそうです。また、何を整理すればいいか迷ったら、種類別にものを分けていくという作業から入ると効率的に掃除ができるそうです。

ものを持ちすぎる

 家の中がものであふれていませんか。ものを持ちすぎる方は、どんどんものを買ったりもらったりして、それを処分できないまま置き場に困ってはとりあえずの場所をつくって、またものが増えて、の繰り返しで汚くなってしまいます。

 どんどん買ってしまうという行為は人間の本能なのだといいます。これが好き、というものをたくさん身近に置いておくと安心感が得られるからです。持つことは悪いことではないと思いますが、自分の手に負えなくなってきたら、今集めているものが本当に必要なのか、と立ち止まって考えてみるといいのかもしれません。

ものを捨てられない

 さて、ものを手に入れたいという欲求以上にやっかいなのが、ものを捨てられない心理。これが掃除する上で一番のネックと思われます。

 人は一度ものを持つと、「授かり効果」といって、今持っているもののほうが他のものよりもよいと思い込む傾向にあるそうです。すると、所有しているものを何としても失いたくない「喪失回避」が行われてしまうのだとか。得られないことよりも怖いのが、失うことなのですね。

 そんな方ができることは、むやみにものを捨てるのではなく、きれいな状態で管理できるだけのものを持つ、と心がけることだといいます。ものは大事にしなくちゃ、というのが口癖の方は、ものを持ちすぎて逆に管理ができず状態を悪くしてしまうという危険性もあるとのこと。そうでなければ、おのずと執着心がなくなっていくのかもしれません。

何事もきっかけが大事

 掃除する、綺麗にするということに特化して研究している方たちがいます。書店でも、さまざまな掃除本を目にしますね。買ってもやらなきゃ意味がない、荷物が増えるだけという方も、自分の気持ちや弱点に気づかせてくれる本に巡り合えれば、掃除を始める気力や、ものを捨てる勇気がうまれるかもしれません。何事もきっかけが大事ということですね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

国力がピークアウトする中国…習近平のレガシーとは?

国力がピークアウトする中国…習近平のレガシーとは?

習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(6)習近平のレガシー

「時間は中国に有利」というのが中国の認識だが、中国の国力はすでに衰え始めているとの見方を提示した垂氏。また、台湾問題の解決が習近平主席のレガシーになり得るかだが、かつての香港返還問題を事例として、その可能性につ...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/10/16
垂秀夫
元日本国駐中華人民共和国特命全権大使
2

ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生

ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生

ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯

ピアニスト江崎昌子氏が、ピアノ演奏を交えつつ「ショパンの音楽とポーランド」を紹介する連続シリーズ。第1話では、すべてのピアニストにとって「特別な作曲家」と言われる39年のショパンの生涯を駆け足で紹介する。1810年に生...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/16
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授 日本ショパン協会理事
3

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち

たかが「1」、されど「1」――今、数の意味が理解できない子どもがたくさんいるという。そもそも私たちは、「1」という概念を、いつ、どのように理解していったのか。あらためて考え出すと不思議な、言葉という抽象概念の習得プロ...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/06
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
4

学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く

学力喪失と「人間の理解」の謎…今井むつみ先生に聞く

編集部ラジオ2025(24)「理解する」とはどういうこと?

今井むつみ先生が2024年秋に発刊された岩波新書『学力喪失――認知科学による回復への道筋』は、とても話題になった一冊です。今回、テンミニッツ・アカデミーでは、本書の内容について著者の今井先生にわかりやすくお話しいただ...
収録日:2025/09/29
追加日:2025/10/16
5

歴史のif…2.26事件はなぜ成功しなかったのか

歴史のif…2.26事件はなぜ成功しなかったのか

クーデターの条件~台湾を事例に考える(5)世直しクーデターとその成功条件

クーデターには、腐敗した政治を正常化するために行われる「世直しクーデター」の側面もある。そうしたクーデターは、日本では江戸時代の「大塩平八郎の乱」が該当するが、台湾においては困難ではないか。それはなぜか。今回は...
収録日:2025/07/23
追加日:2025/10/17
上杉勇司
早稲田大学国際教養学部・国際コミュニケーション研究科教授 沖縄平和協力センター副理事長