テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2024.03.02

「お金持ち」になる人の考え方はココが違う!

 1億円が手に入ったら、あなたならどうしますか?

 ここで、具体的な投資を考えるひとはお金持ち、なんとか消費しようとする人は貧乏だ、という話があります。確かに投資がうまい人はお金持ちになるかもしれません。しかし、お金持ちの考え方という点から見てみると、単に投資だけの話ではなく、働き方や考え方まで見えてきます。

自分のアイデアやスキルで勝負する

 『普通の人がお金持ちになりたくなったら』(井口晃著、ワニブックス)では、組織や体裁にとらわれず、時代が求めることを自分たちから情報発信していけば、お金は儲かる、といっています。いい企業に入って出世してお金持ちになろうと考えるのは、時代遅れだということです。

 たしかに、日本経済が上り調子だったころには、成長する企業で出世することがお金持ちへの道だったかもしれません。しかし、現代ではこの道は大変せまい。むしろ現代で活躍している人たちは、ベンチャー企業で魅力的な価値を生み出している人たちかもしれません。

人間関係は利用するものではない

 何よりもお金を優先する人間は、お金が儲かるところではビジネスパートナーをつくりますが、それだけでは単発に終わることが多いようです。しかし、これでは信頼関係が築けませんよね。

 損得勘定抜きにだれかを信頼し、関係を築いていれば、さまざまなサポートが期待できるでしょう。大きな富を得たいときに、孤立無援ではそれも不可能です。だから、信頼してもらえるように他者と価値を共有しながら進むべきではないでしょうか。先に上げた本の著者も、「ギブアンドテイク」のような損得勘定を否定しています。

「競争する」よりも「応える」ことを大事にしよう

 何かを売る際にお客さんと話せば、多くの気付きがあるはずです。「こういうプランがあったらいいのになぁ」とか「こういう商品はないの?」といった話を聞くでしょう。これに対して、より多く売る競争にさらされている販売員であれば、「でもこの点は他の商品にはないですよ」と、自分の売るものを別の視点から見て価値付けするかもしれません。これもある意味、企業にとっては立派な販売員といえます。

 しかし、この客の需要に応えるにはどういう商品がいいのだろうかという発想の方が、より本質的な考え方かもしれません。客の言葉そのものが、現在ある商品が提供するものよりもより本来的な需要である可能性を秘めているからです。

より良くしようとする場所にお金は集まる

 このように、何か新しいもの、人の役に立つもの、もしくはもっと世の中が面白くなるようなものを生み出したい、と考える人のもとに、お金は集まってくるのではないでしょうか。これまでに「お金持ち」となった人々を思い浮かべてみれば明らかです。最近では、こうした「発想」をネット上に発表しお金を集めるクラウドファウンディングも盛んになってきました。お金持ちの原点には、人を喜ばせたいという気持ちがあることはたしかだといえるでしょう。

<参考文献>
 『普通の人がお金持ちになりたくなったら』(井口晃著、ワニブックス)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

イヌ、ネコ、ニワトリ…弥生時代の役割と縄文時代との違い

イヌ、ネコ、ニワトリ…弥生時代の役割と縄文時代との違い

弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(10)弥生人と動物

われわれにとって馴染み深いイヌやネコなどの動物。縄文時代や弥生時代は、その役割、位置づけはどうなっていたのか。また、現代との違いはどこにあるのか。出土品から見えてくる動物との関係について、当時の食生活にも触れな...
収録日:2024/07/29
追加日:2025/05/21
藤尾慎一郎
国立歴史民俗博物館 名誉教授
2

メタボリックシンドロームを単なる肥満と侮ってはいけない

メタボリックシンドロームを単なる肥満と侮ってはいけない

健診結果から考える健康管理・新5カ条(6)メタボを侮ってはいけない

「メタボリックシンドローム」を単なる肥満と侮ってはいけない。内臓脂肪が蓄積すると、血糖値や血圧の上昇を招き、さまざまな健康リスクを高めることになってしまう。自覚症状のないまま血管障害が進行するリスクの上昇を防ぐ...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/20
野口緑
大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授
3

フェンタニルの麻薬中毒も意図的な戦略?非対称兵器の脅威

フェンタニルの麻薬中毒も意図的な戦略?非対称兵器の脅威

医療から考える国家安全保障上の脅威(1)「非対称兵器」という新たな脅威

国家安全保障上の脅威といえばミサイルや爆弾投下などの「武力攻撃」を想定しがちだが、現在、特に先進諸国では異なる見方をしているという。2024年米国下院の特別委員会で、国内に大量の中毒者・死亡者を出して社会問題視され...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/01
山口芳裕
杏林大学医学部教授
4

1987年に日本批判広告…トランプ政治の原点は日米貿易摩擦

1987年に日本批判広告…トランプ政治の原点は日米貿易摩擦

米国システムの逆襲~解放の日と新世界秩序(1)米国システム「解放の日」

第二次トランプ政権は、その関税政策を発動させた日、4月2日を「解放の日」と称した。そこには、アメリカが各国の面倒を見るという第二次世界大戦以降の構図が、アメリカに損害をもたらしているという問題意識がある。「解放の...
収録日:2025/04/25
追加日:2025/05/20
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー
5

千手千眼観音のサポートとは?菩薩たちのビッグバンとは?

千手千眼観音のサポートとは?菩薩たちのビッグバンとは?

おもしろき『法華経』の世界(3)止観と菩薩による救済

最澄の瞑想図は非常に美しいが、彼は何を瞑想していたのだろうか。答えは無、心の動きを止めるのが「止観」だからだ。また、『法華経』全巻の構成を見ると、弥勒、観音、普賢の三菩薩が衆生を導き救済する中心的存在であること...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/05/18
鎌田東二
京都大学名誉教授