社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
価格競争も限界?格安スマホの落とし穴とは?
格安スマホというフレーズもすっかり定着してきました。やや古いデータではありますが総務省の「MVNOサービスの契約数の動向」によると、事業者は昨年3月末の時点で170社。今では500社以上とも言われています。そこまで業者が増えると価格競争も限界に近づき、安さで勝負する段階から、通話プランで競う段階に入りつつあります。
一定のデータ通信量までなら0円という究極に安いプランも登場するなど、データ通信の安さでは価格競争はほぼ限界です。そこで、電話代も格安にならないかというユーザーの要望に応える事業者が増えてきています。
大手キャリア3社のかけ放題と同じく国内通話がかけ放題になるプランを持つNifMo、もしもシークスなどの事業者もありますが、通話プランはそれだけではありません。IIJmio、OCNモバイルONE、楽天モバイルなどが提供するのは5分以内の通話がかけ放題になる時間制限型。BIGLOBE SIM、U-mobileなどが提供するのは月間で一定時間までなら定額とする通話パック型。様々なタイプがあります。
通話方式が大手キャリア3社と違う社もあるので、そこも気をつけておきましょう。上に挙げた事業者のうち、NifmoだけがIP電話、その他の6社は専用アプリから発信する方式になっています。IP電話はインターネットを使用した電話サービスで、「110」「119」などができないというデメリットがあります。専用アプリの方は、アプリに不具合があると通話に問題が生じるケースもあるようです。
たとえば回線速度。格安スマホの回線は大手キャリア3社に比べ、速度にムラが出やすい傾向があります。日経トレンディネットが発表した測定結果を参考にすると、時間や場所などの条件が良ければ50Mbpsをマークする業者があった一方で、通信が混み合う正午は1Mpbsを切ってしまうケースも。これではYouTubeを満足に見ることもできません。
もちろん大手キャリア3社も回線速度の波はあるのですが、それをカバーするために公衆Wi-Fiにも力を入れています。格安スマホの場合は公衆Wi-Fiに対応していなかったり、対応していてもスポットが少ないことも多いので、ここも注意点でしょう。また、ドコモの端末に対応した格安スマホ業者は多いのですが、テザリングができないという欠点もあります。
こうしたデメリットも許容できるユーザーにとっては、格安スマホは有力な選択肢になりうるでしょう。アフターサービスも含めた安心感やわかりやすさを取るなら大手キャリア3社、自分に合ったプランを見つけられるなら格安スマホと、これからますます住み分けが進んでいくのではないでしょうか。
格安スマホ 案外安くないケースも
スマホの維持費が月額1000円台に!と当初はもてはやされた格安スマホですが、電話をほとんどかけずLINEなどで済ませてしまう人ならともかく、通話をある程度するとすぐに料金がかさんでしまいます。格安のはずが思ったより安くないと思った人も少なくないでしょう。というのも、大手キャリア3社には当たり前のようについていた通話パックやかけ放題の選択肢が、格安スマホにはほとんどなかったからです。一定のデータ通信量までなら0円という究極に安いプランも登場するなど、データ通信の安さでは価格競争はほぼ限界です。そこで、電話代も格安にならないかというユーザーの要望に応える事業者が増えてきています。
大手キャリア3社のかけ放題と同じく国内通話がかけ放題になるプランを持つNifMo、もしもシークスなどの事業者もありますが、通話プランはそれだけではありません。IIJmio、OCNモバイルONE、楽天モバイルなどが提供するのは5分以内の通話がかけ放題になる時間制限型。BIGLOBE SIM、U-mobileなどが提供するのは月間で一定時間までなら定額とする通話パック型。様々なタイプがあります。
通話方式が大手キャリア3社と違う社もあるので、そこも気をつけておきましょう。上に挙げた事業者のうち、NifmoだけがIP電話、その他の6社は専用アプリから発信する方式になっています。IP電話はインターネットを使用した電話サービスで、「110」「119」などができないというデメリットがあります。専用アプリの方は、アプリに不具合があると通話に問題が生じるケースもあるようです。
気をつけて!格安スマホに思わぬ落とし穴も
これだけ選択肢が増えると、どれを選べばいいかわからなくなってしまうかもしれませんが、勢いで乗り換える前に、格安スマホに思わぬ落とし穴があることも知っておきましょう。たとえば回線速度。格安スマホの回線は大手キャリア3社に比べ、速度にムラが出やすい傾向があります。日経トレンディネットが発表した測定結果を参考にすると、時間や場所などの条件が良ければ50Mbpsをマークする業者があった一方で、通信が混み合う正午は1Mpbsを切ってしまうケースも。これではYouTubeを満足に見ることもできません。
もちろん大手キャリア3社も回線速度の波はあるのですが、それをカバーするために公衆Wi-Fiにも力を入れています。格安スマホの場合は公衆Wi-Fiに対応していなかったり、対応していてもスポットが少ないことも多いので、ここも注意点でしょう。また、ドコモの端末に対応した格安スマホ業者は多いのですが、テザリングができないという欠点もあります。
こうしたデメリットも許容できるユーザーにとっては、格安スマホは有力な選択肢になりうるでしょう。アフターサービスも含めた安心感やわかりやすさを取るなら大手キャリア3社、自分に合ったプランを見つけられるなら格安スマホと、これからますます住み分けが進んでいくのではないでしょうか。
<参考サイト>
・日経トレンディネット「どこが速い? 格安SIMの通信速度ランキング【16年初夏】」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/053000304/
・日経トレンディネット「どこが速い? 格安SIMの通信速度ランキング【16年初夏】」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/053000304/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
半世紀ほど前、松下幸之助に経営者の条件について尋ねた田口氏は、「運と徳」、そして「人間の把握」と「宇宙の理法」という命題を受けた。その後50年間、その本質を東洋思想の観点から探究し続けてきた。その中で後藤新平の思...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/10/24
チャーリー・カーク暗殺事件とは?その真相と政権への影響
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(2)戦争省とチャーリー・カーク暗殺事件
トランプ政権は、国防総省を戦争省に名称変更した。そのことは、国益を最優先として、指揮系統を軍隊的にすることを意味している。そして、その変更直後に起きたチャーリー・カーク暗殺事件。これも今後の政権の動向に大きな影...
収録日:2025/09/24
追加日:2025/11/05
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02
なぜ二本立ての評価制度が必要か…多種多様な人材の評価法
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(6)評価制度設計と「夢」の重要性
人的資本経営で非常に大事なのが人事評価制度である。しかし、正解はなく、会社や環境に応じて、形を変える必要がある。ポイントは、短期評価と長期的人材育成を踏まえた二本立ての評価制度設計をすること。たとえばクリエイテ...
収録日:2025/05/08
追加日:2025/11/04
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10


