医療とビジネスの健全な関係
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
医療レベルの高い日本が抱える「医療費問題」とは
医療とビジネスの健全な関係(3)医療費問題
真野俊樹(中央大学大学院戦略経営研究科 教授/多摩大学大学院 特任教授/医師)
客観的に見ても日本の医療レベルは世界において高水準にある、と真野俊樹氏は言う。しかし、一番の課題は医療費なのだ。急速に膨れ上がった日本の医療費だが、国民一人当たりの負担額はさほど多くはない。今回は、このような特徴を持つ日本の医療費問題について語る。(全6話中第3話)
時間:9分54秒
収録日:2018年8月31日
追加日:2019年1月9日
≪全文≫

●客観的に見ても評価の高い日本の医療レベル


 いろいろなお話をしてきているわけですが、もう一度、日本の医療レベルを確認して、かつ今度は「いい」ということだけではなく、何が問題か、言い替えると何がビジネスチャンスかということを見ていきたいと思います。


 そこで、第1話でご紹介したのは『日本の医療、くらべてみたら10勝5敗3分けで世界一』(講談社+α新書)ですが、この本だけで説明するのではなく、他の資料も交えてお話ししたいと思います。

 実は、上の表は、同じくテンミニッツTVで講義をされている日本医師会副会長の今村聡先生も出されたもので、世界の医療を項目別に評価したものなのですが、今村先生が使われているのを見て、私もこのカナダのカンファレンスボードの資料を取り上げているわけです。

 今村先生もお話しされたかもしれませんが、これを見ても日本(JAPAN)はほとんどどの項目でも「A」評価なのです。一方、少し悪いのは2つあります。1つは「C」ですが、これは先ほどお話しした呼吸器疾患による死亡率で、つまり肺炎です。高齢者にとって嚥下性肺炎というなかなか薬も効きにくく、高齢者であれば避けがたい病気です。したがって、高齢化社会の日本では、この病気で亡くなる人が多いのはやむを得ないことではないかと思います。

 もう1つ評価が低いのは、「Self-reported health status」、つまり自らが評価する自身の健康状態です。これは主観的なものなので、客観的にはやはり日本の医療は非常に優れていると思います。

 それを私なりに解釈したのが、第1話でお話しした日本と世界の医療を比べた、上の表です。繰り返しになるので、ここでは説明を省きます。


●課題は国全体の医療費の高さ


 ただ、問題は医療費なのです。もともと安くて、レベルが高くて、すぐお医者さんに行けるという、この3つは医療経済でなかなかかなえられないのに、それを3つともかなえているのが日本の医療だと、第1話でお話ししました。実はこの中でお金があまりかからない(安い)ということには、2つ意味があるのです。第1話で説明したのは、自己負担が少ないということでした。これは今も変わっていません。医者がその働き方の中で無理をしていたこと...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
今どきの若者たちのからだ、心、社会(1)ライフヒストリーからみた思春期
なぜ思春期は大事なのか?コホート研究10年の成果に迫る
長谷川眞理子
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
水島昇
睡眠:体、脳、こころの接点(1)睡眠とは?
なぜ睡眠は生きるために必要?脳にある覚醒中枢と睡眠中枢
尾崎紀夫
腸内細菌の可能性とマイクロバイオームのダイバーシティ
注目は納豆!腸内細菌が生成する若返り物質「ポリアミン」
堀江重郎

人気の講義ランキングTOP10
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(4)ビットコインは通貨たりうるか
ビットコインは通貨たりうるか…法定通貨との併存も困難?
養田功一郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(3)稲作社会と頑張る日本人
ダメなのは「頑張りが足らない」から…うつを招く稲作的発想
與那覇潤
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
新撰組と幕末日本の「真実」(3)「日野と多摩」の風土と天然理心流
田舎のヤンキー像は大違い…日野の豊かさと文武両道の気風
堀口茉純
これからの社会・経済の構造変化(3)新しいファミリーガバナンスの時代
なぜいまファミリー企業への注目が世界的に高まっているか
柳川範之