世界の新型コロナ対応を俯瞰する
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
コロナ禍による世界的な危機の中、日本には何ができるのか
世界の新型コロナ対応を俯瞰する(6)日本の役割
ウイルスの抑え込みと経済活動の制限は深刻なジレンマとなっており、新興国では大きなダメージを負っている。こうして起こる悪循環を抑えるためにも国際協力や強い国のリーダーシップが必要となるが、アメリカにその役目は期待できない。では世界のイニシアティブを取るのは中国なのか。また、そうした中で日本が担うべき役割とは何か。(全6話中第6話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:11分29秒
収録日:2020年4月9日
追加日:2020年5月30日
≪全文≫

●経済問題とウイルスの抑え込みという二つの危機


―― ヨーロッパでは、気分は鎖国のような感じですよね。国境線を封鎖して、隣の街に行くのもダメだというような管理を始めてしまうと、EUは成り立たないでしょう。

小原 ええ。EUは本当に危機的な状況ですね。

―― 危機的な状況ですよね。色々な意味で、ヨーロッパには行けなくなってしまったなという感じです。ヨーロッパから帰ってきた人の話をメディア等で見聞きすると、かなりリアルです。これを元に戻すのは、かなりしんどいのではないのでしょうか。

 もともとグローバリエーションによって富の格差が拡大し、社会の大部分で不平不満が広がっていました。グローバリゼーションでは勝者に富が集中するので、相当数の人たちが面白くないと思っていたところに、今回のコロナウイルス問題が起こりました。その結果、国家というよりも、ある種のナショナリズムに火をつけてしまったところがありますよね。レイシズムのような何かが、本当に始まったかのような感じです。

小原 だから今回の危機によって、経済をどうするかというプレッシャーを政治家が受けることになります。それと同時に、このウイルスをなんとか抑え込まないといけないという、もう1つの危機があります。このジレンマが大変です。しかも、後者をずっと続けていなければならないのですが、そうするとどうしても前者の経済問題に手を打てなくなってしまいます。

 つまりソーシャル・ディスタンシングや国境封鎖をどうするかというのは、まさにグローバル化の時代に起きている現実です。そのためこれは、止めるか止めないかの問題ではなく、もう現に起こっていてしまっています。その中で経済が動いているので、これを止めてしまうと、自ら自分たちを痛めてしまうことになります。しかし、経済を止めないとウイルスが抑えられないとなると、やらざるを得ません。他方で経済の停止をいつまでも続けていると、その結果、犠牲者が出ます。こちら(経済面)の犠牲者が実は大きいかもしれません。


●脆弱な地域では問題がより深刻化する


小原 実は先進国以上に、途上国や新興国にとって、こうした経済面でのダメージが大きいのです。例えば、安全保障の問題をとっても、イエメンやシリアのような紛争地域のほうが、実は今回の件は非常に大きい問題だと思います。一方で、アメリカはそうした地域か...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(35)鶴見太郎先生の公開収録を振り返る
【10min紹介】鶴見太郎先生の公開収録を振り返る・・・お寄せいただいた声
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(4)認知症と共生社会の実現に向けた対策
その物忘れ、認知症かも…加齢による物忘れとの違いと一番大事なこと
小川純人
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
「満洲」から考える日本とアジア(8)日貨排斥と満洲事変の原因
なぜ満洲事変が起きたか…激烈な日本排斥と朝鮮人迫害、さらに一方的な条約無効化に直面した日本人の決断と失敗
宮脇淳子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
国際地域研究へのいざない(7)明治維新の評価と人材の蓄積
幕末・維新の歴史から学ぶ「人材の蓄積の重要性」
島田晴雄