米中関係の行方と日本の今後を読む
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
コロナ禍で本当に安全を守っている政党はどこなのか
米中関係の行方と日本の今後を読む(4)国民を代表する党と対中強硬路線
小原雅博(東京大学名誉教授)
コロナ禍において、米中両国でデモと鎮圧が起こり、メディアの映像を通して相似した図式が露わになっている。人類にとって究極の恐怖は安全を脅かされること。アメリカでトランプ大統領に対する支持が盛り返している背景には、そうした治安の悪化に対する不安や恐怖がある。そんな中、安全を守っている政党はどこかという話になると、コロナによる多くの感染者や死者を出しているアメリカの共和党や民主党は本当に国民の安全を守っているのか、むしろ中国共産党ではないかという議論もある。(全12話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分39秒
収録日:2020年9月8日
追加日:2020年10月10日
カテゴリー:
≪全文≫

●香港とアメリカのデモ鎮圧はイコールか


―― 一方の中国には、香港での暴動鎮圧やウイグル問題など、人権侵害が相当なされているという批判があると思います。そのあたりは中国へのカウンターとして議論されるということですね。

小原 そうですね。香港については、2020年6月30日に全人代が「香港国家安全維持法」を採択して、すぐさま施行しました。それに対して、「一国二制度」の肝である香港の自由を制圧するものであり、一国二制度が色あせていくという議論が噴出します。

 多くのメディアは、自由より民主を中心に報道していますが、香港の基本法については、英中の交渉と合意があった後につくられてきたわけです。もちろん中国本土と違って自由については書き込まれていますが、民主については最後の目標としています。行政長官にしろ立法院にしろ、最終的な目標としては「普通選挙を目指す」と書かれていますが、そこで保障されているわけではないのです。

 学生中心の民主化運動は、雨傘運動以降ずっと盛り上がってきました。さらに前史として、天安門事件の余波や影響もあったため、そこにみんなが焦点を当てたのだと思います。

 しかし、本土がガチョウかニワトリだとすると、香港はまさに金の卵です。それを保っていくため、経済策としては自由中心の「レッセフェール(フランス語で「なすに任せよ」という意味)」が適用されてきました。ただし、そこには透明性があり、腐敗のないルールがあったわけです。こうしたものが、世界的な国際経済都市・金融都市として評価の高い香港の繁栄を支えてきました。そこが失われてしまうのではないかという議論があります。

 ところが、実際に起こっていることとして映像で見せられるのは、警官と学生たちの衝突であり、暴力が振るわれるか振るわれないかです。それは多分アメリカでも起きているようなことでもある。そうすると、中国から香港に対して「ダブルスタンダードではないか」と批判が起こります。

 学生たちの活動を取り締まるのはけしからんと言っているけれど、アメリカで行われていることもそれに近い。平和なデモも行っているのに、一部が少し暴力的に走ったからといって、軍隊を出すなどと言っている。「トランプ氏のやっていることは、香港がやった以上のことかもしれない」と中国側が反撃に出ているわけです。


●国民を真に代表する党と...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(1)電動化で起こる「カンブリア爆発」
日本のエネルギー政策を「デジタル戦略」で大転換しよう
岡本浩

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(35)鶴見太郎先生の公開収録を振り返る
【10min紹介】鶴見太郎先生の公開収録を振り返る・・・お寄せいただいた声
テンミニッツ・アカデミー編集部
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(4)認知症と共生社会の実現に向けた対策
その物忘れ、認知症かも…加齢による物忘れとの違いと一番大事なこと
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
核DNAデータで日本人のルーツを探る…アフリカから日本まで来た行程と時期は?
斎藤成也
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ