渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
キリスト教が分からなければ、西洋の真実は分からない
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(6)グローバリズムの弊害と宗教心の尊さ
渡部玄一(チェロ奏者)
渡部昇一氏のドイツ留学体験を通して学ぶべきものは多い。特にキリスト教と西洋の歴史を追体験することにより、西洋社会に対する理解は厚みを増していく。まさに「西洋の本当のことは、キリスト教が分からなければ分からない」のだ。そして今、グローバリズムが進展し、それに対する批判が高まる世界において考えるべきは、再び「三十年戦争のようなことを起こさないためにはどうすればいいか」ということだ。そのためにも、この『わが体験的キリスト教論』などを通して、「キリスト教社会の本質とは何か」を学ぶことは、とても重要なことだといえるだろう。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:10分31秒
収録日:2021年8月6日
追加日:2021年11月27日
≪全文≫

●音楽の世界に宗教対立は反映したのか


―― キリスト教社会なるものがあって成立するもの、それを背景に生み出されたものに対する理解が深まると、西洋社会に対する理解が深まってくるのだろうと思います。

 反面、音楽の世界では、例えばブラームスとブルックナーの場合、互いの弟子たちがけんかするようなこともあったりしますが、そういうときにもプロテスタントとカトリックの違いがどこか引っかかったりするものでしょうか。

渡部 私はそういう視点で見たことは全くなくて、このお題をいただいて考えてみたのですが、「言われてみれば、もしかしたら」というイメージはあります。ブラームスもシューマンも自分の個人的な心情の表現というものを非常に大事にする傾向が強い作曲家であるかな、という感じがします。バッハとは全然違うのですが。

 一方、モーツァルトはもう本当に音楽そのものが鳴り響いている感じです。シューベルトも自分の表現としての歌をたくさん書いていますが、ゲーテの詩で書いているときなどは、宗教のことをあまり考えて音楽を書いてはいないとは思います。でも、シューベルトはウィーン少年合唱団の出身ですから、宗教的な素地はあった。
 
 でも、確かにひとつの個人の考えや感情をとりたてて重要視して、芸術に反映させようとする傾向が、もしかしたらエヴァンゲリッシェ(プロテスタント)の人たちのほうにはあるかな、と少し感じさせる人たちはいます。

 しかし、これは基本的に全部ウェストファリア条約の「選帝侯=領主の宗教が、その土地の民衆の宗教」という定めにほぼ準じているので、何とも言えないですね。この時はもう三十年戦争を経て100年以上たっていたので、宗教のことでけんかするのは、少なくとも教養のある人はほとんど控えていたはずです。内々では、エヴァンゲリッシェ(プロテスタント)とカトリックはなかなか結婚できなかったり、しなかったりすることもあったかもしれません。


●「国家主義」とプロテスタント、そしてカトリック


渡部 この後どんどん近代になってくると、本書(渡部昇一『わが体験的キリスト教論』)にはナチスの問題も書いてあるように、やがてドイツは国家主義的な方向へ向かいます。そこで父が興味を持った大切なことは、ローマ時代から起こっているカトリックという宗教は結局...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
ヒトはなぜ罪を犯すのか(1)「善と悪の生物学」として
ヒトが罪を犯す理由…脳の働きから考える「善と悪」
長谷川眞理子
道徳と多様性~道徳のメカニズム(1)既存の道徳の問題点
多様性の時代に必要な道徳とは…科学的アプローチで考える
鄭雄一
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典

人気の講義ランキングTOP10
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(7)領国経営と秀長の統治能力
想像以上に有能――領民に慕われた秀長のリーダーシップ
黒田基樹
「進化」への誤解…本当は何か?(5)ダーウィンの生物紀行
ダーウィン「進化論」執筆の背景…娘の死と信仰との決別
長谷川眞理子
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏
「幸福とは何か」を考えてみよう(1)なぜ幸せになりたいのですか
「幸福」について語り合う「哲学カフェ」を再現
津崎良典
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文