仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
『法華経』の特質は、その予言力、呪力、神通力にある。それゆえ「密教の走り」とも考えられると鎌田氏は説く。とりわけ「久遠実成の本仏」を説く「如来寿量品」は、『法華経』のなかでも重視されてきた。釈迦が生まれて仏教を...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/07/27
十住心とは何か――迷いの世界から大日如来の心の世界へ
空海の真髄(3)十住心と大日如来の心の世界
十住心とは、十の意識のグラデーションないし心の十段階のことで、『秘蔵宝鑰』はそれを教相判釈的に解説している。中でも第十は大日如来の心の世界、すなわち秘密荘厳心が最上にして最大の包的な心の頂点と考える。今回は十住...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/16
無耳法師となった明恵の過激、秘めた切なる想いとは
【入門】日本仏教の名僧・名著~明恵編(2)無耳法師の「賛」と和歌
明恵は両親を早く亡くして仏門に入ったことから、釈尊を父と崇め、「仏眼仏母」の仏画を母と慕い続けた。また、自らの美貌が修行の妨げになることを気遣い、右耳を削ぎ落として「無耳法師」と名乗ったという過激な経歴の持ち主...
収録日:2020/09/30
追加日:2021/10/29
「未来応化=どんな未来も大丈夫」…ブレない臨機応変の力
おもしろき『法華経』の世界(10)未来への智慧と希望
『法華経』は「誰でも仏になれる」と説き、その信憑性を高めるために仏の言葉を信心せよと「信受仏語」で促し、「如来秘密」や「神通力」を語っていく。特徴的なのは、どのような未来が来ても対応する方便があると励ます「未来...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/08/03
空海が主著『秘蔵宝鑰』で示した密教的世界観とは?
空海の真髄(2)主著『秘蔵宝鑰』と密教の世界観
『秘蔵宝鑰』は、『秘密曼荼羅十住心論(十住心論)』を淳和天皇の勅命により簡潔かつ印象的に説いた空海の主著である。秘密の蔵の宝の鍵を意味する「秘蔵宝鑰」では、密教と真言の世界に入り理解するため、冒頭に詩も添えられ...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/09
阿弥陀仏は無限の光だ…親鸞の『唯信鈔文意』の教えとは?
【入門】日本仏教の名僧・名著~親鸞編(2)『唯信鈔文意』と方便法身
親鸞の著書として重要なのが『唯信鈔文意』である。『唯信鈔』は同門の先輩・聖覚による著だが、法然の教えをよく伝える書として親鸞は大切にした。その解釈書として著した本書の中でも阿弥陀仏についての捉え方を、「法蔵神話...
収録日:2020/09/30
追加日:2022/03/04
道元『辨道話』の教え「修行こそわが仏門」とは
石田梅岩の心学に学ぶ(5)根本としての仏教と道元の教え
石田梅岩の思想の根本をさかのぼると、最澄の説く「本来本法性 天然自性身」、またその言葉から修行への疑問を呈した道元に行き着く。最澄は「人間は本来仏性を持つ、生まれながらに悟った身だ」と言う。仏教とはそうした存在...
収録日:2022/06/28
追加日:2024/05/06
仏像における「具象」と「抽象」の共存
日本美術論~境界の不在、枠の存在(2)仏像彫刻
東京大学大学院人文社会系研究科教授の佐藤康宏氏が、仏像に見られる、具象と抽象の共存について解説する。神護寺薬師如来立像には、現実らしい造形と抽象的な表現が混在している。特に、薬師如来立像は唐の表現様式の影響圏内...
収録日:2017/08/02
追加日:2018/02/09
親鸞の『自然法爾章』とは?…救いの力と絶対他力の真髄
【入門】日本仏教の名僧・名著~親鸞編(4)『自然法爾章』と絶対他力
『自然法爾章』は親鸞最晩年の書といわれ、上人が至った究極的な境地と尊ばれている。「自然法爾」とは、世界全体に満ち溢れている「救いの力」というものがあり、それによって“おのずから”救われるということで、「他力」の真...
収録日:2020/09/30
追加日:2022/03/18
「帰郷」「愛だけが…」…浮かび上がってくる純粋な魂と愛
逆遠近法の美術論(7)八反田友則氏の絵を鑑賞する-2
「帰郷」は逆遠近法の代表的作品の一つで、磔刑で死んだキリストが神のもとへ帰る姿を表している。ここから浮かび上がるのは、子どもの純真さである。絵の中のいろいろな色が子どもの食べるお菓子のようでもあり、キリストの魂...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/04/21
SF的予言…おまえは将来、ブッダになり世界を救済していく
おもしろき『法華経』の世界(4)スペース・ファンタジーと『法華経』
「法華経はSFだ」が鎌田氏の持論だが、今回はSF映画の名作2本『2001年宇宙の旅』と『スター・ウォーズ』と『法華経』とを比較して考えていく。特に、鎌田氏が若き日に観た『2001年宇宙の旅』終盤に登場するスターチャイルドは、...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/05/25
遍歴とアバター…多様な仏、多様な菩薩が変容する面白さ
おもしろき『法華経』の世界(5)遍歴するアバター
『銀河鉄道の夜』の著者・宮沢賢治にとってもそうだが、『法華経』の重要なテーマは「遍歴」であると考えられる。遍歴や修行の旅は、仏教的には方便を用いて悟りに向かうことだが、『大日経』住心品には悟りと大悲こそが究境と...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/06/29
「菩薩」とは?…神道の「むすひ」「修理固成」との共通性
おもしろき『法華経』の世界(8)菩薩思想と『法華経』
菩薩はサンスクリットでは「ボーディサットヴァ」、教学的には仏になる一歩手前まできた修行者を指す。悟りの手前で踏みとどまり、悟りの智慧と慈悲で人々を救済するという覚悟を持った存在だが、菩薩にはいろいろな姿形がある...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/07/20
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
「ワット・ビット連携」の概念がある。これは神経と血管の関係にも似ており、両者が密接に関係するところから、それをもとに人間の本質について考察していくことになる。また、中村天風の思想から着想を得て、人間の心には霊性...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/13
雄大で雄渾な生命の全体像…その中で点滅する個々の生命
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(5)『秘蔵宝鑰』が示す非二元論的世界
全ては光だと説く空海が、なぜその著書『秘蔵宝鑰』で、「死に死に死に死んで死の終りに冥(くら)し」と書いたのか。『秘蔵宝鑰』については、以前のテンミニッツ・アカデミー講義でも解説したが、そこから半年かけてこの書を...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/26
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
最終話では、金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅を読み解いていく。鎌田氏は、この2つの曼荼羅は「粒子性」と「波動性」だという。そして空海は、この2つの曼荼羅や『秘蔵宝鑰』の冒頭の詩を通じて「命は光なのだ」ということを明示し...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/27
法隆寺のお釈迦様は聖徳太子がモデル!生存中に造形が開始
法隆寺は聖徳太子と共にあり(6)「和」を広げる法隆寺
法隆寺にある仏像は、実は聖徳太子をモデルにしている。しかもそれは、彼がまだ生きている間につくられ始めた。法隆寺管長・大野玄妙氏は、こうした仏像作成法が中国に由来するものであると述べる。仏教には、教えが表面的に伝...
収録日:2016/03/09
追加日:2016/11/05
聖徳太子が仏教を積極的に国づくりに生かした理由
【入門】日本仏教の名僧・名著~聖徳太子編(1)仏教受容の意味
日本への仏教伝来は538年といわれるが、その興隆に尽くしたのは聖徳太子である。現在、その実在が議論され、厩戸王か聖徳太子か教科書表記が問題になったのも、皇位にもつかなかった彼があまりにも偉大な業績を残しているからに...
収録日:2020/08/20
追加日:2020/11/26
空海と最澄の関係に大きな影響を与えた「密教」の位置づけ
【入門】日本仏教の名僧・名著~空海編(1)空海と最澄
弘法大師としても知られる空海は、どんな人物だったのだろう。伝教大師とも呼ばれる最澄と対比すると、分かりやすい。二人は同時期に遣唐使として中国へ渡るが、当時の最澄は天皇の帰依篤い貴賓待遇、空海は無名の自費留学生に...
収録日:2020/08/20
追加日:2021/03/04
『即身成仏義』で空海が説いた悟りの方法「三密」修行
【入門】日本仏教の名僧・名著~空海編(2)『即身成仏義』と自他一如
空海の残した名著の一冊目は『即身成仏義』である。本来、仏教では悟りを得るために「未来永劫」というほどの長時間を要すると説いたが、空海は「現在の自分の身体」で速やかに悟る方法を書き残した。それが、身口意による「三...
収録日:2020/08/20
追加日:2021/03/11
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
日本の神話と世界の神話とでは、大きく異なる部分も多い。各国、各文化圏の神話は、それぞれにとても興味深い特徴を持っている。この講座では、その違いから日本の本質に迫っていく。第1話で語られるのは、神話はなぜ奇想天外な...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/09/19
「ほんとうの幸福をさがす」ジョバンニの決意と青の世界
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(4)「ほんとうの幸福」
ブルカニロ博士がジョバンニに見せるふしぎな世界は、仏教に基づく人間意識の変遷を表すものだと鎌田氏は言う。色彩や光が与える効果も相まって、非常に謎めいたメッセージが届けられるが、そこには仏教的な世界観による宮沢賢...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/03/27
「ほんとうの神さま」の謎…宮沢賢治が込めたメッセージ
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(5)「ほんとうの神さま」論議
銀河鉄道の中で描かれる「ほんとうの神さま」論議。はじめ、ジョバンニと女の子が語りあい、やがてクリスチャンらしき若者の「神さま」とジョバンニが考える「ほんとうのたった一人の神さま」との差違が語られる。はたして、「...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/04/03
全てが悟りに至る道…日本は茶や花や野球にも「道」がある
石田梅岩の心学に学ぶ(6)禅から茶道へ
道元の『辨道話』には「修証一等」の言葉がある。修行も悟りも同じことであり、修行は特別なことではないことを説く。坐禅だけでなく茶をふるまうのも花を活けるのも、生きることそのものが修行になる。ただし、ただ生きるのと...
収録日:2022/06/28
追加日:2024/05/13
相撲から供養まで「聖俗表裏一体」な両国回向院の歴史
『江戸名所図会』で歩く東京~両国(3)回向院を訪ねる
両国といえば相撲だが、その歴史は江戸時代に建てられた回向院での「勧進相撲」にまで遡る。大火の犠牲になった無縁仏から、馬や猫といったあらゆる生き物の供養を担った回向院は、有名寺院の出開帳の場として活況を呈した。実...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/10/03
詩で歌いあげる「心の十段階」…そして密教の核心へ
空海の真髄(5)偈と頌とお遍路の御詠歌
『秘蔵宝鑰』の詩文は、インド映画で皆が踊るパッションと共通すると鎌田氏はいう。説明は端的に短く、最後に詩文を置くことで、歌い踊る場面を設定する。そうした詩による説明は手に取るように分かりやすく、クライマックスは...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/30
空海の「宇宙・密教ミュージカル」が築いた日本文化の土台
空海の真髄(7)空海と密教ミュージカル
『三教指帰』を世界最高の卒業論文と評価する鎌田氏は、立身出世の儒教も神仙思想の道教を拒否して、諸行無常・諸法無我の仏教を選ぶ空海には宇宙が投影しているという。そして、空海は、否定するのではなく、どんどんと止揚(...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/12/14
イエスも法華経のアバター?「全世界救済」の具体像を示す
おもしろき『法華経』の世界(7)真の救済に向かう
『法華経』の原題は「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」といい「白蓮の正しい教え」を表す。想像を超えた長い年月、無数のアバターを通して『法華経』が目指すのは真の救済である。それゆえキリスト教のイエスも「久遠実成...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/07/13
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
岡本浩氏、長谷川敏彦氏の話を受けて、今回から鎌田氏による講義となる。まず指摘するのは、空海が説く『弁顕密二教論』の考え方である。この著書で空海は、仏教の顕教は「中論」「唯識論」「空観」など世界を分割して見ていく...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/20
正しさを養う…なぜ日本は対立する価値観を融合できるのか
日本文化の世界的特徴(1)日本文化の「核融合」…神仏習合
日本文化の歴史的な特性を考えながら、その日本文化がこれからの世界にいかなる光を投げかけうるかを探っていくシリーズ。第一話では、神武天皇の詔を出発点として、諸々の価値観の融合を成し遂げていった特質を見ていく。日本...
収録日:2025/10/23
追加日:2025/12/19