法隆寺は聖徳太子と共にあり
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
法隆寺のお釈迦様は聖徳太子がモデル!生存中に造形が開始
法隆寺は聖徳太子と共にあり(6)「和」を広げる法隆寺
大野玄妙(法隆寺第129世住職、聖徳宗第6代管長)
法隆寺にある仏像は、実は聖徳太子をモデルにしている。しかもそれは、彼がまだ生きている間につくられ始めた。法隆寺管長・大野玄妙氏は、こうした仏像作成法が中国に由来するものであると述べる。仏教には、教えが表面的に伝わったことに加え、その裏側で日本に持ち込まれた部分もある。法隆寺はまさにそれを体現している。(全8話中第6話)
時間:9分51秒
収録日:2016年3月9日
追加日:2016年11月5日
≪全文≫

●法隆寺にある仏像のルーツは中国にあった


 先ほど言いましたように、(法隆寺では)聖徳太子さんの姿に合わせて像をつくっています。だから、聖徳太子さん自身をお祀りしていることになります。これはもう分かりますね。では、そういうものの考え方のルーツが一体どこにあるのかということを考えなければならない。

 一つには、中国の雲崗の石窟、大同という所です。これは北魏という国にありました。北魏という国は、太武帝(たいぶてい)の時に仏教の大弾圧を行っています。その後、孫の文成帝(ぶんせいてい)が復仏させました。仏教を復興させたのです。その孫が復仏した理由は、お父さん(拓跋晃(たくばつこう)という人です)が一生懸命に、父である太武帝の所業を治めたり、あるいは仏教徒として廃仏で苦しめられている人たちをそっと裏から助けたりして、何とか父の所業をやめさせようと思った人だったからです。残念ながらこのお父さんは、太武帝が亡くなるのとほぼ同じ頃に病死してしまいます。そしてその時に、自分の子どもである文成帝に遺言を残し、おじいさんのやったことの滅罪をし、仏教の復仏をしてほしいという依頼をします。これを受けて、文成帝はそれを実行しました。

 その時に平城(当時の北魏の都です)に五級の大寺を建てます。この五級の大寺とは、いわゆる五重塔のことです。中国では、五「重」と言わずに「級」と言います。級というのは階と同じです。だから5段の塔ですね。七級といったら7段の塔ということになります。イメージとしてはお分かりいただけると思います。日本の塔は、雨が多いために屋根も広いですが、向こうはそうでもないので、「段」と読まれていてもおかしくはないのです。

 文成帝は、先の五帝の供養、そしておじいさんの滅罪のために、五つの丈六の釈迦像をつくったと言われています。五帝のため、最初は道武帝、2番目が明元帝、3番目が太武帝、4番目に自分の父親、後に贈り名をされて、拓跋晃は景穆帝です。そして5番目は自分、文成帝なのです。要するに生きている間から、皇帝が自分自身のお釈迦さんをつくったというわけですね。こういう物の考え方が、当時の中国にはありました。


●表側で伝わる歴史、裏側で伝わる歴史


 またその少し後になりますが、北周の時代には武帝という人が廃仏をします。それを復仏をしたのが、隋の文帝です。北周を倒して隋を興...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
島宗理
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(1)米を食べる日本人と『分裂病と人類』
日本人の生きづらさの特徴は?~中井久夫著『分裂病と人類』
與那覇潤
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
新撰組と幕末日本の「真実」(7)「対テロ集団」としての新撰組
京都に吹き荒れたテロを鎮圧!…物語と史実の隙間を読み解く
堀口茉純
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(5)美の裏に潜む恐ろしい側面
恐ろしい日本…常に何者かに見られ、個性が抑圧される社会
賴住光子
性はなぜあるのか~進化生物学から見たLGBT(1)有性生殖と無性生殖
なぜ雄と雌の2つの性別があるのか…「性」の謎とLGBT
長谷川眞理子
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(2)真面目な日本人と二宮尊徳の思想
「頑張りすぎる人がうつになる」と言われるのは日本だけ!?
與那覇潤
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
変化する日本株式市場とPEファンド(1)近年急増するPE投資
プライベート・エクイティ・ファンドとは何か…その手法は?
百瀬裕規
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
水島昇
高市政権の進むべき道…可能性と課題(1)高市首相の特長と政治リスク
歴史的圧勝で仕事人・高市首相にのしかかるリスク要因
島田晴雄
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
数学と音楽の不思議な関係(2)リズムと数の不思議と変拍子
童歌「あんたがたどこさ」は何拍子?変拍子の不思議な魅力
中島さち子