社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
お金持ちに信頼される「営業マン」の特徴とは?
営業マンにとって最重要課題はお客さんに信用されることです。とりわけ、「お金持ち」のお客さんに信用されることは、大幅な業績アップに直接結びつきます。そこで今回は、富裕層から信頼を得るための対処法を探っていきたいと思います。
百武氏によると、20~30代ならば、「若いけれどよく勉強している」「若いけれどよく考えてくれる」など「若いけれど」が良い評価につながると述べています。
「若くても見どころがある人間なら、育ててやりたいという気持ちが、彼らにはあるから」だそうです。ただし、「身なりや時間といったエチケットやマナーには極めて厳しい」らしく、その点は注意が必要です。
また、先方に情報を提供する際は、「最新・最先端のものでなければ、興味を持ってもらえません」。つまり、「テレビや雑誌、インターネットで得られるレベルの情報」に富裕層は関心を示してくれないのです。
他方で、仕事とは関係のないプライベートな話を気兼ねなく打ち明けられて、不安や悩みを解消してくれる便利屋のような存在が重宝されます。
営業マンにとって大切なことは、まず「相手を知ること」、そのうえで「相手のために何ができるのか」を考えていくことです。商品を売ることが営業マンの仕事ではありますが、商品を売り込こもうという気持ちでいると、相手は警戒感を持ちます。
「Business Journal」は、甲州氏の意外な食習慣にも言及しています。スケジュールが詰まっていて、忙しい時に食べる天丼は、てんぷらの衣をきれいに外して食したのだそうです。不思議に思われるかもしれませんが、実はこれもお客さんのため。
もし、定食屋の使用している油が古くてお腹を壊したら、お客さんに多大な迷惑がかかります。「そんなことでお客さんのアポイントに遅れたらタイヘンだろ」と甲州氏。ここにも徹底した顧客ファーストの信念を見ることができます。
信頼される営業マンとは、売り込もうという気持ちを捨てて、お客さんの「望みを叶えようとする」人なのかもしれません。それが信用、そしてビジネスにつながっていくのでしょう。
30代は「若いけれど」が鍵になる
2017年8月発売の雑誌『PRESIDENT』では、「お金持ちに信頼される人、相手にされない人」というテーマで、少数限定の個人富裕層や法人を顧客として資産運用のアドバイスなどを行う株式会社ワンハンドレッドパートナーズ社長の百武資薫氏のインタビューが掲載されています。百武氏によると、20~30代ならば、「若いけれどよく勉強している」「若いけれどよく考えてくれる」など「若いけれど」が良い評価につながると述べています。
「若くても見どころがある人間なら、育ててやりたいという気持ちが、彼らにはあるから」だそうです。ただし、「身なりや時間といったエチケットやマナーには極めて厳しい」らしく、その点は注意が必要です。
40代は「若いけれど」が通用しなくなる
40代になると、さすがに「若いけれど」では通用しません。その人の仕事人としての真価が問われることなります。「重要なのは、こちらの話を聞いてもらうのではなく、相手の話をよく聞くこと」、そして、「休日に自宅へ呼んでもらえるほどの関係」になるまでコミュニケーションを深めていけるかが勝負になります。また、先方に情報を提供する際は、「最新・最先端のものでなければ、興味を持ってもらえません」。つまり、「テレビや雑誌、インターネットで得られるレベルの情報」に富裕層は関心を示してくれないのです。
他方で、仕事とは関係のないプライベートな話を気兼ねなく打ち明けられて、不安や悩みを解消してくれる便利屋のような存在が重宝されます。
秘訣は売り込む気持ちを捨てること
プレジデント社の書籍『プロフェッショナルセールスマン ? 「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向』では、在籍11年間で3080件の保険契約を獲得したプルデンシャル生命の伝説の営業マン・甲州賢氏の徹底した顧客志向が紹介されています。「Business Journal」では、本書にもとづいて、「甲州氏は、お客さまの利益のために考えうるあらゆることを一貫して行い、商品ではなく自分を売込み、信頼関係を築いていった」と解説しています。営業マンにとって大切なことは、まず「相手を知ること」、そのうえで「相手のために何ができるのか」を考えていくことです。商品を売ることが営業マンの仕事ではありますが、商品を売り込こもうという気持ちでいると、相手は警戒感を持ちます。
「Business Journal」は、甲州氏の意外な食習慣にも言及しています。スケジュールが詰まっていて、忙しい時に食べる天丼は、てんぷらの衣をきれいに外して食したのだそうです。不思議に思われるかもしれませんが、実はこれもお客さんのため。
もし、定食屋の使用している油が古くてお腹を壊したら、お客さんに多大な迷惑がかかります。「そんなことでお客さんのアポイントに遅れたらタイヘンだろ」と甲州氏。ここにも徹底した顧客ファーストの信念を見ることができます。
信頼される営業マンとは、売り込もうという気持ちを捨てて、お客さんの「望みを叶えようとする」人なのかもしれません。それが信用、そしてビジネスにつながっていくのでしょう。
<参考文献・参考サイト>
・「PRESIDENT2017年8/15号」(プレジデント社)
・『プロフェッショナルセールスマン ? 「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向』(神谷竜太著、プレジデント社)
・“伝説の営業マン”は天ぷらの衣を剥がして食べる。なぜ?
http://biz-journal.jp/2017/08/post_20377.html
・「PRESIDENT2017年8/15号」(プレジデント社)
・『プロフェッショナルセールスマン ? 「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向』(神谷竜太著、プレジデント社)
・“伝説の営業マン”は天ぷらの衣を剥がして食べる。なぜ?
http://biz-journal.jp/2017/08/post_20377.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和は、いかにすれば実現できるのか――古今東西さまざまに議論されてきた。リアリズム、強力な世界政府、国家連合・連邦制、国連主義……。さまざまな構想が生み出されてきたが、ここで考えなければならないのは「平和」だけで良...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/08
布団に入る何分前がいい?入眠しやすいお風呂の入り方
熟睡できる環境・習慣とは(3)睡眠にいい環境とお風呂の入り方
眠る環境は各家庭の状況や個人の好みによって大きく異なるが、一般的に「良い睡眠」のために望ましい環境はどのようなものだろうか。布団や枕などの寝具、エアコンなどの室温コントロールを含めた寝室の環境、また寝つきの良く...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/12/07
『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏のすごさ…波へのこだわり
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(2)『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏への道
役者絵からキャリアを始め、西洋の画法を取り入れながら読本の挿絵を大ヒットさせた葛飾北斎。その後、北斎が描いていった『北斎漫画』や浮世絵などの数々は、海外に衝撃を与えてファンを広げるほどのものになっていく。60代は...
収録日:2025/10/29
追加日:2025/12/06
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02
プロジェクトマネジメントとは?国際標準から考える特性
プロジェクトマネジメントの基本(1)国際標準とプロジェクトの定義
プロジェクトマネジメントが世界的に普及し始めたのは1990年代。ソフトウェア産業の発展とともに拡大を続け、時代のニーズを受けて多くのシーンに定着してきた。今回は、その基本に立ち返り、国際標準をもとに、プロジェクトと...
収録日:2025/09/10
追加日:2025/12/03


